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元気印中小企業


真心をサービスの中心に [北町大家族]

本田素子理事長

本田素子理事長

会社名 NPO法人 北町大家族
代表者 本田素子理事長
業種 サービス業
所在地 東京都練馬区北町2-35-4
電話 03-5920-5533

巨大資本に挑む

 「大型スーパーが商店街の近くに進出してくる」―。2000年のある日、東京都練馬区のニュー北町商店街に激震が走った。危機感を募らせた商店街の会員らは、巨大資本に太刀打ちするための対策を早急に練り上げる必要に迫られていた。
 対策会議でさまざま意見が飛び交う中で今後、同商店街が進む方向を示したのが、地元で高齢者向けデイサービスや子育て支援サービスなどを手がける特定非営利法人(NPO法人)北町大家族の本田素子理事長だった。「大手資本と真っ向勝負を挑んでも勝ち目はない。私たちは商いに“真心”を付加したサービスで対抗しよう」(本田理事長)。会員が一致団結した瞬間だった。
 ニュー北町商店街は、北町大家族が提供するサービスを中心に対応策を講じていった。北町大家族は以前から、地元の母親向け子育て支援サービス「かるがも親子の家」や、高齢者向けデイサービス「北町いこいの家」などを行い、地域住民の交流に取り組んでいる。かるがも親子の家は毎週月、水、木の10時-15時に、子育て中の母親を集めて、育児についての悩み相談や情報交換の場を提供している。北町いこいの家では、65歳以上の高齢者を対象にした太極拳や習字教室、カラオケ教室などを開いている。
 子育て支援サービスや高齢者向けデイサービスに参加する人からは200円を集金する代わりに、地域のみで使える通貨「ガウ」を発行し、200円と同じ価値を持つ200ガウをキャッシュバックする仕組みを作り上げた。子育て支援事業は練馬区の委託事業となったため、参加費は無料。同事業の中でも特別なプログラムに参加する場合にのみ、有料となり200ガウが必要となる。地元商店街ならではの、きめ細やかなサービスとふれあいの場を提供することで“真心”を提供し、大型スーパーに対抗した。

地域限定通貨「ガウ」を普及

 地域限定通貨ガウは、ボランティアスタッフとして活動に参加した人への謝礼としてのほかにも、商店街がイベントを行った際の賞品、商店街のポイントカード用景品などに用いられ、活用の幅が広がった。
 ガウは01年10月に総額20万円分を発行してスタートした。徐々に発行量を増やし、2010年には、929万5200円に達した。発行量が増えている背景には、ガウが円とまったく等価値であるという特徴がある。例えば、ガウで買い物をしても円できちんとおつりが返ってくる。他の地域限定通貨ではおつりがでなかったり現金より価値が低かったりするが、「使い勝手が悪いと普及しない。等価値性にこだわった」(本田理事長)ことが普及を後押しした。参加者から現金を受け取り、銀行に預けた分だけガウを発行する運営管理の健全性も発行量増加の要因となっている。
 同NPO法人は今後、活動内容を乳幼児の一時預かりや体の不自由な人向けのサービスまで拡大させる方針で、「より多くの人がふれあう場所を提供していきたい」(同)と、精力的な活動を続けていく。

地域限定通貨「ガウ」

地域限定通貨「ガウ」


Onepoint

ステークホルダーに利益を

 北町大家族は、地域限定通貨ガウの利便性を高めるため、競合しない近隣の商店街にも参加を呼びかけている。単に、デイサービスを受ける人やボランティアスタッフ、ニュー北町商店街だけが利益を享受するのではなく、近隣にも輪を広げ、商店街を取り巻くあらゆる人が恩恵を受け、相乗的に街が活性化していく仕組みは、地盤沈下にあえぐ他の自治体や商店街の参考となる。今後どれだけ活動領域を広げ、安定的なサービスを提供していけるかカギとなる。


掲載日:2011年9月 6日

サービス業東京都高齢者

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