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元気印中小企業


ネットワーク時代到来で高まる避雷器の重要度 [音羽電機工業]

吉田修社長

吉田修社長

会社名 音羽電機工業(株)
代表者 吉田修社長
業種 各種避雷器や高圧サージ対策製品の開発・製造・販売業
所在地 兵庫県尼崎市名神町3-7-18
電話 06-6429-3541

 音羽電機工業は避雷器など雷対策の総合メーカー。各種避雷器、デバイス製品および電子応用機器の開発・製造・販売から雷防護対策のコンサルティング、電気工事一式まで雷対策を一貫して手がける。これら避雷器の核となる高品質セラミック(酸化亜鉛素子)を独自開発、量産化技術を確立し、世界十数カ国で避雷器用セラミック素子を販売する。また世界最大級の雷試験装置やアジア唯一の雷ミュージアムを併設する雷テクノロジーセンター(兵庫県尼崎市)を開設している。

セミナーや見学施設で雷対策を啓発

 雷対策は被害に遭ってから対応するケースが多いという。しかし近年はユビキタス社会の到来やインターネットの普及を背景にさまざまなネットワークにつながった機器が登場した結果、雷の侵入経路が増えた。そのため雷の被害が拡大し「雷対策の重要性が増している」(吉田修社長)。
 このように雷対策が注目されるなか、同社は毎年全国各地で雷と雷保護技術セミナーを開催。2011年度は東京や大阪など全国4カ所で計1300人以上が集まり、参加者の関心の高さをうかがわせた。12年度のセミナーは光通信時代の情報家電機器の雷対策や世界最速スパコン「京」を支える技術などの講演を予定している。
 セミナー以外にも雷写真コンテストを毎年開催、12年に10回目を迎える。11年は過去8回分の受賞作品を集めた学術書籍「写真で読み解く雷の科学」を出版し、研究者から学術的要素が多いと高い評価を受けた。また太陽光発電やスマートグリッドに関する展示会に出展し、雷対策の新市場開拓に挑んでいる。
 兵庫県尼崎市にある雷テクノロジーセンターは技術部を配置し製品開発を行う傍ら、見学も受け入れている。同センターでは世界最大級の雷直撃電流試験装置などを見学でき、12年2月に来場者1万人を突破した。学生や一般の団体をはじめ官公庁や産業団体などが全国から見学に訪れる。見学者に電子機器を守る避雷器の重要性について啓発し、雷対策市場を広げようと取り組んでいる。
 雷対策は太陽光発電や風力発電など新たな市場を含め、国内外で需要の拡大が見込まれる一方で、円高などにより海外製品との厳しい価格競争を強いられている。
 その中できめ細かい対応や付加価値で立ち向かおうとしているが「中小企業1社では限界がある。チームを組み、モノづくりの共同開発に限らず、お互いのネットワークや販売網などを最大限活用できれば相乗効果が生まれる」(吉田社長)と強調する。吉田社長自身、日本のみならず海外にも信頼できるパートナーを見つけるなど独自にネットワークを広げている。

セラミック素子の新分野活用に期待

 今後の事業展開としては避雷器用に使われる同社のセラミック素子の新分野での応用だ。同社では05年に神戸工場(兵庫県三田市)の一部を分社化し「セラオン」を立ち上げ、セラミック素子の研究開発や製造を手がけている。「LEDや超電導材向けに応用できる」(同)と若手技術者を中心に雷対策の枠を超えた同分野の開発に着手している。また海外展開では韓国や米国など十数カ国へのセラミック素子の販売を行っている。
 これら事業展開に必要な人材育成を重要視し、常に攻めの姿勢で研修に費用を惜しまない。著名な講師を招いて、国際的に通用し新しい発想ができる人材を育成している。20歳後半から30歳代にかけての若手社員を中心に2年間かけて研修し、12年度に2期生の研修を終える予定だ。吉田社長は会社をプロ野球チームに見立てて「1軍が強いチームは2軍も強い。また常勝するにはその時だけ強くてもいけない」と社員に説明し、たとえ経営環境が厳しい中でも人材育成の手をゆるめない考えだ。12年度はチームワークを高めるため1期生と2期生の合同研修を予定。吉田社長は数年先の若手社員の成長を楽しみにしている。


音羽電機工業の太陽光発電SPD

音羽電機工業の太陽光発電SPD


Onepoint

社内の人材育成と社外の連携が成長のカギ

 避雷器など雷対策機器一筋に創業当時より続けてきた実績から国内外の取引先や納品先の信頼が厚いが、海外製品との低価格競争にもさらされている。ほとんどの機器が雷対策のターゲットで市場は無限大だ。1社でカバーできない部分も多く吉田社長は「一緒にチームを組み市場をつくっていきたい」と呼びかける。ニッチトップの雷対策技術と同技術を生かしたセラミック素子の新たな市場の開拓、各方面に情報のアンテナを張り、継続的に人材育成に力を入れる姿は同じ中小企業に大いに参考になるのではなかろうか。


掲載日:2012年3月28日

兵庫県製造業

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