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元気印中小企業


1兆分の1を実現する加工技術[東葛工業]

細井良則社長

細井良則社長

会社名 東葛工業(株)
代表者 細井良則社長
業種 その他製造業
所在地 千葉市美浜区若葉2の5の4

H2Aロケットやイージス艦にも

 東葛工業はフッ素樹脂やシリコーンなどを使った工業用特殊ホースの加工を手掛ける。半導体やタイヤ、食品の製造ライン向けホースからH2Aロケットの燃料供給ホースまで用途は幅広い。
 同社のフッ素樹脂加工ホースは、ホースと継ぎ手部分に金属加工を施し段差を生じさせない。耐熱性や対薬品性に優れるフッ素樹脂の特徴を損ねず、不純物が混入しない純度の高さが、多くの業界からの引き合いにつながっている。
 従来、ホースに取り付ける金具のすきまから異物が混入し、細菌や錆の発生源となるケースがあった。だが同社の加工ホースは「東京ドーム1個分に1センチメートル角の不純物が混じる程度」(細井良則社長)。数値にすると不純物が混入する確率は約1兆分の1の計算だ。
 1600以上の材料を常備。多品種少量生産によるノウハウの蓄積が技術の源泉だ。「1兆分の1」を実現する加工の技術も約15年前から存在した。「医療用写真の印画紙に生じる気泡をなくすホースの製造を頼まれて、ホースと金具の段差をなくす加工をした。その技術を応用している」(同)。さまざまな顧客の要望に応じるため、機械や治具はすべて自社で製造している。

限界性能を極める

 細井社長は自らの会社を設立する前は他社で工業用ホースの営業を担当していた。約20年前、性能は良いもののコスト高のため、ゴムやステンレス製のホースの代替品に過ぎなかったフッ素樹脂に着目した。
 東葛工業の高い技術力の源泉はモノづくりの考え方。当時から現在まで変わらないモノづくりの方針が、「つくってこわす」という限界性能を極める思想。「モノづくりは理屈ではなく、実践。いかに経験を積むかがカギを握る」(同)。耐久性が求められる中で製品の壊れる限界を知ることにより、加工技術の向上につなげている。
 さらに加工工程も現場の技術者一人ひとりに任せていることが技術力の底上げにつながっている。「一人ひとり、考え方が違うのでやりたいようにやらせる。駄目ならば同じ失敗を繰り返さず、違う方法を考えればいい」(同)。徹底したオン・ザ・ジョブ・トレーニング(OJT)の実践で社員の創意工夫を促し、加工プロセスを効率化してきた。
 売り上げは好調。5年前に比べて倍増となった。バイオ、半導体、食品産業などの工程上の衛生管理の高まりを追い風に躍進を続ける。
 国内のみならず海外市場もにらむ。すでに中国・上海で米デュポンの要請で工業用ホースの生産を開始。デュポンブランドを名乗る粗悪品に悩むデュポンが中国市場のてこ入れを行う際に東葛工業の技術に白羽の矢を立てた。今後も「1兆分の1」の技術力を武器にアジア市場の開拓に挑む。

自社開発の金具を組み合わせたテフロンホース

自社開発の金具を組み合わせたテフロンホース

Onepoint

日本一の「町工場」目指す

 自社を「町工場」と謙遜する細井社長。工業用ホース市場の競争はし烈だが、同社は売り上げ規模を追い求めず、高付加価値製品の提供が強みと自覚。「100億円売って3億円もうかるより、10億円売って3億円もうかる企業が理想」と言ってはばからない。
 根本にあるのは技術力への自信。「H2Aロケットやイージス艦への対応は他社にはできない」。転がり込んできた案件をこなすことで確実に受注を増やしてきた。技術力を武器にした小回り経営で日本一の「町工場」になる日は遠くない。


掲載日:2007年9月 5日

加工千葉県製造業

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