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元気印中小企業


撥水エポキシ樹脂の量産に成功 [マルニット]

杉本栄吉社長

杉本栄吉社長

会社名 (株)マルニット
代表者 杉本栄吉社長
業種 工業用ゴム製品の製造
所在地 埼玉県吉川市三輪野江1009−1
電話 048・983・3310

【丸一ゴムと日本工業大が共同出資で設立】

 マルニットは、丸一ゴム製作所(埼玉県吉川市、杉本栄吉社長、048・982・0483)と、日本工業大学(埼玉県宮代町、大川陽康理事長)の教職員有志が共同出資し設立した。企業と大学教職員との産学連携による新製品・新技術の開発を目的としている。企業から依頼を受けた検査、試験、研究、開発などを日本工業大へ委託したり、共同研究を行ったりして、研究成果や試作、報告書を依頼先企業に提出する。また、大学側から提供された技術を用いて、試作品の製作や営業を行う。これによって発生した利益の一部は、日本工業大学へ研究開発費として還元する仕組みだ。
 マルニットは、98年5月に事業を始めた。会長に大川日本工業大理事長、社長には杉本丸一ゴム製作所社長が就き、事業拠点は丸一ゴム製作所内に置く。03年には日本工業大の研究施設内に、研究開発と一部生産を行うマルニット工場を立ち上げた。同工場は、日本工業大からの新技術提供の依頼を受けて、産学連携による技術開発の実績を上げている。日本工業大で研究している配管掃除検査ロボットの部品「芯金一体型ベローズ」や、金属素材の研磨に使用する「砥粒(とりゅう)入りゴム」の製作なども手がけた。

【筑波エキスプレス全線に納入】

 03年からは、撥水(はっすい)性の高い樹脂を練り込んだエポキシ樹脂を用いた製品の量産技術開発に取り組んでいる。通常、樹脂内の気泡を引き抜く真空引きという製法で成形すると、樹脂が発泡したり、変色したりして品質が安定しないという課題があった。このため、撥水性の高い樹脂を練り込んだエポキシ樹脂製品の量産化は極めて難しいとされてきた。
 鉄道関係の企業から、水や汚れを弾くエポキシ同樹脂の特長を生かした電線用の碍子(がいし=絶縁体)製造の依頼があり、同樹脂の量産技術の開発に着手した。これまでの碍子は、磁器製がほとんどだった。磁器製の場合、衝撃に弱く、長期間使用すると破損する恐れもあり、樹脂製碍子へと素材転換する動きが出ているという。
 04年には成形時に樹脂が発泡しない製法を確立し、高速加硫機1台とエポキシ樹脂成形機2台を導入、碍子の量産化に成功した。このエポキシ樹脂製碍子は、05年8月に開通した「筑波エキスプレス」全線に採用された。JR各社への納入も始まっている。「年間2万個製造し、ピーク時には月に3000個ほど製造した」(杉本賢次専務)という。
 売上高は05年5月期に約3800万円で、06年5月期は約4000万円を見込む。今後については「エポキシ樹脂は、撥水性の高い樹脂を練り込んでも量産可能な素材であることが証明できた。エポキシ樹脂のような高分子製品の需要は伸びるだろう」(同)として期待を寄せている。

量産技術を確立

量産技術を確立

ワンポイント

【碍子以外を開拓へ】

 マルニットは産学連携の強みを生かして、撥水性の高いエポキシ樹脂の量産化に成功し、オンリーワン技術を確立した。今後は碍子以外の分野の製造・販売にも乗り出していきたい考えだ。従業員は役員を含め8人と少ないものの、機動力を生かしながら、需要の裾野を広げていくことが課題となりそうだ。


掲載日:2006年1月11日

埼玉県産学官連携製造業

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