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元気印中小企業


挑戦続ける画像機器ベンチャー[エーディーエステック]

小嶌勉社長

小嶌勉社長

会社名 (株)エーディーエステック
代表者 小嶌勉社長
業種 画像機器などの販売、バイオテクノロジー機器の製作
所在地 千葉県船橋市湊町2-1-2 YMAビル5階
電話 047-495-9070

先手を打った人材育成と開発投資で成長

 エーディーエステックは画像処理関連機器、染色体標本作製装置の製造販売を経営の柱としている。02年に社員10人弱で設立したベンチャー企業ながら創業以来、6期連続で増収増益の成長を遂げている。主力製品の「HANABI」は世界初の染色体標本作製装置として注目を集め、白血病などの臨床検査や毒性試験に必要な染色体解析で低コスト化、高性能化に貢献する。多角化を目指して米国社と合弁会社を設立してセンサー事業にも参入。既存事業を手堅く展開する一方、一歩先を見た新分野への挑戦でバランスのとれた成長路線を描いている。
 小嶌氏は15年前に画像処理関連機器の輸入販売会社を共同で設立して副社長に就任した。ただ、海外製品を扱う中で「自分でもつくれるのでは」と考え、技術者とともに独立して現在の会社を設立した。「これまで誰も手がけていない中にも必ず必要とされる製品はあるはず」。それから5年をかけて開発したのが染色体標本作製装置だ。
 解析を高精度に行うには、46本の染色体が重なり合わないようにすることが肝要。従来は熟練者が手作業で行っており、困難を極めていた。そこでオリンパスなどとの共同開発で試行錯誤を重ねる中、最終的には染色体の展開と培養を分離してコストを抑えた機器を製品化した。その販売台数は累計で140台に及ぶ。
 08年3月期の売上高は前年度比30%増の13億円。成長を支えているのは先手を打った人材育成と開発投資にある。発足当初から継続的に未経験の新人を採用したほか、開発投資も惜しまなかった。社内には経営の安定化を優先すべきだという反発もあったが「人材育成、開発ともに時間がかかるもの。リスクはあっても、手をこまねいてはいられない」と判断。結果として当時入社した人材と開発した製品が現在の戦力になっている。

センサー事業に参入

  そんな同社の新たな挑戦がセンサー事業への参入だ。米ファイベラ(カリフォアルニア州)と合弁会社「ファインセンシング」を08年6月2日に設立し、ファイベラ製のコア部品で構成するFBGセンサーシステムの国内販売に乗り出した。同システムは30キロメートルの長距離運用に対応。1ピコメートルと高精度で2チャンネル、20ポイントを同時に監視できる。温度依存性が低いのが特徴で、地域差が大きい日本の気候に適している。高精度な安全監視が求められる鉄道、橋梁、発電所、パイプラインの監視用として売り込む。
 ファイベラがファイバーセンサー、波長コントローラーなどコア部品を開発して製造。新会社がシステムに組み付けてマーケティングとエンジニアリングサポートを担当し、エーディーエステックが販売窓口となる。ここでもモノづくりにこだわり、新会社は3.5年後にノックダウンで生産を始め、輸出を含む売上高で年10億円を目指す。

新規参入で販売するFBGセンサー

新規参入で販売するFBGセンサー

Onepoint

ニーズに沿ったつくり込み

 バランス感覚に優れた手堅い経営手法も安定成長の原動力となっている。画像機器の販売事業については1台単位の仕事は受けず、ある程度のニーズがあって初めて請け負う。一方、バイオ関連をはじめとする新規分野の開拓については積極的。ただそれも「開発者が考える“いいもの”が売れるのではなく、ニーズに沿ったつくり込みが利益につながる」と考え、ユーザーの声に耳を傾ける。営業と開発にかける比重は1対1。時代の流れを見極めながらの飽くなき挑戦が続く。


掲載日:2008年7月16日

ベンチャー千葉県製造業

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