本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

スタートアップガイド

J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト

  • J-Net21とは
  • スタートアップガイド
中小機構
  • メルマガ登録
  • RSS一覧
  • お問い合わせ

HOME > 経営をよくする > 元気印中小企業

元気印中小企業


VOC測定技術で環境ビジネス本格化[オー・エス・ピー]

山本弘信社長

山本弘信社長

会社名 (有)オー・エス・ピー
代表者 山本弘信社長
業種 環境機器
所在地 埼玉県狭山市東三ツ木2-14
電話 04-2968-2282

研究者からベンチャー経営者に転身

 オー・エス・ピーは揮発性有機物質(VOC)の測定機器メーカー。トルエン、トリクロロエチレンをはじめとする、石油系、塩素系有機溶剤など由来のVOCの総量を短時間で簡単に測定できるのが同測定器の特徴。工場から大気中に排出される廃ガスや、工場排水に含まれる微量なVOCを高感度に検出する。工場や行政機関、研究機関などからの需要が増えている。06年には第18回中小企業優秀技術・新製品賞を受賞した。
 同社は98年設立のベンチャー企業。ドイツの総合化学会社である旧ヘキスト社(現セラニーズ)グループの研究者だった山本弘信社長が、同社の有機物質センサーの技術ノウハウをライセンス契約し、その製品化を目指して起業した。VOC対策は欧州が日本に先行して社会問題化していただけに、「VOC測定技術を生かした事業は、日本でも将来有望な環境ビジネスになる」(山本社長)と予想した。
 そのノウハウとはVOCを吸収・放出する高分子薄膜素子と、干渉増幅反射法を応用した光学式センシング技術を融合した技術。これが同社製品のコア技術で、06年には関連ライセンスを買い取った。

創業支援助成制度活用

 しかし「自分は長く研究所の中にいた人間で、当初、ビジネスは分からなかった」(同)と前途多難な船出だった。それだけに「関係機関の助成、アドバイスに救われた」(同)という。三和ベンチャー育成基金、中小企業基盤整備機構、埼玉県などの創業支援関連助成制度を活用。根気強い研究開発、試作を経て・ようやく06年後半に本格生産にこぎ着けた。国のVOC排出規制強化も追い風となった。
 主なVOC測定器は受注生産タイプの設置型と量産タイプのハンディータイプ。検出スピードを速め、検出データの再現性を高めたほか、VOCの低濃度から高濃度まで幅広いレンジでの検出を可能とした。設置型はVOC処理装置メーカーなどに納入。ハンディータイプもエンドユーザーをターゲットに販売。07年4月には、研究、開発、生産まで一貫して対応できる、工場スペースを確保した。
 並行して独自技術で「油種判別センサー(簡易石油密度計)」を開発。光ファイバーを組み込み、ガソリン(レギュラー、ハイオク)、軽油、灯油など密度の違いを感知し、油種を瞬時に判別する。とくにガソリンスタンドの工事ミス防止、ショベルカーなど建設機械への燃料注入ミス防止(06年10月から新型建機エンジン燃料は軽油のみ)に役立つ。新たな事業の柱とする計画だ。
 同社では「知財をべースの会社として発展したい」(同)として、今後も国立大学などとの産学連携、ライセンス供与を含めた他社とのアライアンスを展開する考え。

ハンディタイプのVOCセンサー(左:灰色)と油種判別センサー(右:黄色)

ハンディタイプのVOCセンサー(左:灰色)と油種判別センサー(右:黄色)

Onepoint

知財活用と市場対応でチャンス拡大

 今期(08年10月期)が創業10年目の節目。やっと起業目的であるライセンス技術の製品化、本格生産にめどをつけた。中期的に年間売上高も現行の約2倍の5億円を目指す。この間、長い試行錯誤の期間を経た。「知名度は低いがVOC測定器などのセンサー技術の優位性は高い」(山本社長)との自信を支えに、軽量・コンパクト化、ITへの対応、操作性など、多様な機能性を追求した。連携を重視した知財活用ときめ細かな市場ニーズへの対応が、新たなビジネスチャンスを広げている。


掲載日:2007年12月12日

公的支援埼玉県環境産学官連携製造業

最近の記事


このページの先頭へ