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元気印中小企業


最新の表面処理技術と実績重ねたネジの融合 [田中]

田中信一社長

田中信一社長

会社名 (株)田中
代表者 田中信一社長
業種 ネジ製品製造、プラズマ表面硬化処理加工業
所在地 大阪市住吉区帝塚山中1-10-6
電話 06-6672-3701

不純物が発生しないネジを開発

 機械や建造物、インフラなど、あらゆる場に使われる基本部品であるネジ。その身近な製品に、田中は付加価値をつけることで差別化を図っている。それが不純物の発生しないネジ「SDCクリーンボルト」。ステンレス製ネジにプラズマ表面硬化処理を行い、摩擦による焼き付き現象を防止している。
 従来焼き付け防止に使っていた潤滑油やメッキを使用していないため不純物が溶出せず、クリーンルーム内など厳しい基準でも使えるのが特徴だ。飲料水メーカーや半導体製造装置メーカー、医薬品製造装置メーカーなど、品質管理徹底に伴い製造現場のクリーン化を進めているユーザーをターゲットとしている。
 プラズマ表面硬化処理は米航空機大手メーカーからの依頼をきっかけに、航空宇宙産業向けにチタン合金ボルトの焼き付き現象を防止しようと開発した技術だ。同技術を汎用性の高いステンレス製ネジに応用して、締め付け・緩め作業がスムーズにできるクリーンネジを開発した。「ネジと表面処理、両分野のスペシャリストだからこそ完成した」(田中信一社長)製品だ。

航空宇宙産業への参入を目指して

 プラズマ表面硬化処理は子会社のエスディーシー(堺市堺区)で行っている。金属の表面に炭素や窒素を侵入させ、表面組織を改質する仕組みだ。チタン合金の強度やステンレス合金の耐食性を損なわずに、耐摩耗性を高められる。
 大手時計メーカーの腕時計などで実績を積み重ねるうち、同技術が宇宙航空研究開発機構(JAXA)の目にとまり、チタン製ネジ付き部品に採用された。処理装置は三菱重工業から特殊工程の承認を受けており、航空宇宙業界の注目を集める。
 本格的に航空機産業へ参入するため、同技術を利用したチタン合金ボルトの量産化にも取り組んでいる。この取り組みは経済産業省が委託する戦略的基盤技術高度化支援事業に認定され、ネジ製造拠点の南大阪事業所(大阪府河南町)とエスディーシーに高機能の製造装置や検査設備を整えた。米ボーイングなどの次世代航空機での採用を目指している。

付加価値の浸透を図る

 本業のネジメーカーとして注力するのが、クリーンボルトのさらなる拡販だ。不純物が発生しない付加価値をアピールすることで、ユーザーニーズの掘り起こしにつながっている。
 一方でユーザー企業内部で、担当部署による認識の差が発生することもある。製造現場が感じるクリーンボルトの必要性を、他部署の担当者に感じてもらうのも同社の営業の腕の見せどころだ。「製造現場と設計や調達との認識の差を埋める営業をしている」(同)と話す。
 自社のホームページでもクリーンボルトを強くアピールし、新規顧客の開拓を進めている。潤滑剤を使わずに焼付きを防止するボルトの存在を、今後も広めていきたい考えだ。

田中が製造するクリーンボルト

田中が製造するクリーンボルト

Onepoint

開拓精神と堅実さを兼ね備える

 水道管周辺のステンレス製ボルトなどを主力にしてきた田中だが、航空宇宙産業に注目して表面処理の技術確立に取り組むことで技術開発型企業への道を歩み始めた。技術力はもちろん、品質管理などが求められる分野を目指すことで、企業の体制も確立した。同社は大阪府の中小企業で構成する次世代型航空機部品供給ネットワーク(OWO)の主力メンバーも務めており、航空宇宙分野での大きな飛躍の期待がかかる。同時に、既存のネジ製品での市場開拓も忘れない堅実さも兼ね備えている。


掲載日:2009年8月26日

加工業大阪府 

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