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元気印中小企業


商品開発と社員教育が元気の原動力 [伍魚福]

山中勧社長

山中勧社長

会社名 (株)伍魚福
代表者 山中勧社長
業種 食品製造業
所在地 兵庫県神戸市長田区野田町8-5-14
電話 078-731-5735

 「これだけでご飯が3杯は食べられる」と関西の人なら誰もが言う、いかなごの「くぎ煮」は、兵庫県を代表する郷土料理の一つ。錆びた釘に見えることからこう呼ばれる「くぎ煮」は、神戸市にある珍味メーカーの伍魚福(ごぎょふく)の登録商標であることはあまり知られていない。同社はこのくぎ煮や牛肉のつくだ煮など、地元神戸の特産品の開発・販売とともに、国内のさまざまな地域の食品加工会社と提携して高級珍味を量販店やインターネットなどで販売している。たゆまない商品開発とやる気を起こさせる社員教育が両輪となって、同社の挑戦を加速している。

くぎ煮がヒット、スーパーにも進出

 伍魚福は1955年4月に創立し、するめの加工からスタートした。ユニークな社名は先代が易者(えきしゃ)から「五」「魚」「福」の三字を書かれ「五種類の魚でアメ炊きにして酒のつまみを作れ」と言われたことに由来する。その後、人を大事にしたいと“伍”魚福とした。厳しい時期もあったが先代が酒屋への販売を手がけてから軌道に乗った。
 73年に神戸のお土産として地元の魚屋の総菜だった「くぎ煮」をキヨスクへ納入することに成功した。その後「牛肉のつくだ煮」や「有馬煮」がヒットし、知名度は上がった。珍味は数が多く、現在の取扱数は350種類にのぼる。加えて商品によっては月間販売数は少ないと500個、多いと7万個と山谷が激しい。工場を持つリスクが高いことから商品企画やパッケージをメーンにして製造の外注化(ファブレス化)を進めた。当時、子供だった山中勧社長は「先代から“工場なきメーカー”と言われ、工場がないのに製造業?」と不思議に思ったという。
 89年にはチルド製品を投入。お酒のディスカウントショップのブームもあって、95年にはピークとなる24億円を売り上げた。その後、酒扱い店の減少に伴って2000年には17億円に落ち込んだが、展示会への出展をきっかけに「酒の肴(さかな)コーナー」としてスーパーに参入した。
 このコーナーは幅90-240センチメートル、縦5段までの陳列棚に30-70種類もの珍味を陳列するスタイル。「多くのアイテムが一つの棚に品ぞろえでき、珍味の認知度が上がった」(同)という。
 はやり廃りが激しい売り場であることから10年には広域営業チーム、お客様支援室、店頭コミュニケーション強化グループの3チームを立ち上げ、売り場訪問、売れる売り場づくりの提案、研究リポートなどの積極的な支援もした。その結果、全国の食品スーパー2000店舗に導入され、売り上げの6割を占めるまでに成長している。

提案制度で社員がやる気に

 06年に就任した山中勧社長は売り上げを伸ばす一方、社員のやる気を起こすことにも積極的だ。08年4月に報償金付きの商品アイデア提案制度を始めた。社員は月2件、パートは1件の提案をノルマとし、個人や団体で表彰をする制度だ。毎月200件ものアイデアが集まり「ピリ辛さきいか天」のリニューアルなど、これまでに6件が採用された。10年2月には社員は1日1件、パートは週に1件とした社長宛の改善提案制度「TG提報」もスタートした。やる気を起こさせる提案が多く「従業員の物事を見る目が変わった」(同)と手放しで喜ぶ。
 11年2月には社員全員に将来の人生設計プランを発表させた。「『改めて自分の人生を考えさせられた』という声が多く、どう変わるか今後が楽しみ」(同)という。
 さらに同月、14年2月期に売上高30億円を目指す中期計画を策定した。同社の最終目標「世界の素材を日本へ、日本の食文化を世界へ広げるグローバル企業」への第一歩だ。その実現にビジネスモデルの刷新、売れる売り場づくり、商品の開発・改良を掲げている。2011年度は“家飲み”やサマータイムが広まったことから好調に推移し、22億円(12年2月期)を見込む。「来年はこれまでの成果が表れる勝負の年」(同)と気を引き締め、グローバル企業への挑戦は続いている。


伍魚福の販売棚セット「4尺5段セット」

伍魚福の販売棚セット「4尺5段セット」


Onepoint

健康志向にも力を

 伍魚福には、食品の中で「果物」や「野菜」などのジャンルと同様に「珍味」というジャンルを確立したいという熱い思いが感じられる。その思いが会社全体に浸透しているため、職場は活気に満ちている。日本の食文化を世界へ広げる挑戦を掲げているが、この雰囲気を見れば海外進出も十分可能だ。ただ、近年の健康志向を反映した商品作りにも力を入れてほしい。酒のつまみという珍味を女性や子供にも喜ばれるような食品に是非変身させ、珍味というジャンルを確立してほしい。


掲載日:2011年10月26日

兵庫県食品

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