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元気印中小企業


独自の調合方法で要求に応える [金星ゴム工業]

杉本浩志社長

杉本浩志社長

会社名 金星ゴム工業(株)
代表者 杉本浩志社長
業種 ゴム製造業
所在地 東京都墨田区八広5-3-4
電話 03-3619-0561

顧客視点の製品づくり

 金星ゴム工業はゴムの可能性を広げる製造業者だ。一概にゴムといっても顧客が求める製品はさまざま。ゴムの形や硬さ、弾力性などの機能面から、熱や油に対する耐久性などの性質まであらゆることが求められる。同社はフッ素ゴムやシリコンゴム、合成ゴムなどを駆使して顧客の要求に応えている。
 同社のゴム製品は産業機械向けが6-7割を占める。その他、ネックレスや水門用、船着き場のへりにつける防護用パッキンなど装飾品から建築資材まで幅広い。中でも産業機械では、機械の性能に合わせた品質のゴムが要求される。例えば、化学薬品ポンプでは耐薬品性や耐酸性などが必要とされる。このようなゴムの性質はゴム原料の選定と混ぜ合わせる充てん剤との配合で決まる。
 同社の杉本浩志社長は顧客からの依頼を聞いた時点で「何をどのように調合すれば良いか、だいたい分かる」と話すほどゴムについて熟知している。例えるなら患者の病状を聞いて最適な薬を調合する薬剤師のようだ。こうしたゴムの知識も約10年に及ぶ修行のたまもの。「化学式からゴムの性質を理解するよりも、実際に現場でゴムを練って、どのような形や性質となるかを体得していった」というように、杉本社長の調合技術がそのまま同社の強みになっている。
 ゴム成型にはゴム原料を押し出す押出成形や、金型を作ってゴムを流し込む金型成形、ゴムを重ねて厚いチューブを作る巻き蒸し成形などの加工方法がある。中でも押し出し成形は金型を使用した場合と比べて価格を10分の1(同社比)に低減できる利点があり、同社が得意とする分野だ。押し出し成形はゴムを押し出した後のゴムの膨張を計算しなければ、目的の形状を作り出すことはできない。膨張の幅はゴムの性質により異なるため、その幅を予測したゴムの配合と押し出し部分に当たる口金の形状がカギを握る。

導電性フッ素ゴムスポンジ

 同社の技術が結集した製品が、スポンジ状の導電性フッ素ゴム。同ゴムをスポンジ状にしたことや、押し出し成形で加工したのは業界初。
 同社は08年春、導電性フッ素ゴムを押し出し成形で製造することに成功。フッ素ゴムに導電性を付与するアセチレンブラックを混ぜ合わせることで、1立方センチメートル当たりの電機の流れにくさを表す体積固有抵抗率が1万オーム・センチメートル(一般に静電気を起こさない状態が100億オーム・センチメートル)のゴムを実現した。同ゴムは大手光学機器メーカーの半導体製造装置に採用された実績を持つ。
 ただ、ゴム硬度が70度と硬く各種装置のパッキンとして幅広く使うには、一段の柔軟性が課題だった。
 そこで開発したのがスポンジ状の導電性フッ素ゴム。スポンジ状にすることでゴム硬度30度(一般の輪ゴムの硬さが40-45度)に相当する柔らかさを実現。さらに、発泡剤を使わずにスポンジ状に加工することにも成功した。発泡剤を使うと、加熱した場合にゴムからガスが発生し、それが不純物となるため半導体の製造過程では使用できなかった。新製品はこの課題を解消しつつスポンジ状の部材を製品化した。
 このように金星ゴム工業はゴムの知識を高めることで、半導体製造装置から家庭用品まであらゆる要望に応えてきた。杉本社長は「当社が断ったら他では絶対に作れないという状態をキープしたい」と話すように、自他ともに認めるゴムのスペシャリストを目指す。

金星ゴム工業の製品群

金星ゴム工業の製品群

Onepoint

独自技術を極める

 金型やプレスなど一つの加工方法に特化する企業が多いゴム加工業界。豊富な資金を武器に最新機器を導入し、品質を高める中国企業の攻勢におびえる企業も少なくないという。
 金星ゴム工業は押出成形から金型成形、ゴム板から削り出すなどあらゆる方法で加工することができる。例えば、オーリングを金型成形で依頼された場合、寸法精度などを考え価格の低い押し出し成形を提案するなど、柔軟な対応が大きな武器となっている。  「金型による大量生産では勝負しない」といように独自の技術を極めることで、中国勢の驚異とは一線を画したモノづくりに邁進する。


掲載日:2009年7月 8日

東京都製造業

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