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元気印中小企業


高度5000メートルの気象計測装置を開発 [英弘精機]

長谷川壽一社長

長谷川壽一社長

会社名 英弘精機(株)
代表者 長谷川壽一社長
業種 製造業
所在地 東京都渋谷区笹塚2−1−6笹塚センタービル
電話 03・5352・2911

【商社とメーカーの「二つの顔」で】

 英弘精機は、商社とメーカーの「二つの顔」を持つ。1927年(昭2)の創業以来、物性分析機器の輸入販売とアフターサービス、自社開発による材料試験機の製造販売を行ってきた。創業時からドイツやスイスの特殊な計測器を輸入。現在は環境・気象分野の観測機器も取り扱っている。
 長谷川壽一(としかず)社長は3代目。1990年の入社時、会社の売り上げはピーク時の半分にまで落ち込んでいた。バブル期にかけて市場が変わり、商品に偏りが生じていたからだ。全商品のうち2、3割に過ぎなかった海外の物性分析機器メーカーの商品を増やした。売り上げをピーク時に引き戻した1997年、社長に就任した。
 「日本の市場だけでは会社の発展はない。外国にユーザーを広げなければ」(長谷川社長)と、1998年には品質管理・保証の国際規格「ISO9001」の認証を取得。同年、米海洋大気庁(NOAA)に、同社が開発した日照計が日本企業の製品で初めて採用された。「当社が目指すのは技術開発力を軸としたユニークで、グローバルな会社」(同)と、新商品の開発に力を入れている。

【太陽電池の評価機器開発に拍車】

 福井大学の小林喬郎教授と共同開発した「EKO マルチライダーシステム」は、01年から4年間かけて完成にこぎ着けた。紫外線レーザーにより、高度5000メートルまでの気温・湿度・エアロゾル分布を5分間で計測できる遠隔探知装置で、ヒートアイランド現象や地球温暖化問題の解明につながる気象観測に役立つ。
 同装置は、紫外線領域のパルスレーザー光を上空大気に射出し、大気による後方錯乱光を望遠鏡で集光した後、分光計を通して必要な信号を抽出してデータを取得・解析する。核となる技術をベースに小型化・簡便化して性能に汎用性をもたせ、世界を視野に販売していく予定だ。
 2005年5月には、テクニカルセンターとカスタマーサポートセンターを統合してTCCSセンターを開設。測定技術のコンサルティングやセミナー、依頼測定などを行い、商品購入後の顧客に対しても、きめ細かくサポートする体制を整えた。
 現在、取り扱う機器は物性分析、環境観測関連を合わせて約70種類にのぼる。海外の物性分析機器の契約メーカーは17社となり、売上高18億2000万円(05年4月期)のうち6割を占めるまでに伸びた。06年4月期の売上高は22億円を見込む。
 同社は、今夏から長谷川社長が率先して会社の歴史や考え方を伝える社員研修を始める。「企業は文化が大事」(同)との考えを実践する。一方で新商品開発に拍車をかけ、今後は太陽電池の評価機器分野を広げていく。「太陽電池は年率30%以上で成長している有望な市場。蓄えてきた能力・技術を活用し、果敢に攻めていく」(同)と意欲的だ。

TCCSセンターで機器の取り扱いを説明する社員

TCCSセンターで機器の取り扱いを説明する社員

Onepoint

【環境分野で世界市場開拓】

 「環境問題は全世界的な問題」と語る長谷川社長。国内だけのビジネスにとどまらず、米国やスペインなど海外で行われる展示会に積極的に出展、世界に取引の場を広げる。人材教育にも熱心で、必要なら社員を海外に留学させる。
 環境保全の重要性がますます高まるなか、10年、20年先を見据えた商品開発で“世界のEKO”を目指す。


掲載日:2005年8月17日

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