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元気印中小企業


カツオだしから機能性食品・バイオ医薬素材へ展開[マルハチ村松]

村松憲行社長

村松憲行社長

会社名 (株)マルハチ村松
代表者 村松憲行社長
業種 調味料製造
所在地 静岡県焼津市城之腰65−1
電話 054-622-7200

現状維持は衰退

 業務用カツオだし製造大手の村松憲行マルハチ村松社長は「時代は刻一刻と変わるのだから、現状維持は衰退を意味する」と考え、常に変革を志向している。その一つが機能性食品用素材事業の強化だ。2005年にオリジナル素材の第1弾シリーズを開発し、食品メーカーへの売り込みを始めた。バイオ医薬用素材にも取り組み、カツオだしと合わせて3本柱を築いた。
 同社は1868年にカツオ節製造業として創業した老舗だ。その後、液体状の「鰹(かつお)エキス」や、粉末状の「鰹の素」といったカツオだしの商品群を拡充し、食品メーカー向けを主力に成長した。その伝統ある同社が機能性食品に目を向けたのは1990年代半ばだった。「消費者は食品に対しておいしさだけではなく、健康を求めるようになりつつあった」(村松社長)と振り返る。
 そんな中、食品メーカーから機能性食品用素材の製造委託を受ける。同素材には、カツオだし製造で長年培った抽出技術などの高い技術力が要求される。受託製造をこなすうちに「オンリーワン素材を開発したい」(同)との思いを強め、研究に取り組んだ結果、初のオリジナル素材「マックスシリーズ」を世に送り出した。その中の「ボニマックス」は文教大学と共同で研究した。カツオの身から抽出したヒスチジンやタウリン、アンセリンが主成分で、脂肪燃焼効果を見込む。

オリジナル素材で年商5億円目指す

 同社は「ボニマックス」と「ボニマックスPL」を2005年に、「ホルマックスOT」は2006年初めに相次ぎ発売し、食品メーカーへの売り込みを強化している。
 静岡工業技術センターと共同開発したボニマックスPLは、2003年度から文部科学省が行っている都市エリア産学官連携促進事業の成果だ。カツオの卵巣から抽出したドコサヘキサエン酸結合型リン脂質が主成分で、ストレス軽減効果を見込む。ホルマックスOTは、静岡県立大学と共同で、有効成分の特定など継続研究を進めている。海藻のアカモクから抽出した成分で、骨そしょう症抑制効果を期待している。
 すでに一部食品メーカーがボニマックスを採用した商品を発売しており、ほかの素材についても「引き合いが増えている」(同)という。「5年後にはオリジナル素材で年間5億円の売り上げを」(同)と意気込む。
 もう一本の新たな柱はバイオ医薬用素材だ。製薬会社向けで、細胞培養の栄養素となる素材を手がけている。カツオなどの赤身魚が原料となる。供給先の製薬会社と共同開発し、1997年から製造を始めた。
 こうした新しい事業の育成とともに、既存のカツオだし事業の見直しも進める。「よりおいしいだしや、栄養機能などを強化しただしの開発を進める。一方で、新市場として拡大する総菜市場を攻める」(同)。今後もニーズの変化に応じて変革していく考えだ。

カプセルに入れた「ボニマックスPL」

カプセルに入れた「ボニマックスPL」

Onepoint

創業138年でも時代に柔軟対応

 伝統を大事にする精神と、新分野へのチャレンジ精神が、バランスよく共存している企業だ。確かに消費者の健康志向の高まりをみれば、機能性食品分野への進出は必然という見方もあるが、創業から140年近くたつ同社が急速に変化する時代に対応する柔軟性は評価に値するだろう。2000年に5代目社長に就任し、3本柱を築いた村松憲行社長の今後のかじ取りが注目される。


掲載日:2011年6月 7日

健康医療・バイオ産学官連携製造業静岡県

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