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元気印中小企業


墨出し工事のパイオニア[大浦工測]

大浦章社長

大浦章社長

会社名 大浦工測(株)
代表者 大浦章社長
業種 建設
所在地 東京都豊島区南池袋2-19-17 イマダビル2号館
電話 03-6907-4381

業界シェアトップ

 ビル建設工事に不可欠な工程の一つに「墨出し(工事測量)」と呼ばれる作業がある。各階の床面に柱や壁、外装材の取り付け位置などを印で表示するもので、いわば現場に実寸の設計図を書く作業だ。
 大浦工測は首都圏を中心に墨出し、全地球測位システム(GPS)測量、3Dデジカメ計測などを手掛けている。現在、売上高の9割を建築現場の墨出しで占めている。
 同社は首都圏の大型、高層ビルの建設工事で行われる墨出しを得意としており、とくに30階建て以上の超高層ビルに関しては90%近いシェアを確保している。
 大浦工測が幅広く受注を確保しているのは、墨出し工事を「業種」として確立したパイオニアであることだ。墨出し自体は古くからある仕事だが、かつては躯(く)体や型枠の業者が兼ねていて、独立業種として認知されていなかった。こうした当時の状況下、「墨出しにも専門集団が求められる」といち早く時代を読んだ同社は、特定ゼネコンに頼らず大手と全方位に取引する地歩を固めた。
 高い市場シェアを確保している同社が現在力を入れているのが経営の多角化と人材教育だ。多角化では墨出しに次ぐ第2の柱を育てようとしている。その一つがバルーンを使った「空中写真撮影システム」だ。新サービスは地上のドラムと糸で結んだバルーンを上空に飛ばし、地形や街の様子をデジタルカメラに撮影する。航空写真では不可能な低高度の撮影を売り物にしており、撮影データを3次元解析して3次元CAD図面に作成する。

人材教育に注力

 一方、人材教育では、これまで取り組んできた工事のマニュアル化に加えて、基本教育が学べる体制を整えた。その一環として、05年に埼玉県上尾市内に墨出しの実技が学べる研修センターをオープンした。同センターでは新入社員、中途社員を問わず、鉄骨の種類に対応した墨出しの練習を行っている。大浦章社長は「短期間でプロを育てるためには専用施設が必要」とセンターの重要性について話す。
 これまで業界では建築測量の技術は国家資格もなく体系化されていなかった。そのため墨出しの技術は各現場でオン・ザ・ジョブ・トレーニング(OJT)で教育が行われてきたのが実情。大浦工測は、こうした実態をかんがみ、業界最大手として教育体系の整備に本腰を入れた格好だ。今後は技能検定の社内資格を設けて、昇格などに反映させる計画だ。
 実技と並行して30年間蓄積した技術やノウハウをまとめた本も出版、業界の技術レベルの向上に貢献する。今後は「墨出しの技術を他の業界にも生かしてみたい。具体的には汚染土壌調査を手掛けたい」という。

「墨出し」の実技研修に熱が入る

「墨出し」の実技研修に熱が入る

ワンポイント

時代の先駆け企業

 建設産業の将来展望を見据え、時代に先駆けて、いち早く墨出しの専門集団として成長を遂げた。高層ビル時代の到来と、その時必要不可欠となる工程を見極めた結果だ。一方、市場シェア拡大による業界首位となっても、自社の利益のみを追求するのではなく、業界トップ企業として、業界全体の地位向上、技術レベル向上に本格的に取り組んでいる。出版物などを通じて、積極的に技術を公表することで、さらに業界成長を目指すだけでなく、墨出しの技術を他分野へ応用、発展させる次代の視野を持っている。


掲載日:2007年12月19日

建設業東京都

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