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元気印中小企業


環境バイオ産業を創出[エンバイオテック・ラボラトリーズ]

水上春樹社長

水上春樹社長

会社名 (株)エンバイオテック・ラボラトリーズ
代表者 水上春樹社長
業種 化学
所在地 東京都千代田区神田須田町2-3-16
電話 03-5297-7155

環境診断にバイオテクノロジーを活用

 社名であるエンバイオテック・ラボラトリーズは、エンバイロンメント(環境)、バイオテクノロジー(生命工学)、ラボラトリー(研究所)を組み合わせたもの。微生物学、免疫学、分子生物学などをコアとするバイオテクノロジーを環境問題の解決に活用する「環境バイオビジネス」を創出することを目的に99年に設立した。
 環境とバイオテクノロジーを結びつける発想は、水上春樹社長が民間シンクタンクに在籍していた90年代前半にさかのぼる。水上社長は大学卒業後、臨床検査薬の研究所に勤めた後、シンクタンクに移籍。そこでバイオテクノロジーを環境分野で活用するプロジェクトに関わり「これまでの経験や人脈を生かして、自分でも環境バイオベンチャーを起こせるかもしれない」(水上社長)と思い立った。

強みは企業や研究機関とのネットワーク

 事業運営には産学連携が成功のカギと考え、創業時、遺伝子研究の第一人者である筑波大学の村上和雄名誉教授に構想を打診、発起人かつ取締役として現在も同社の経営に参加してもらっている。同社はその後も大学や民間企業とのネットワークを最大限に活用して事業を展開している。
 「環境バイオ」という同じ視点をもつエキスパートを研究段階からネットワーク化し、彼らが集まる場を提供。「そこで生まれた構想を事業としてプロデュースすることが当社が最も得意とするコアコンピタンス」(同)と強調する。
 同社がまず取り組んだのは、医薬分野で使われている「免疫技術」を使って環境分野での診断に応用する事業だ。これにより商品化したものは二つある。
 一つ目は国立環境研究所などとの共同研究成果である内分泌かく乱化学物質(環境ホルモン)の有無を診断するキットだ。環境ホルモンの検出にはそれまで大がかりな装置が必要だったが、同社の装置は短時間で手軽に検査できるのが特徴。二つ目は特殊なモノクローナル抗体によってポリ塩化ビフェニール(PCB)の有無を診断するキットだ。
 一方、第二段階のビジネスとして、03年に汚染土壌の浄化事業をスタート。同年、全額出資の子会社を作り、土壌汚染調査や対策工事などを展開している。「プロパゲーション工法」という土壌を掘削除去せず地下の浄化ができる新しい技術を米国企業から導入し、国内では土壌汚染修復のエキスパートを集めて事業基盤を固めた。事業は順調に成長、安定した受注を得ている。
 さらに05年からは第三段階の事業として、環境分野で培った技術を生かして「創薬基盤事業」を開始。医薬品として有望な化合物を見つけ出すためのスクリーニング事業を展開中だ。この事業についても、中核となる研究所の所長に大手製薬出身者を迎え、筑波大学などとの密接な連携で進めるなど、ネットワーク活用がキーとなっている。

医薬品の探索に活用できる有用物質のスクリーニング技術

医薬品の探索に活用できる有用物質のスクリーニング技術

Onepoint

ネットワークを武器に新規事業をプロデュース

 ベンチャー企業は自社の技術に傾注するあまり、研究開発費と売り上げのバランスが崩れるきらいがあるが、同社は水上社長の冷静な判断のもと安定した収益基盤を築いている。医薬バイオ出身の水上社長だが、創業時はあえて環境診断、環境浄化の分野からスタート。そしてこの分野を確実に拡充、安定基盤を築きながら、現在新たに創薬関連分野に取り組んでいる。巧みな事業構想を実現するのは、さまざまなネットワークを構築するコミュニケーション能力がポイントだろう。


掲載日:2007年7月18日

ベンチャー医療・バイオ東京都環境産学官連携製造業

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