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元気印中小企業


センサーから培養装置への逆進化 [エイブル]

石川陽一社長

石川陽一社長

会社名 エイブル(株)
代表者 石川陽一社長
業種 その他製造業
所在地 東京都新宿区東五軒町4-15
電話 03-3260-0451

第一号は酸素センサー

 エイブルは理化学関連機器メーカー。設立は1949年と古いが、現在の売り上げの中心である小型の培養装置を手掛けるようになったのは、石川陽一社長が入社してから。それまでは石油関連の分析装置を作っていた。「技術を形にする」という経営方針の下、開発型バイオベンチャーを目指す。今では約40億円とされる国内の小型培養装置市場で「4割のトップシェアを占める」(石川社長)までになった。
 入社後間もなく、石川社長が大学時代の友人と共同開発したのが酸素センサーだった。これが同社のバイオ関連装置第一号になる。その後、東京工業大学の研究室に出入りし、さまざまなセンサーの開発に着手。特に好評を博したのが発酵用酸素センサーだった。当時、一般的な発酵用酸素センサーは、高温蒸気による殺菌に耐えられず、しばしば破損しがちで何度も利用できなかった。そこで石川社長は耐熱性のあるステンレス素材を採用し強度を得るとともに、構造も単純化。内外の圧力差を等しくすることで壊れにくくした。「世界初の繰り返し使える発酵用酸素センサー」と、石川社長が自慢するこの製品は、その後10年近く市場を独占した。

異分野にも進出

 石川社長によれば「普通のバイオ関連装置は、培養装置にセンサー類を一体化させていくことで進化してきた」。そのため必要とするセンサー類の開発に時間がかかりがちになるという。だがエイブルはセンサーの開発という逆方向からバイオ装置市場に参入した結果「センサーと培養装置を組み合わせるだけで高性能のバイオ装置を作り出せた」(同)。
 修理や保守などに力を入れているのも特徴だ。相手の要望に応えられる技術力と、アフターサービスを徹底的に行う姿勢が顧客の信頼を獲得。88年には住友商事と共同でエイブル製品の販売会社であるバイオットを設立、シェアを伸ばした。
 エイブルでは、さらなるバイオ装置の高度化に向け、開発に取り組み始めた。例えば、培養・検査だけでなく培養液の性質を解析できる機能を搭載した装置の開発がそうだ。「センサーから入った会社だからこそできる話」と石川社長は語る。
 一方、「バイオで食えなくなる日に備え」(同)、異分野への進出も視野に入れる。その一環として、00年からは幅広い工業・農業関係の企業と研究交流会を開催。互いに情報や意見を交換し、新たなビジネスに結びつけることを狙う。「95%は無駄になるが、残り5%が使えれば良い」と石川社長。これまで培ってきたエイブルの技術を、どう他分野に生かしていくのか、可能性を探る。

好評を博した発酵用酸素センサー

Onepoint

全社員で情報の共有化を

 石川社長は、その時々に感じたことをつづった「社長からの手紙」を給料袋に入れ、配布する。ホームページにも掲載し、自分の考えを披露する。また、朝礼では社員が自分の失敗談を話す機会を設ける。
 いずれの取り組みも「公正な議論を行うためには情報の共有化が必要」との石川社長の信念に由来する。優れたアイデアを生み出せる議論が行える環境作りに腐心してきたことが、ここまで成長できた理由のようだ。


掲載日:2007年1月10日

ベンチャー東京都製造業

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