メードインジャパンを世界へ[プラカード・ジャパン]
アンヤンウ・イケチュク社長
環境変化に対応してIT事業へ
ナイジェリア出身のアンヤンウ・イケチュク氏は1991年から国際経済などを学ぶため新潟県内の大学院大学に留学した。93年に修了、「縁あって」(イケチュク社長)新潟県内の電気機械部品メーカーに入り、貿易関係の仕事の経験を積んで95年に創業した。創業の目的は会社経営を経験すること。将来は母国に戻って会社を興すことも想定していた。
最初に手掛けた事業は貿易業務の経験を生かした個人輸入の代行業。カタログの内容を日本語に翻訳したり衣料品の場合などには寸法をヤードからメートルに直したりしたうえで、送金などの手続きを行った。
だんだん海外の業者がカタログに日本語の資料を添付したりインターネットによる注文に対応したりして個人輸入への対応が進んできた。それに対応してインターネットによる個人輸入支援のためインターネットプロバイダー事業やホームページ(HP)の作成などからインターネット事業を始めた。
現在のインターネット事業はHPの作成にとどまらずその翻訳や検索エンジンへの登録なども行いHPを生かすための支援事業を手掛ける。新潟県限定の検索エンジンも運営している。これは生産量や製品・サービスの性格などから市場が地域に限定されている新潟県の情報に絞ったものだ。また、新潟県内の地場産品の酒類や食品の通販サイトも手掛けている。
日本製品検索サイト
現在、最も力を入れているのが日本製品の検索サイト「メードインジャパン」事業だ。イケチュク社長が海外製品をインターネットで探した経験から日本の製品を海外から探しやすくしてPRできないかと着想して04年に立ち上げた。
内容は日本語、英語、中国語、韓国語、ドイツ語、スペイン語、フランス語、ポルトガル語の各言語に対応しており、登録した国内企業の製品を紹介している。登録や内容の変更はインターネット上でできる。希望があれば送受信両方のメール翻訳も行う。従来の国際取引支援のノウハウが生かせるのが強みだ。どの国からのアクセスが多いかなどのアクセス分析も行っている。各言語で使われる検索エンジンからつながりやすいという。
このサイトはまた、「必ず何かを探している人が見て、買う確率が高い」(同)と使う人の購入意識が高いという。例えば最初のメールから詳細な製品の仕様が送られてくることもある。「海外の展示会に出展するよりもいい」(同)というのが売りだ。
課題は現在200社程度の登録者数を増やすこと。全国各地の企業支援を手掛ける自治体の外郭団体などに「企業のメッセージを伝えたい」(同)とPRしている。
日本製品の検索サイト「メードインジャパン」のトップページ
ホームページを訳しただけでいいのか
日本製品を世界にPRしようという大きな目標は地域での活動から生まれた。イケチュク社長は地元・長岡市の小規模IT事業者で協同組合を設立して協業体制を確立したり地域のボランティア的事業に参加したりと地元での活動に積極的だ。そのような地に足の着いた事業展開で数多くの企業のHPにもかかわった。そんな経験から見いだされた「HPを外国語に訳しただけでは海外に伝わらない。積極的にPRしないとだめ」という主張には説得力がある。
掲載日:2006年10月23日

