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元気印中小企業


塗装などの前処理技術で飛躍 [イシマット・ジャパン]

森泰浩社長

森泰浩社長

会社名 (株)イシマット・ジャパン
代表者 森泰浩社長
業種 精密機械
所在地 東京都江東区木場312-1
電話 03-5646-0925

工程短縮できる「イトロ処理」を開発

イシマット・ジャパンはナノメートル(ナノは10億分の1)レベルの酸化ケイ素の膜をつける表面処理技術「イトロ処理」を使い、塗装や接着などの前処理向け装置の製造などを行っている。機械の商社マンだった森泰浩社長が脱サラして、2000年に同社を設立。社名はドイツの印刷機メーカーであるイシマットの社長と友人だったことから付けた。
イシマット・ジャパンの代名詞であるイトロ処理も独イシマットとの縁でドイツの研究者と出会い、共同開発を行ったのがきっかけだった。この時は「化粧品のビンの塗装でもしようかと思っていた」(森社長)が、開発を進めるうちにイトロ処理の大きな可能性に気づいた。
森社長はイトロ処理装置の第1号機を顧客に売るつもりで日本に輸入したが、実際に動かしてみるとバーナー部やケイ素の配合など問題が多発し「全然使えなかった」という。「宙に浮いた機械をどうするか」半年間改良を試みたが、結局、うまくいかず断念した。
ただ森社長はイトロ処理の原理に可能性を感じていたため、再度設計からやり直した。装置の主要部分は燃焼、化学、電気制御で、それぞれ専門家の手を借りながら開発に取り組んだ。バーナーづくりに1年かかるなど試行錯誤を繰り返しながらも、03年に装置の発売にこぎつけた。

体制再編し第二創業へ

イトロ処理は金属や樹脂、ガラスなどの被塗布物に酸化ケイ素を混ぜた炎を約1秒間当てるだけで親水性などが向上し、塗料やインクの塗布が簡単にできる技術だ。塗装や接着の前工程であるプラズマ処理や接着剤塗布、乾燥などが不要なだけでなく、マグネシウムやポリプロピレンなどの被塗布物の変更にもラインを変えずに対応できる。ユーザーは生産時間が短縮でき設備も減らせるため、大幅なコスト削減につながるという。
自動車や携帯電話、家電などさまざまな分野の基幹技術になりうるもので、「これは生産プロセスの改善ではなく改革だ」と森社長は胸を張る。さらに工程短縮と溶剤の不使用により二酸化炭素(CO2)や揮発性有機化合物(VOC)を低減でき、「地球環境の保護にも有効」とアピールする。
これまでイトロ処理装置を国内外で百数十台販売しており、イトロの知名度も上がってきた。「これからを第二創業期と位置づけ」、独イシマット製印刷機の販売なども行っていた販売・生産体制をイトロ処理を軸に再編する。06年末にショールームとしても使える第三工場を新設しており、「『この技術を使えばこういうことができますよ』と提案していくのが我々の役割」と話す。欧米や韓国など海外との競争が一層激しくなる中、「膠着(こうちゃく)状態の日本のものづくりを変えたい」と志は高い。


イトロ処理装置

Onepoint

技術の普及が成長のカギ

「イトロ処理はプラットフォーム」(森社長)。あらゆる業界の生産工程を大幅に改善する可能性がある半面、新しい技術なだけになかなか理解されないジレンマがある。今後、同社が飛躍するカギは、顧客に対していかに同技術の可能性を認知させ採用してもらうかだ。今年を第二創業期にするため、社内でさまざまな改革を進めていくという。すばらしい技術を確立しても、日の目を見ずに埋もれていった企業も少なくない。同社にとって、07年は勝負の年になりそうだ。


掲載日:2007年3月22日

ナノテク東京都生産改善表面処理製造業

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