本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

スタートアップガイド

J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト

  • J-Net21とは
  • スタートアップガイド
中小機構
  • メルマガ登録
  • RSS一覧
  • お問い合わせ

HOME > 経営をよくする > 元気印中小企業

元気印中小企業


アルミニウムを超精密加工 [ミズノマシナリー]

水野文政社長

水野文政社長

会社名 (株)ミズノマシナリー
代表者 水野文政社長
業種 油圧機器部品製造業・アルミ加工業
所在地 富山市婦中町板倉513-4
電話 076-466-9233

こだわりの仕事が信用を生む

 「何か、人と変わっていたい」。ミズノマシナリーの仕事に対する“こだわり”は、すべて水野文政社長のこの一言から始まる。油圧機器部品の製造とアルミニウムの精密加工が2本柱だ。リーマンショック直後、最盛期の10分の1しか仕事量がなかった時期が2-3カ月続いていたが、今では順調に回復している富山県でも注目の企業だ。大半が北陸地域だった取引先も関東、関西、中部と徐々に広がってきた。
 創業から油圧機器部品を主体に製造してきた。工具を自社で開発することで、難易度の高い加工を可能にした。特に内径が2-4ミリメートル程度のカートリッジバルブの精密旋盤加工を得意とする。その他にも、焼き入れ材の旋盤加工やガントリーロボット付き複合NC旋盤による長時間無人化も可能になった。また、立型マシニングセンター(MC)などのラインを備え、円筒研磨・ホーニング加工・転造加工にも対応できるまでになった。
 ただ、「油圧機器関連は、好不況の波が激しく次なる事業をずっと考えていた」(水野社長)という。それが、1995年から始めたアルミ加工だ。「アルミは柔らかく工具の摩耗が少ないのではないか」(同)との発想で取り組み始めたが、柔らかいために傷が付きやすく扱いづらかった。「作業的にマイナスの部分もあるが、アルミ一筋でやってきたため、同じ工具で鉄や、ステンレス、銅などを削ることはなく、切粉も付かないし錆も発生しない。アルミのみを加工することで、仕上がりがきれいで管理もしやすかった。それが差別化につながった」(同)。徐々に取引先も増え始め、2年後の97年に新たにアルミ事業部向けに工場を建設した。
 しかし、決して順風満帆ではなかった。同時期に油圧機器部品の加工で一番大きな取引先が倒産し「1カ月分の売り上げに相当する債権が回収できなくなった」(同)。ここでも、水野社長の“こだわり”が生きてくる。水野社長の丁寧な仕事ぶりを見て、倒産した会社に仕事を出していたところが直接発注してくれた。おかげで何とか乗り切ることができた。

ドイツ製の設備を導入

 ここにきて積極的に設備投資をしている。2011年3月には、ドイツ・カールツァイス社製のスキャニングプローブを搭載した大型3次元測定機を新規導入した。アジア諸国の製品に対抗するために加工精度など品質をしっかり管理できるようになり、信用も増した。同時に測定誤差を防ぐために、恒温の専用測定室を新たに設けた。総投資額は約4000万円。また、7月には同時5軸のマシニングセンターを購入した。かなり厚みのある加工対象物(ワーク)にも対応できるようになった。それに伴い重量のあるワークの移動用として吊り上げ荷重1トンのクレーンも新設した。総投資額は約6000万円。
 新たに採用したマシニングセンターにも水野社長ならではのこだわりがある。ずっと日本製を使っていたが、たまたまドイツ製を導入してみて、その魅力に取り付かれた。「日本製は完成度は高いけれど、全般的に優等生のようで使ってみると面白みがない。ドイツ製はデザインにもお金をかけ機能的にもこだわっているが、いいところや悪いところを併せ持つ。ある部分では、ずば抜けてどこにも負けない。こうした機械を使いこなすところに喜びを見い出す。これは日本人の感覚にはないところ」(同)と、ドイツ製のマシニングセンター導入が続く予定。
 アルミニウム加工は、ますます精密さが要求される。今は、半導体やスマートフォン(多機能携帯電話)向け液晶関連が売り上げの80%を占め、医療関係がそれに続く。今後は、航空宇宙関連部品への進出も考えている。それに伴う設備投資も検討中。「リーマンショック以降、生き残るための設備投資をどうしたらいいか考えるようになった。新規に工場を建設するのではなく、今ある工場内を整備すること。工程集約や効率のためにも、同時5軸マシニングセンターを増やし、顧客の厳しい要望にこたえていきたい」(同)と意気込む。


ミズノマシナリーの製品群

ミズノマシナリーの製品群


Onepoint

人材育成が今後の課題

 「難しいもの、人が嫌がる面倒なものなど現場に負荷をかける仕事を取ってくるように」と、常に水野社長は営業部員に発破をかける。生産現場では、熟練社員と若手が一組になり作業を進めることで技能伝承とコミュニケーションを図る。他人ができないと言ったものをやり遂げたときの喜びや、達成感によって仕事の面白さを伝えようとしている。ただ、社員構成をみると、熟練社員と若手の間には、かなり大きな空白の年代があるという。その断層を埋めるためには、若手社員の早急に成長が必要となる。


掲載日:2011年10月 5日

加工富山県製造業

最近の記事


このページの先頭へ