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元気印中小企業


バイオを経営の第2の柱に [カケンジェネックス]

吉岡秀樹社長

吉岡秀樹社長

会社名 (株)カケンジェネックス
代表者 吉岡秀樹社長
業種 医薬・バイオ
所在地 千葉県松戸市松飛台439の1
電話 047-383-8300

【DNAチップに参入】

 「無限の知恵を出して企業利益を生み出し続ける」。同社の経営理念だ。「考えないものはいらない」(後藤征人専務)というように現状を良しとしない精神こそが成長の源泉。新たなものを生み出し続け、現在の事業範囲は大型ガスプラスチック成形装置からDNAチップの製造装置まで手広い。
 同社は1976年「化研興業」として設立。プラスチックのはけの製造を手掛けたのち、産業用装置事業に進出した。80年代にプラスチック成形技術であるガスインジェクション成形技術を開発し、旭化成にOEM(相手先ブランド)供給を開始。さらに、工場内の自動化装置の開発も手掛けるなど順調に業容を拡大してきた。
 転機が訪れるのは90年代半ば。日本企業の生産拠点の海外シフトに伴い装置産業に陰りが見え始め、新たな事業開拓を模索。その結果、新たに手掛けることにしたのは一見何の関係性もないバイオ分野。
 実際、DNA事業を手掛けたのも偶然の産物。故吉岡弘料前社長が知り合いに東京大学医学部の松島綱治教授を紹介してもらったことがきっかけだ。
 当時、バイオ産業は日本では黎明(れいめい)期。遺伝子診断に利用するDNAチップを製造する機器に良いものが少なかった。松島教授から相談をうけた故吉岡前社長が「自動化装置のノウハウを利用すればよいものがつくれるのでは」とひらめいた。だがバイオの知識がある人間は社内には皆無。普通なら戸惑ってしまうが「やるときめたらやるのが先代のそして当社の精神」(吉岡秀樹社長)。
 98年、松島教授の指導のもとで「DNAマイクロアレイヤー」を開発。スライドガラス上に1平方センチメートル当たり最大2500個の遺伝子を配列して、DNAチップを作成するもので非常に高い精度が要求される装置だ。保有のメカトロ技術を応用して、品質にバラつきのない装置を開発した。
 00年には不退転の覚悟でバイオ事業に挑むべく、社名を変更。gene(遺伝子)にちなんでカケンジェネックスとした。05年にはDNAに加え遺伝子解析で重要な位置を占めるたんぱく質チップを作製できるアレイヤーの開発に成功した。

【2010年には5倍に】

 しかし事業としてはこれからというのが本音。ここ数年は年間7千万円近い研究開発を投じているがバイオ部門の売り上げはようやく1億円にのったところ。全体の売上高の20%程度で「正直かけすぎかも」(後藤専務)と苦笑いする。
 だが時代は追い風。バイオ関連市場は今や2兆円規模だ。時代にさきがけてDNA事業に乗り出したことで、東京大学や九州大学などとネットワークを構築。現在も同時に5つほど共同研究に取り組んでいる。「2010年には現在の約5倍の5億円の売上高にのせる」(同)。ようやく種をまきつづけてきたバイオ事業が結実。産業用装置事業に加えてバイオ関連事業が二つ目の柱になる日はそう遠くない。


05年に開発したたんぱく質マイクロアレイヤー

Onepoint

かじとりに注目

 好景気や製造業の国内回帰で、受注が減少していた装置産業も復調気配。さらにバイオ分野が事業として見込めるまでに成長した。「将来はバイオ関連を売り上げの50%以上にしたい」と意気込むように、社名変更までしてこだわった遺伝子事業を中核に据えていく姿勢は明白。バイオ市場は拡大基調であるが競争も激しい。同社のかじをいかに取るのか。先代の急逝でバトンを受け取った吉岡社長をはじめ経営陣の手腕に期待がかかる。


掲載日:2007年1月17日

医療・バイオ千葉県製造業

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