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元気印中小企業


世界最先端技術に挑戦 [ターボブレード]

林正基社長

林正基社長

会社名 (有)ターボブレード
代表者 林正基社長
業種 流体機械設計、解析シミュレーション
所在地 大分県大分市牧1-2-15
電話 097-535-8901

国家プロジェクトのマントル採掘計画に参画

 ターボブレードはファンやポンプなどの流体機械の設計に従事する。同社は林社長の祖父が創業した水力タービンメーカーをルーツとしており、長年培われてきた経験と3次元CADを活用し、顧客の要求にこたえている。また流体機械周辺の空気や水の流れをシミュレーションする技術も有しており、流体・構造解析事業も手がけている。
 社員数わずか5人だが、ここ数年、大型の国家プロジェクトに参画している。それが独立行政法人海洋研究開発機構(JAMSTEC、神奈川県横須賀市)が進めているマントル採掘計画だ。
 この計画は地球中心部のマントルへとドリルを使って掘り進む壮大な事業。大地震の原因となるプレート付近の探査や、地殻内の生命資源の探求、微生物や地層の採取などが期待されている。
 マントルに到達するためには海面に浮かべた探索船から海底まで4000メートル、さらにマントルまで7000メートル、最短でも合計11キロメートル地球の奥深くへと進む必要がある。しかもマントル内部は「温度が300度Cから1000度C、圧力2000気圧という大変厳しい環境」(林社長)とされる。

2014年にも採掘計画スタート

 マントル採掘計画ではこうした特殊環境に耐え得る掘削用ドリルが必要となる。JAMSTECは国家基幹技術によりこの計画を進めることを掲げており、その根幹をなすターボドリルの開発をターボブレードが請け負っている。
 ターボドリルは高圧の圧力水で回転するタービンと、その駆動力で回転し、地中を掘り進む先端部のドリルピットからなる。本来ターボドリルは油田を掘るための技術で、国内には類似するものがなかったという。同社ではいくつかの要素技術ごとに実験設備を設け、検証を重ねてきた。
 実験用に製作した直径約100ミリメートルドリル部分は推進に必要なトルクが3500ニュートンメートルに到達した。また非常に深い穴を掘っていくため、掘った穴を保護しつつ、そのくずを地上に排出することが求められる。その際に高圧の粘性液を使用するが、この液体を使用する特殊な環境下でも設計予測通り動作することが確認できた。
 これらの技術を組み合わせて2009年度中にも実機と同等の大きさ(ドリル直径200ミリメートル、長さが9メートル)の設備を完成する見通しだ。さらに10年度にはこれを使って実際に地面を掘る実験に着手する。高温、高圧の環境下でも作動できることを確認した上で、14年以降に採掘計画をスタートする。
 世界最先端の技術が求められる開発だけに気の抜けない日々が続く。しかし林社長は「使命感を持って取り組みたい」と、今後の挑戦に意欲を見せている。

ターボドリルの実験設備

ターボドリルの実験設備

Onepoint

充実のブログで情報発信

 同社のホームページ(HP)に林社長のブログが掲載されている。同社が携わった機械設計の案件や、社長個人のアイデアなどがつづられている。設計者魂が感じられる大変充実した内容でブログと呼ぶのがためらわれるほどだ。更新は毎日。忙しい中で苦労もあるだろうが、このブログをきっかけに大手企業との取引につながった例もあるという。
 大学時代にはアーチェリー部に所属していた林社長。数年先には自らが設計したドリルで地球の中心部を射抜くという大きな挑戦が待っている。


掲載日:2009年11月18日

大分県製造業

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