本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

スタートアップガイド

J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト

  • J-Net21とは
  • スタートアップガイド
中小機構
  • メルマガ登録
  • RSS一覧
  • お問い合わせ

HOME > 経営をよくする > 元気印中小企業

元気印中小企業


幅広い業界に貢献する粉体制御技術 [赤武エンジニアリング]

赤堀肇紀社長

赤堀肇紀社長

会社名 赤武エンジニアリング(株)
代表者 赤堀肇紀社長
業種 粉体機器製造・販売
所在地 静岡県沼津市東椎路632
電話 055-925-6666

困難な課題を解決

 粉体機器メーカーの赤武エンジニアリングは、粉体の定量供給、計量、輸送などの「ハンドリング」と呼ばれる分野の設備機器を手がけている。粉砕、混合機などの「加工」分野と比べると地味でローテクと思われがちだが、実は高い技術力とノウハウが必要とされる分野だ。
 食品や医薬品、化学、製鉄など、原料に粉体を用いる製造業者は幅広い。粉体は液体と違って目詰まりや機器への付着などが起きやすい。さらに同じ物質でも粒の大きさや流量、動・静によってまったく異なる物性を示すため扱いが難しいという特性がある。特に後者の特徴はハンドリング機器を手がける企業を悩ませ、業界では「粉は魔物」という言葉もあるほどだ。
 顧客から寄せられる困難な課題を一つひとつクリアすることで信頼を獲得し、成長してきた。今では同社の技術力は業界でも高く評価され、特に扱いが難しい性質を持つ粉体向け機器の注文が集まってくるようになった。
 第38期となる2009年8月期の売上高は約30億円。“魔物”に正面から立ち向かい、失敗からノウハウを学んで技術として蓄積してきたからこそ、今の赤武エンジニアリングがある。

自社製品を開発

 08年秋からの世界的な不況には同社も苦しんでいるが、蓄積した技術を生かした自社製品があるおかげで、売り上げの減少を最小限に抑えることができている。その代表的な製品が05年に開発した粉体供給装置「かるがるフィーダ」だ。底部の排出口に取り付けた振動機能付きのフタを開閉し、フタを振動させて粉を送る仕組みで、従来にない方式の製品だった。
 当初は医薬・食品業界向けに拡販していたが、07年に粉体設備の展示会に出展したところ、リチウムイオン電池メーカー担当者の目に留まった。理由は粉の供給時に金属粉の混入がなさそうなことだった。
 スクリューを回して粉を供給する従来の方式では、スクリューの外周部分が装置の内壁に接触することなどで、壁が削られ、金属粉が発生する恐れがあった。リチウムイオン電池の製造工程で材料に金属粉が紛れ込むと、発火事故の原因になる。そのため電池メーカー各社は金属粉混入の恐れがない生産設備を探しており、かるがるフィーダはその点がまったく心配なかった。
 その後は立て続けに電池メーカー各社で試験導入が進み、多くのメーカーで採用されることとなった。同製品を組み込んだ粉体プラントは、電池業界向けだけで年間10億円を売り上げる主力商品になった。「現在も電池関連の仕事は受注が続いている」(赤堀肇紀社長)と、同社の売り上げを支えている。
 同社は08年4月、貸借土地にあった工場を本社工場敷地内に移転集約した。これにより「工場間での部品輸送がなくなり生産の効率アップを実現。さらに賃貸料の出費が抑えられコストも削減した」(同)。また、顧客立ち会いの試運転ができるスペースも確保した。今後も顧客の困難な要求に応えることでノウハウや技術を蓄積し、業績拡大につながる新製品開発に生かしていく。

粉体供給装置「かるがるフィーダ」/

粉体供給装置「かるがるフィーダ」

Onepoint

設計に一工夫

 液体に比べて定量供給などがしづらく、扱いが難しい粉体用設備機器は、納入後のトラブルを未然に防ぐことが容易ではない。赤武エンジニアリングは設計の段階で一工夫することで、トラブル低減につなげている。
 通常、一つの機器は一人の担当者が設計するが、その設計案のままではトラブルが起きることが多い。同社は一つの案に対して複数の設計担当者で議論する方法を採っており、盲点を減らすことでトラブルを防止している。これが信頼獲得につながり、安定した受注を確保する要因となっているようだ。


掲載日:2009年12月 9日

製造業静岡県

最近の記事


このページの先頭へ