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元気印中小企業


生産の近代化で老舗ブランドを守る [丸十大屋]

佐藤利右衛門社長

佐藤利右衛門社長

会社名 (株)丸十大屋
代表者 佐藤利右衛門社長
業種 食品
所在地 山形県山形市十日町3-10-1
電話 023-632-1122

新JAS法のAシステム認定

 紅花商として創業したのが1844年。以来、当地で商売を続け、明治中期から醸造業を始めた老舗だ。しょうゆの市場は、このところ縮小しているが、消費量が伸びている各種つゆを柱に据えることにより「全体の生産量としては、ここ10年はほぼ安定的に推移している」(佐藤知彰専務)という。その間、製造現場の機械化など生産改革に努め、省人化や新製品開発に取り組んできた。

 00年にはしょうゆ、みそで品質管理・保証の国際規格「ISO9001」を取得。これをベースに03年には新JAS法により自社格付けができる「しょうゆAシステム」の認定を得た。それまで商品のラベルに日本農林規格(JAS)のマークを入れるには、組合など社外の認証機関による審査が必要だった。

 同システムの認定は山形県の企業では始めてで、同社は近赤外線分析機を導入して短時間での成分分析が可能になり、自社の検査によって信頼の証となるJASマークを入れられるようになった。同装置はチッ素、アルコールなど5項目の成分分析ができる。そこで商品の保存性や味のリニューアルを数値化するなどして新製品開発にも一役かっている。

設備投資を積極的に推進

 その一方01年ごろから自動梱包機やアーム型ロボットなど省人化を進め、06年にはダシの抽出工程を新設備にした。タンクは2トンから4トンになり、従来の2倍のダシが取れるようになり、ダシをベースにしたつゆを開発し新製品として売り出しにかかった。また、つゆの充填(じゅうてん)用ラインも更新して多品種少ロット生産に対応できるようにした。「売れない商品には早めに見切りをつけて、次の商品の製造に切り替える」(同)のが目的で、より効率的な生産体制を構築した。また山形市内に天然ガスが供給されるようになれば、ボイラのコジェネレーションも進める計画。

 この他、米菓メーカーとのコラボレーションにより「マルジュウ」ブランドのせんべいの販売や、愛知県の八丁みそと山形みそをブレンドした製品、山形県産の米と大豆を100%使用した地域ブランド型商品など新製品を次々と打ち出している。
 山形県の一般家庭を顧客の主力にするなか、大手メーカーに対抗するため、「地域性を持った商品開発に重点」(同)を置いてきた。甘口を好み、なおかつしょうゆ代わりにだししょうゆを使う県民性に合わせた商品づくりで地産地消を図っていく方針。品質管理は徹底したマニュアル化で保持していく。

 生産革新、商品改革に取り組むなかで、一つの節目になりそうなのが食品安全マネジメントシステムの国際規格「ISO22000」の取得。「質実賢醸」の社是を守って改革にまい進していく計画だ。

近赤外線装置を導入して成分分析を社内で実施

近赤外線装置を導入して成分分析を社内で実施

ワンポイント

【合理化も老舗にふさわしく】

 しょうゆ、だしはスーパーの特売に、しばしば活用される。すなわちメーカーも価格競争を余儀なくされて値崩れしやすい構図だ。原材料の高騰も深刻になっており、大手メーカーもこうした傾向を見直し始めた。地方の中小メーカーは、なおさら個性的な商品開発によって差別化を図る必要があろう。顧客の嗜好(しこう)は常に変わる。20年、30年後も消費者に合わせた商品づくりを基本とし、伝統と合理化の両立を果たして老舗ののれんを守ってほしい。


掲載日:2007年4月 2日

山形県製造業

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