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元気印中小企業


DLCのパイオニア [ナノテック]

中森秀樹社長

中森秀樹社長

会社名 ナノテック(株)
代表者 中森秀樹社長
業種 DLCを用いた表面改質サービスおよび装置販売
所在地 千葉県柏市十余二572−61
電話 04-7135-6111

多様な表面改質ニーズに対応

 DLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)と呼ばれる薄膜技術をいち早く確立したナノテック。平成元年の創業当初は、ほとんど認知されていなかったDLCに早くから取り組み、日本初のDLC薄膜製造装置を開発、発売した。DLCは、その名の通り、ダイヤモンドに似たカーボンのこと。ダイヤモンドのように硬い硬質炭素薄膜の総称だ。低摩擦、低摩耗、潤滑、絶縁、耐食、耐熱などの機能を有しており、DLCを材料にコーティングすれば、これらの多様な機能を材料に付加できる。
 すでに金型や治工具関連で多くの実績を持つほか、エンジン部品などでも採用が拡大している。DLC膜の多様な機能メリットのなかでも、注目されるのが平滑な表面特性。潤滑耐磨耗膜としての機能を発揮でき、潤滑油(液体潤滑)を使わない固体潤滑の道を開く最有力手段と見られている。
 もともと同社は、プラズマと真空関連技術を扱う研究開発型のベンチャー企業。DLCを実用的な薄膜として需要開拓するには、材料に最適なDLC成膜を自在に密着させるトライボロジー(摩擦工学)全般の知識、なかでも物性に関するノウハウが不可欠。そこで産学官連携手法を用いて物性研究を加速。千葉県のインキュベーション施設である東葛テクノプラザ(柏市)を研究開発拠点に、大学との各種共同研究を推進してきた。その結果、顧客が求める材料改質ニーズにぴったり適合し、密着性の高いDLCをコーティングできる成膜制御技術を確立。単なる薄膜成形装置メーカーから、材料の改質に関する知見を有したエンジニアリング企業へ脱皮した。多種多様な材料表面の改質要求に対し、最適なコーティングで問題解決できる点が同社の成長力の源泉でもある。
 物性と成膜両面の知識ノウハウを有したナノテックのDLCビジネスは、その後DLC薄膜製造装置等の装置販売、DLCコーティング受託加工、薄膜評価・試験サービスという3つの事業部門として結実。経営的にも安定した収益が見込めるようになった。さらに「ISO9001」の取得に加え、06年5月にはファインセラミックスの摩耗試験で国内初の国際的な試験所認定「ISO/IEC17025」の認証を取得。同社の高品位サービスを裏付けるとともに、他にない試験評価機関としての地位を獲得した。

グループシナジーで新需要開拓

 そして今春、ナノテックグループ6社を結集させたナノテクノプラザを東京大学・柏キャンパスに程近い千葉柏サイエンスパーク内に建設した。本社機能を埼玉県白岡町からシフトするとともに、電源装置を製造する平和電源と、電子・医療機器の国際認証業務を営むシュピンドラーアソシエイツ、理化学研究機器の製造開発を手掛けるトッケンなどの傘下企業を集積。延べ床面積約3000平方メートルの3階建て社屋が、ナノテックグループの新たな事業拠点となる。直接的にはグループ経営の効率化と、DLC量産加工を見据えたコスト改革の拠点整備と言えるが、グループシナジーに基づく新戦略に裏打ちされたプロジェクトでもある。
 例えば、DLCの持つ低摩耗、高潤滑などの特性を医療材料へ応用すれば、新たな需要開拓の道が開ける。グループのリソースを集中させることで、これまで手付かずだったDLCの用途開発を促していく方針だ。

最大4mのDLCコーティング装置

最大4mのDLCコーティング装置

Onepoint

異なる知識融合の新技術

 中国をはじめとする産業のグローバル化が進展するなか、国内製造業が生き残り、成長するための必要条件は非価格競争。そのためにはオンリーワン技術に代表される差別化戦略が必要になる。ナノテックのDLCコーティングは、まさに他社が真似できない知識集約型ビジネスの典型。中森秀樹社長は「日本の競争優位性を保てる戦略産業になりえる」と見る。だが素材革命にもつながる大いなる技術も、物性と成膜の知見を地道に獲得した上での知識融合がその本質だ。新技術はゼロから生まれるものでは決してない。


掲載日:2007年5月 9日

ベンチャー千葉県製造業金型

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