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元気印中小企業


交通事故を防ぐ光る反射繊維素材 [丸仁]

雨森正次郎社長

雨森正次郎社長

会社名 (株)丸仁
代表者 雨森正次郎社長
業種 反射材および転写マーク製造販売
所在地 福井県福井市花堂中2-29-5
電話 0776-36-4212

社会貢献で存在価値示す

 05年の全国の交通事故死者数(交通事故統計)は6871人、負傷者数は100万人を越えた。ここ数年死者数は減少傾向にあるが死者数、負傷者数とも驚くべき数字だ。

 丸仁は代表的な繊維産地・福井の地にあって、光源に戻る再帰反射機能を持つ新しい繊維素材を開発した。「交通事故から守る新素材」やオリジナル反射ユニフォームなど各種ファッション分野で、国内外の市場開拓に積極的に取り組んでいる。

 雨森正次郎社長は「わが社は反射材の開発で存在価値がある。反射材の第一人者、企業としてあり続け、しっかりと社会貢献をしていく」と強調する。同社の経営理念は「義の中に利は求められ、私の中に義は行われる」。「社会に必要とされる人間であり、企業であることで企業は存続する」と肝に銘ずる。

 反射には鏡面反射、乱反射などがあるが、再帰反射は光がどの方向から入射しても光源方向に戻る性質を活用している。再帰反射材の構造は、スリットを付けたフィルムシートに直径30マイクロ−50マイクロメートルの細かいガラスビーズを敷き詰めた機能素材。光が入射するとビーズに当たった光が光源方向に戻るため、車のヘッドライトの反射光がドライバーの目で確実にキャッチできる視認性の高い製品だ。

五輪ユニフォームや制服で採用

 この反射材「ライトフォース」は夜間活動時に交通事故から守る「安全・安心の新素材」として注目されている。財団法人・交通事故総合分析センター(東京都千代田区)からは、オリジナルユニフォームとして採用され、好評を得ている。

 オリジナルユニフォームは、反射フィルムを糸状に加工した反射性の高い繊維素材・反射糸による織生地や編生地を使った安全性とファッション性が融合したハイブリッド型素材ユニフォーム。駐車監視員の制服や女子学生服のスカートなど広く採用されている。

 ライトフォースには角度によって反射光が虹色に変わる特徴の素材も独自開発している。同社保有の高輝度カラー反射材の技術を応用、ポリエステルフィルムに光を反射させるための金属化合物(反射層)を重ね、その上に無色透明で透光性の高い微細なガラスビーズレンズを施した独自構造だ。透明な金属化合物層で反射輝度の高いカラー反射や虹色に輝く画期的な反射が可能になった。

 機能性とデザインに優れたライトフォースは、アテネ五輪で日本の陸上選手や女子バレーボールチームのユニフォームにも採用された。またカジュアル衣料の「ユニクロ」ブランドを展開するファーストリテイリングは、交通事故から児童を守ることを狙いに子供服に採用、販売している。

 同社はこのほか、資生堂と連携するなど、他社との共同研究、共同開発に積極的。今後も「積極的な連携で新用途開発に取り組む」(雨森正次郎社長)としている。

反射材を利用したオリジナルユニフォーム

反射材を利用したオリジナルユニフォーム

ワンポイント

少子高齢化社会の安全・安心製品

 日本の繊維産地は中国などの追い上げで低迷している。その中でいかに生き残るか。雨森社長は福井の老舗大手繊維メーカーを脱サラし、兄と2人で転写マーク製造を行う丸仁を創業した。反射材は「将来、交通事故の防止の面から絶対に必要になる」(雨森社長)と研究開発に努め、確固たる地位を築いた。付加価値の高い反射材「ライトフォース」は、少子高齢化社会を迎え「車社会の中で子供から老人まで、その安全・安心を守る」新素材として、さらなる開発と広範な活用が期待される。


掲載日:2007年4月10日

健康・安全福井県製造業高齢者

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