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元気印中小企業


漠然としたニーズをロボット技術で解決 [知能技術]

大津良司社長

大津良司社長

会社名 知能技術(株)
代表者 大津良司社長
業種 システムインテグレータ
所在地 大阪市西区土佐堀1-2-24
電話 06-6441-5060

 21世紀の巨大市場と期待されながら、一向に立ち上がらないサービスロボ市場。原因の1つには、顧客ニーズを起点とした開発ができていないことがある。テクノロジー・ベンチャーやモノづくり企業などの提案は、自社製品や保有技術の押し売りになっていることが多い。
 自社製品などを保有しない知能技術(大阪市西区)は、これと一線を画す。大津良司社長の高度なコミュニケーション能力とシステム提案力を生かし、顧客ニーズに即したロボット応用製品の提案に成功している。市場が立ち上がらない中、収益を拡大する数少ないロボット関連企業だ。

顧客密着のソリューションを提案

 同社は、2007年2月に大阪市の次世代ロボットネットワーク「RooBO」のメンバーとともに立ち上がった。移動体通信制御技術をコアにした企業も立ち上げたことのある大津社長にとっては、2度目の起業だ。過去の経験を通じて高度なコミュニケーション能力が培われた。
 その能力が発揮された開発の1つが、2007年夏頃から取り組むトイレ清掃ロボである。西日本高速道路メンテナンス関西からの案件で、『3Kの職場環境を改善したい』という強い思いを伝えられたが、彼ら自身ではニーズを具体化できずにいた。大津社長は綿密なヒアリングを通じて清掃業務の把握から、清掃ロボが担うべき作業内容や作業員との役割分担の明確化まで、要求事項を1つひとつ具体化していった。
 同時に、現在のロボット技術の限界を伝えることで妥協点の見極めも行っている。ロボットをよく理解していない非製造分野の人たちは、過大な期待を寄せるきらいがあり、これが原因で顧客が開発したロボットを購入しないといったトラブルにつながることもある。妥協点の見極めは「お互いが不幸にならないために重要」と、大津社長は説く。
 西日本高速道路メンテナンス関西に向けては、車線規制区域に侵入する車を検知し、作業員に避難警報などを発するロボットの開発も進めている。秋には2台のステレオカメラのみで測定を行える低価格なシステムとして納品する予定だ。

石油コンビナートに向けても提案

 同社は、石油化学コンビナートにおける触媒の抜き出し作業に向けた提案にも取り組んでいる。触媒は非常に高価であり、ある石油化学メーカーでは年間100億円の投資が必要とされる。にもかかわらず、貯蔵タンクの構造上10~15%程度は抜き出すことができず、不活性化したうえで手作業により除去・廃棄されているのが現状だ。膨大な資金の損失が発生しているうえ、過酷な作業環境なため作業者への負担が大きい。その作業のロボット化に取り組んでいる。市販のクローラロボを用いた実験を通じて要求仕様を明確にし、提案書を取りまとめた。
 この開発でも「当初、先方はヒューマノイドで何でもできると考えていた」(大津社長)という。膝を詰めて対話することでニーズを具体化し、お互いに納得できるシステム案に仕上げた。現在は、次のステップとして試作機の開発に向け準備を進めている。

開発中の車線規制区域エリア侵入検出ロボットのシステム概要

開発中の車線規制区域エリア侵入検出ロボットの
システム概要

Onepoint

インテグレータに期待

 わが国のロボット政策の礎を築いた故・谷江和雄首都大学東京教授は、将来のサービスロボビジネスは、ロボットメーカーと要素技術メーカーに加え、顧客ニーズに合わせて、これらを組み合わせるインテグレータの3業種による分業体制になると予想していた。同社はその1社だが、その役割を担うには開発力や提案力に加え、顧客の業態を理解するための対話能力も求められる。同社はそれに長けており、黎明期にあるサービスロボ市場をけん引する有力企業として期待される。


掲載日:2010年7月 7日

大阪府 開発業

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