本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

スタートアップガイド

J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト

  • J-Net21とは
  • スタートアップガイド
中小機構
  • メルマガ登録
  • RSS一覧
  • お問い合わせ

HOME > 経営をよくする > 元気印中小企業

元気印中小企業


開発こそ生き残りの道 [後藤金型興業所]

後藤孝社長

後藤孝社長

会社名 (有)後藤金型興業所
代表者 後藤孝社長
業種 製造業
所在地 東京都大田区本羽田1-30-8
電話 03-3744-0488

スプレー缶用ガス抜きキャップ開発

 親子3人で金型製造を営む後藤金型興業所は、2005年に入り仕事量が急増した。きっかけはスプレー缶廃棄時の残存ガスを簡単に抜くことができるプラスチックキャップの開発があった。地元の東京都大田区が実施した04年度の新製品コンクールで最優秀賞を受賞し、テレビや新聞、雑誌などで何回も開発成果が報じられた。海外からの問い合わせも舞い込むなど、同社は活況に沸いている。
 消臭スプレーなどの空き缶を廃棄するときに、必ず行わなければいけないのが残存ガスを抜く作業。ガス抜きをしないと、ゴミ処理時に爆発する危険性があるからだ。ガス抜きの方法は手でガス噴射部を押し続けたり、くぎなどで缶に穴を開けるのが一般的だ。
 後藤金型が開発したキャップは、外観は普通のキャップと変わらず、指でキャップ上部を押し込むとガス抜き用キャップに"早変わり"する。キャップ内部の突起がガス噴射部を押し続ける仕組みで、「ほっておいても自然にガスが抜ける」(後藤孝社長)ところに特徴がある。
 ガス噴出部の形状は製品によって異なり、それに応じて突起の高さを変える必要がある。同社はキャップ量産の金型を開発する上で、製品ごとに金型を起こすのではなく、ピンの交換だけで突起の高さを変えられるように工夫。大幅なコスト削減に成功した。

業務用から化粧品など一般向けへ

 同社は1970年(昭45)の創業時から、エアゾール缶用キャップの金型製造を手がけてきた。しかし、最近では中国など海外に生産移転するケースが増え、同社への金型の注文も減っていった。「このままではジリ貧」(同)という状況のなか、社運を賭けて約3年前に開発を始めたのがガス抜き機構付きキャップだった。
 同社の成長には大田区の外郭団体である大田区産業振興協会や、東京都知的財産総合センターも期待しており、展示会出展や国内外の特許出願などに関してアドバイスを送っている。後藤社長も「協会や知財センターに足を向けて寝られない」と冗談交じりに話す。
 05年初めに同キャップを発表して以来、従来型キャップの金型受注も舞い込むようになり、現在は外注を使って仕事をこなしている状況。また、それまで取引のなかった金融機関から事業資金融資の話を持ちかけられることも増えた。そんな好調続きの状況にも、後藤社長は「現状に浮かれずに、取引先との信頼を大事にしていきたい」と語り、親子3人協力して地道にモノづくりにまい進する姿勢を崩さない。

通常時(写真左)の上部を押し込むと、ガス抜きキャップに早変わり(同右)

通常時(写真左)の上部を押し込むと、ガス抜き
キャップに早変わり(同右)

Onepoint

下請け体質からの脱皮目指す

 後藤金型興業所が開発したガス抜き機構付きキャップは、従来型キャップとほとんど変わらないコストで生産でき、業界標準になる可能性を秘めている。大田区内では、下請け体質からの脱皮を目指して自社製品開発に取り組む企業が増えており、同社はまさにその典型。同社の成功は、同様に自社開発に取り組む企業にとって励みになるはずだ。


掲載日:2010年5月13日

東京都製造業

最近の記事


このページの先頭へ