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元気印中小企業


鉄工所がロボットに挑む[石川鉄工所]

石川清光社長

石川清光社長

会社名 (株)石川鉄工所
代表者 石川清光社長
業種 機械装置製造
所在地 北九州市八幡西区則松沼ヶ元472
電話 093-691-4466

助成金を活用し下水管検査ロボットを製品化

 社名は鉄工所だが、ロボット製作で注目されている企業が北九州市にある。石川鉄工所(北九州市八幡西区)は08年、下水管検査ロボット「もぐりんこ」を発売した。
 もぐりんこは充電池を使って配管内を自走して検査する。本体にライトと電荷結合素子(CCD)カメラを搭載。リモコンを使って遠隔操作でき、テレビカメラを取り付けたケーブルなどは不要。キャタピラーをハの字型に配置した独自クローラーで本体を水没させず自由走行する。撮影画像はマルチメディアカードに保存して、検査後はパソコンで画像を解析する。
 現在、下水道管検査は検査技師がカメラ付きケーブルを管内部に挿入して検査している。この方法では道路を一部通行止めにするなど検査に手間がかかり、また検査システムも1セット2000万円と高額のため地方自治体などでは導入が進んでいない。もぐりんこは一台約100万円と低価格で操作も簡単。石川社長は「コストをかけず、当面の劣化診断だけが必要だという地方の自治体は多い。ニッチ商品だがユーザーニーズにこたえる商品」と期待している。
 もぐりんこは北九州産業学術推進機構(FAIS)が開発した「管太郎」という配管内検査装置が原型。管太郎は研究開発商品のため高額で、防水性能に課題があるなど実用化できていなかった。石川鉄工所はFAISと共同で防水性能を高める取り組みを始めるとともに、配管内の段差にも影響を受けない製品開発を進めた。資金は北九州市中小企業技術開発振興助成金500万円を活用して07年末に製品化に成功した。

受注生産からの脱却目指す

 石川鉄工所は1935年の創業以来、鉄工・造船向けに各種機械装置の製造販売で業容を拡大してきた。しかし80年代に入り鉄鋼・造船不況が経営を直撃した。「受注生産から脱却しなければいつまでたっても経営は安定しない」。石川社長は下請け体質からの脱却を図るため自社製品開発、設計・デザイン強化を打ち出した。大手企業からの受注待ちで細々と生き残るのではなく、ベンチャー企業として飛躍する道を選んだ。この時の選択がロボットベンチャーへと発展する礎となった。
 最初に取り組んだのが化学工場のラボ用機器。当時手作業で行われていたラボ内部の作業を自動化した。近接地に三菱化学黒崎事業所(八幡西区)が立地していたのが幸いした。同事業所からの依頼で化学分析用ミニチュアハンドや分析システムなどを相次いで開発、ロボットメーカーとしての地歩を築いた。
 現在はラボオートメーション、曳糸長測定器、下水道管検査ロボットの3事業を擁す。中でも最新のもぐりんこは同社ロボット事業を担う中核商品として期待している。現在は直径200ミリメートルの管径のみだが、08年春には150ミリ−350ミリメートルの5種と卵形管向けも販売を計画。2011年度までに1000台の販売を見込んでいる。

もぐりんこ外観

もぐりんこ外観

Onepoint

自社製品比率50%目指す

 石川社長の夢は売り上げの50%を自社製品でまかなうことだ。現在はまだ10%超。道のりはまだ遠いが不可能ではない。というのも一システム数千万円の化学物質検査装置など、同社が得意な各種検査装置の引き合いがこのところ活発化しているためだ。
 食品偽装や残留毒物など食の安全が日々クローズアップされる一方で、検査体制や装置が普及しているとは言えないのがわが国の現状だ。同社にはこれらの検査システムがある。もぐりんこも含めた多数の検査装置事業が軌道に乗れば、自社製品比率50%も遠い夢ではないだろう。


掲載日:2008年3月26日

健康・安全公的支援福岡県製造業

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