本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

スタートアップガイド

J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト

  • J-Net21とは
  • スタートアップガイド
中小機構
  • メルマガ登録
  • RSS一覧
  • お問い合わせ

HOME > 経営をよくする > 元気印中小企業

元気印中小企業


トヨタも認めたベンチャーの除電技術 [TRINC]

高柳真社長

高柳真社長

会社名 (株)TRINC
代表者 高柳真社長
業種 除電器開発、販売
所在地 静岡県浜松市西区大久保町748-37
電話 053-482-3411

 たかがホコリ、されどホコリ−。TRINCは、不良の原因となる静電気やホコリを除去する除電器が主力。ベンチャー企業として出発したが、トヨタ自動車に技術を認められ、キヤノンや日立製作所など日本を代表する企業の多くに製品が採用されている。品質を追求する自動車メーカーや液晶パネル、微細化が進む電子デバイスメーカーにとってホコリは大敵。ホコリ対策の評判は口コミで広まり、今や製造業の駆け込み寺的存在となっている。

風を使わずイオンを飛ばす独自技術

 TRINCの除電技術は、プラスとプラス、マイナスとマイナスといった同極性イオンが反発し合う特性を持つ「クーロンの法則」を応用した。風を使わずイオンの力でイオンを飛ばし、製品に帯電した静電気を中和する仕組みだ。
 従来の除電方法は、加湿方式や風でホコリを吹き飛ばすエアガン方式が主流だった。しかし加湿は結露やコスト高といった課題があり、またエアガンは風と一緒にホコリを巻き上げるという問題を抱えていた。
 多くの製造現場がホコリに悩んでいるのを知り、高柳真TRINC社長は自ら開発した除電器を背負い、国内外の工場に売り込んだ。しかし多くのメーカーは従来の除電方法を否定されることに、拒絶反応を示した。また当初はTRINCが無名のベンチャー企業だったため、門前払いや、耳を傾けてくれないことがほとんどだった。
 TRINCの技術を最初に認めたのは、トヨタ自動車だった。2001年、TRINCの除電技術に関心を持ったトヨタは製品を借り、主力の元町工場(愛知県豊田市)で1カ月以上、性能実験を繰り返した。その良好な結果に担当者はうなり、元町工場塗装ラインへの採用が決まった。その後はトヨタの国内外の工場やグループ企業にも採用が広がり、現在までに計5万台以上を販売している。
 トヨタのお墨付きという最強の信用を得たことで、強い追い風が吹き始めた。大手企業から次々と受注が舞い込み、売上高は06年度に4億円、07年度5億円、08年度に6億円と右肩上がりに成長した。

不況はチャンス

 08年秋以降の世界的な不況による企業の設備投資抑制の影響で、さすがに最近は受注が鈍ったが、「ホコリによる不良をなくすことはコストダウンにつながる」(高柳社長)と強気。「不況は千載一遇のチャンス」(同)と新製品開発に力を注ぐ。
 高柳社長は07年に「正しい除電方法を世界の工場に伝えたい」と、著書「静電気・ホコリゼロ革命」を執筆。さらに今年8月にはネットなどを通じ、その英訳本が世界30カ国で発売された。英訳本は今後、本格化させる海外展開の“営業ツール”として活用していく考えだ。

除電器などの製品

除電器などの製品

Onepoint

挑戦し続ける万年青年企業が理想

 TRINCは技術の独自性だけでなく、その経営手法もユニーク。「製造部門を持たないファブレス化」をはじめ、「花形分野を追わない」「少数精鋭」「大手が参入しないニッチ市場を狙う」など、32項目を経営信条に掲げる。  高柳社長は起業家精神を持ち続ける。株式上場を目指すのでもなく、大手と正面から戦うのでもない。狙うは「最強の中小企業」(高柳社長)だ。理想とする企業イメージは、常に挑戦し、進化し続ける「自由闊達(かったつ)で溌剌(はつらつ)とした万年青年企業」(同)という。


掲載日:2009年9月24日

製造業静岡県

最近の記事


このページの先頭へ