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元気印中小企業


金属洋食器からの事業転換に成功 [和田ステンレス工業]

和田喜代作社長

和田喜代作社長

会社名 和田ステンレス工業(株)
代表者 和田喜代作社長
業種 製造業
所在地 新潟県西蒲原郡吉田町大字下中野1473
電話 0256・92・3160

【工業用薬品容器と業務用ビア樽に】

 新潟県燕地区は、かつて金属洋食器産業が隆盛を極めた。このため同地区には、4200社もの中小企業がひしめきあっている。しかし現在は発展途上国の追い上げに遭って衰退し、どの企業も事業転換を迫られている。もちろん、ことはそう単純ではなく、事業転換に失敗して倒産する企業も出ている。
 そんな中、金属洋食器からゴルフボールに転じて株式上場を果たした遠藤製作所、電解研磨業からパソコンの筐体に転じて発展を遂げている東陽理化学研究所、そしてステンレス製の容器に転じた和田ステンレス工業の3社が事業転換の成功例とされている。
 この中で和田ステンレス工業の和田喜代作社長は、日刊工業新聞社が主催する「第23回優秀経営者顕彰」の地域社会貢献者賞を2006年1月に受賞した。
 和田ステンレスはまず、1980年に金属洋食器からステンレス製の魔法瓶へ事業転換した。この転換は一時成功したものの、たちまち東南アジア勢に市場を奪われたため、1986年以降、工業用薬品容器と業務用ビア樽に再度転換した。
 工業用薬品容器は半導体の洗浄液などを入れて搬送する容器を中心に製造しており、200リットルを中心とした中小サイズが多い。大手の工業用薬品メーカーや半導体の材料メーカーに販売している。
 一方、業務用ビア樽はビール工場から飲食店にビールを届ける時に使われる搬送用の容器で、サイズは5−200リットル。ユーザーはアサヒビール、サッポロビール、サントリーなど。国内の市場規模が年間数十億円とされる中で、同社がトップシェアを占めるようになった。

【社内で一貫生産、クリーンルームも】

 同社がステンレス製容器への事業転換に成功したのは、社内で一貫生産体制を構築したことが大きい。燕地区の金属製品業界はリスク分散のため、以前から分業生産体制をとるのが普通だが、同社は高い品質を維持するため分業を嫌った。プレス加工、深絞り、内側溶接、電解研磨、表面コーティングなどをすべて自社内で加工できる技術を開発し、設備をそろえた。
 とくにプレス加工では薄板のスピニング加工から厚板の6000トンプレス、さらには温間絞りによる超深絞りの技術をマスターした。
 また、溶接技術についても超薄板の自動溶接から一品づくりの厚板(手作業)までと幅広い技術を持っている。
 容器表面に微細なキズがあるとイオンが発生するため、工場内にクラス1000のクリーンルームまで設けている。燕地区のステンレス加工業界でクリーンルームを有している企業は極めて少ない。加えて全品検査を徹底するなど、品質にこだわっている。

容器の表面ヱ処理−洗浄工程

容器の表面処理−洗浄工程

Onepoint

【手を緩めず】

 和田ステンレス工業の和田喜代作社長は「わが社のことを事業転換の成功例といってくれる人がいるが、転換を始めたころは借金が増え、いつつぶれるのかとウワサされた」と述懐する。そんな風評にも耐え、必死になって容器づくりに取り組んできた。しかし、和田社長にとって現状は、まだ完成ではない。「毎日、毎日が勉強の連続です」と手を緩めることはしない。


掲載日:2006年3月 8日

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