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元気印中小企業


独自の人づくりで成長続ける金型設計専門会社[坂本設計技術開発研究所]

坂本喜晴社長

坂本喜晴社長

会社名 (株)坂本設計技術開発研究所
代表者 坂本喜晴社長
業種 金型設計
所在地 大阪府枚方市津田山手サイエンスヒルズ2-20-1
電話 072-897-5311

 坂本設計技術開発研究所は金型を専門とする設計会社。自動車、弱電、航空機、農機具業界向けの金型設計から、数値制御(NC)データ作成、発泡モデル製作までを手がける。坂本喜晴社長が78年「将来、金型専門の設計会社が必要とされる時が来る」と確信し、勤めていた金型メーカーから独立した。

発泡モデルを使って金型設計工程を効率化

 設計者としてのこだわりは、必ず現場へ出向くということだ。社員全員に作業服を準備し、必ずプレス加工や鋳造工場の現場へ出向いて職人と打ち合わせさせる。設計図面が現場の作業にとって、どれほど重要なものであるか、体感させるためだ。
 金型設計の難しさは、金型を使ってプレス加工する際に発生するシワなどの不具合を予測しなければならないことだ。不具合が発生する金型は修正を行う必要がある。場合によっては金型メーカーの職人が独自のノウハウで、現場で修正することもある。その場合、修正の内容が設計者にフィードバックされないことも多い。
 そこで同社は07年に導入した発泡スチロール加工設備を金型設計に有効活用している。鋳造用の消失モデルとなる発泡モデルを製作するものだが、同設備で作った完成品の発泡モデルを金型職人に見せるのだ。職人はその場で模型に粘土を接ぎ足して修正を加えてくれる。
 これによりプレス加工時に発生する不具合を、金型の設計段階で予測することができ、顧客との打ち合わせも効率化できるというわけだ。この手法を取り入れてから金型設計への信頼度が高まり、発注のリピート率も向上している。

業界全体の技術者育成を視野に

 金型生産の現場では熟練職人が持つノウハウの伝承が問題とされている。この発泡モデルを使った金型設計の手法は「金型職人が持っている知識を引き出すことができ、従業員の技術育成にも有効。ひいては日本の金型生産技術の伝承にもつながる。」(坂本社長)という。 同社の技術者育成への取り組みは、これだけにとどまらない。毎朝30分はベテラン技術者を講師に勉強会を開く。取引先の金型メーカーへ出向いて機器の使用方法やメンテナンスの方法を指導することもある。地域の中学生もインターンシップとして受け入れ、若い世代にもモノづくりの面白さを伝えている。
 今後は、金型生産技術を持つベテラン技術者や塑性加工技術者の再雇用制度を導入することも検討している。自社の技術者育成だけでない、業界全体の技術の継承という広い視野を持っていることも同社の魅力の一つだ。
 さらに、NC制御技術を生かした医療用採血ロボットの開発など、自社技術を生かした新規事業にも挑んでいる。また「現在の発泡モデル製作は端材が出るため環境負荷も多い。得意の3次元モデリング技術にレーザー加工を組み合わせて発泡ビーズを硬化させる技術が開発できれば、環境負荷の少ない発泡モデルを作れる」(同)と技術開発に力が入る。

金型設計にも活用し始めた発泡スチロール加工設備

金型設計にも活用し始めた発泡スチロール加工設備

Onepoint

オフィス環境にも工夫

 独立当時は約13平方メートルの面積しかなかった事務所も、何度かの移転を経て現在は、大阪府枚方市の津田サイエンスヒルズの小高い丘に2970平方メートルのオフィスを構える。見晴らしも良く、自然光を豊富に取り入れられる間取りのおかげで、日中は照明なしで仕事ができる。
 金型設計をしていると1日中、動かないことも多いため、設計フロアは2階、トイレ、食堂、ロッカールームは3階に設置した。社屋の周囲には花や果樹を植えた散歩道がある。「体を動かし、自然を肌で感じることも設計者には大切」(坂本社長)。こんな気遣いにも同社の仕事に対するきめ細かな配慮が感じられる。


掲載日:2008年5月14日

大阪府 製造業金型

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