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元気印中小企業


試作産業を京都の伝統産業に[最上インクス]

鈴木三朗会長

鈴木三朗会長

会社名 (株)最上インクス
代表者 鈴木三朗会長
業種 製造業
所在地 京都市右京区西院西寿町5
電話 075-312-8775

コア技術の金型外販で試作をFC化

 「試作産業を京都の伝統産業にしたい」―。最上インクスの鈴木三朗会長は、試作産業の育成に取り組む京都試作ネット(京都市右京区)の代表も務め、公私両面にわたりその実現に取り組んでいる。
 最上インクスは1950年に精密プレス加工で創業した。1980年代に入ると、外注していた金型の内製化に乗り出した。今では電子部品を中心に試作・量産加工を多数受託し、200社を超える顧客を抱えている。「内製化は必要に迫られて踏み切った。金型を外注していたのでは納期やコスト面で競争力が低下してしまう。何より複雑形状の金型は頼めるところがなかった」(鈴木会長)と振り返る。現在は、金型内製化技術が他社を引き離す原動力になっている。試作と初期、改良、量産製品を段階分けし、それぞれの段階に応じた金型を作り分けることでコストを削減する仕組みだ。
 2006年4月に同社の事業は新しい段階に入った。試作のコア技術である金型の外販を始めた。関西や首都圏で協力企業を募り、プレス機と金型を提供する“試作加工のフランチャイズチェーン(FC)展開”を始めた。「金型で利益を出すことが目的ではなく、試作産業という業態を全国規模で構築するのが狙い」(同)で、試作市場のすそ野を広げて業容拡大に結びつける考えだ。

受注案件使い金型創造トレーニング

 一方、京都試作ネットの活動も積極的に進めている。中小の加工業者など12社が集まり、総勢300人強、70台のCADなど、約400台の設備がモノづくりの基礎を支えている。最近では、電子機器関連の試作に強いコンソーシアムの「京都電気試作ねっと」と連携し、ビジネスの幅を広げている。
 現在、課題となっているのは技能継承と、自動車業界など新規市場の開拓だ。その突破口となることを期待して、人材育成を兼ね自動車市場の専任チームを発足させた。鈴木社長は「金型を“作る”技術は、社内外の研修などで身につき心配していない。問題は“創る”力」という。金型製作は一通りでなく、幾通りもの作り方が考えられる。その中からベストな方法を選ぶわけだが、これは実際に経験しなければできない。「製品からどんな金型が必要かが発想でき、さまざまな設計図を引ける力が必要」(同)となる。競合に打ち勝ち、生き残るには創造力がさらに重要になると考えている。
 “創る”力を高めるために、同社は社内技術発表会、表彰制度など、あらゆる策を講じている。中でも効果的なのは、受注案件を使った実地訓練だ。実際の製品をもとに、オーソドックスであったり、冒険したりとさまざまな手法で金型製作にアプローチし、仕上げていく。「実際の受注案件だから、真剣さとチャレンジ精神が養える」(同)と意義を強調する。訓練の経験を発表し、共有化することにより、着実に次代を担う人材が育っている。

金型内製技術が他社を引き離す

金型内製技術が他社を引き離す

Onepoint

したたかさと先見性

 京都では、試作産業を新しい地場産業として育成する動きが進んでいる。一大拠点となる「京都試作センター」構想は、今年で設立10年を迎える「京都試作ネット」の発展形とされ、同ネットを代表する最上インクスの役割はこれまで以上に重くなっている。とくに金型外販には注目したい。「虎の子」のはずの金型外販で、市場拡大の先に社業発展を狙う鈴木社長のしたたかさ、先見性が見えてくる。


掲載日:2011年7月26日

京都府製造業金型

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