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元気印中小企業


乾留ガス化技術を追求 [キンセイ産業]

金子正元社長

金子正元社長

会社名 (株)キンセイ産業
代表者 金子正元社長
業種 他製造業
所在地 群馬県高崎市矢中町788
電話 027・346・2161

科学的に燃焼を研究

 キンセイ産業は焼却装置などの製造・販売を手掛けている。06年5月には、経済産業省の産学官プロジェクトのコンソーシアム企業として、アスベスト(石綿)を低温(700度C)で融解する焼却装置の製品化に初めて成功。アスベストの無害化処理を推進する有効な装置の開発者として注目を集めた。
 同社を飛躍させた製品は70年代に開発した「乾留ガス化焼却装置」。今年6月に発明協会全国発明表彰の日本商工会議所会頭賞を受賞した同装置は、燃焼場所が乾留ガス化炉と燃焼炉に分かれているのが特徴だ。廃棄物を乾留することで可燃性ガスを生じさせ、焼却炉で廃棄物を高温かつ安定的に燃焼させる。
 ダイオキシンなどの有害物質を抑制できるほか、廃棄物の大幅減容を実現する。今やキンセイ製品のほぼ100%に乾留ガス化燃焼技術が用いられている。
 今でこそ評価の高い装置だが、その開発は一つの失敗から始まった。「焼却炉のエネルギー量が顧客と約束した量にどうしても達しなかった」と金子正元社長は当時を振り返る。その際に初めて、「ただ燃やすのではなく、効率的に燃焼させることが大切」(同)だと気付いた。焼却炉ではなく、より高度な焼却装置の製造を目指し、科学的に燃焼理論を研究した。
 当時はそうした同社の姿勢に「生意気だ」と揶揄(やゆ)する声さえあった。しかし、雑音にめげることなく研究を継続。「各顧客が当社の研究員のようだった」(同)というように、客からの協力を受けつつ試行錯誤を重ね、ようやく完成にこぎつけた。  
 乾留ガス化焼却装置の開発では思わぬ収穫があった。社長自身も半信半疑で申請した特許が認められたのだ。この基本特許を軸に、周辺特許を次々と取得する戦略に着手した。現在では海外も含め30以上の特許認定を受けている。

5ヘクタールの用地取得

 創業40周年を07年にひかえる同社。「一つのことを40年も続けていたら、何事も上達する」と金子社長は笑い、「当社は常に第2創業の気概でやってきた。社会の変化に対応し、会社も変化させてきたからこそ、顧客に受け入れられた」と感慨深そうに話した。
 06年度3月期の売上高は約16億円。従業員数約80人は、市場動向によって増員する方針だが、現状ではこの体制が適正規模だという。
 2月には一層の変化を目指し、日本たばこ産業高崎工場の跡地5ヘクタールを取得した。用地の詳細な使用計画は明言していないが、今後は若手社員を中心とした事業運営に意欲を見せている。8月に一人娘の穂理さんが結婚し、後継者が誕生したことも、この新しい方針を後押しするのだろう。

産業廃棄物中間処理場

産業廃棄物中間処理場

Onepoint

一喜一憂せず

 新潟からやってきた20代の青年が、親類も同級生もいない土地で事業を興したのが同社の始まり。創業当時には相当の苦渋を味わっただろうが、金子社長の苦労話には笑いが絶えない。物事に一喜一憂せず、実直に仕事をこなしてきた技術者の自信を見た。
 その一方で、金子社長は「情熱」という言葉を多く繰り返すなど、事業やモノづくりに対する並々ならぬ熱い思いも感じた。新たに取得した広大な土地で、いかに次世代の社員が金子社長の「情熱」を具現化していくのだろうか。


掲載日:2006年11月13日

環境群馬県製造業

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