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元気印中小企業


ペットボトル再生糸でユニホーム[つちや]

深谷慶仁社長

深谷慶仁社長

会社名 つちや
代表者 深谷慶仁社長
住所 茨城県つくば市稲荷前23の11
電話 029・851・6636

【エコ忠岡に資本参加、一貫体制築く】

 学生服や事務服などのユニホームを開発・販売している「つちや」は、環境をキーワードに新ビジネスの開拓を図っている。03年にペットボトルの再生糸を使ったユニホームを発売し、これまで3万着を販売。年間数千万円を売り上げている。
 深谷慶仁社長は東京都文京区にある呉服店「槌屋服装店」の二男として生まれた。学生時代、父親に「服をつくるのはほかの店に任せ、その服に槌屋のマークを入れて売った方が効率的」と進言したという。今でいうOEM(相手先ブランド)生産委託だ。
 だが、それを採用することは、呉服の世界にまだ残っていた徒弟制度を覆すことになる。結局、父親に一喝された同氏は「それなら自分がやってやろう」と決意。79年、同店ののれん分けとしてつちやを開業した。23歳の時だった。
 開業時の決意通り、製造は他社に発注し、自らはデザインなどの商品の企画と営業活動に力を注いだ。そして、納入先の学校や企業で制服のファッションショーを開催するなど、ユニークな手法で着実に販路を拡大していった。
 ペットボトル再生のユニホームに取り組んだのは、02年12月の初めに大阪府忠岡町のエコ忠岡が「ペットボトルを再生してつくったニット服を買ってほしい」と接触してきたことがきっかけ。大手メーカーの環境配慮型製品の品質やコスト、品ぞろえに満足していなかった深谷社長は、さっそくエコ忠岡の工場を訪れ、その生産や管理の体制を見学した。

【でんぷんを原料に生分解性繊維の白衣も】

 ニットもまた、生産の海外シフトによる空洞化が著しい業界。エコ忠岡はニット服メーカーのヤマカワ(大阪府忠岡町)などが、新事業による生き残りをかけて01年に立ち上げた会社だった。ニットは製造技術が特殊なため、製品の企画や販路開拓のほとんどを商社に任せているのが業界の実情。エコ忠岡は再生糸でバージン品と変わらない製品を、同等のコストでつくる技術を持ちながら、営業のノウハウを持たないために、販売面で苦戦していた。
 一方、つちやは製造能力はないが、商品の企画や営業力によって、縁もゆかりもない土地で業績を伸ばしてきた。両社が組めば、満足できる環境配慮型製品がつくれる−と深谷社長は読んだ。
 03年3月、つちやはエコ忠岡に資本参加。出資比率は25%で、深谷社長は会長に就いた。これにより市場調査から企画立案、製造、販売までを商社を介さず一貫して行うシステムを確立。このビジネスモデルによって、04年2月に経営革新支援法の認定を受けた。
 05年度には社員を1人増やして営業体制を強化。深谷社長はペットボトル再生ユニホームの売り上げを、「今後5年の間に年間400万着にしたい」と意気込む。現在は官庁が主な顧客だが、今後はこれまで開拓した販路を生かし、学生服や事務服、介護服の市場も取り込んでいく考えだ。
 さらに04年末にはでんぷんを原料にした生分解性繊維の白衣を売り出す。でんぷんを原料にしているため、燃やしても有毒ガスが出ず、埋めても自然分解される。環境に優しい作業着として各種の作業場に販売していく。

つちや・PET服

つちや・PET服

Onepoint

【環境ビジネスは営業力が重要】

 環境配慮型製品の場合は、コスト、品質の両面で不利な競争を強いられるため、「いいものをつくれば売れる」という構図は成立しない。再生糸のユニホームが軌道に乗ったのは、つちやが製品を売り込む営業力を持っていたからだ。環境ビジネスで新事業を開拓しようとする中小企業は、営業力のあるパートナーを見つけることも大きなポイントになるという好例だろう。


掲載日:2005年2月 9日

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