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元気印中小企業


食品のDNA分析で脚光[ビジョンバイオ]

塚脇博夫社長

塚脇博夫社長

会社名 ビジョンバイオ
代表者 塚脇博夫社長
住所 福岡県久留米市百年公園1−1 福岡バイオインキュベーションセンター 4階
電話 0942・36・3100

【コメ210品種に対応】

 農産物の品種の不正表示がひとたび起こると生産者、流通業者、小売業者など関連業者すべての信用問題に発展する。場合によっては、企業の存亡にもかかわりかねない。その問題発生を防ぐ手段の一つに、品種のデオキシリボ核酸(DNA)分析がある。ビジョンバイオは、日本では数少ない食品のDNA分析を行う企業の一つだ。
 環境分析からスタートした同社は、徐々に環境問題とは不可分の食品にかかわるようになった。九州大学農学部の協力を得ながらDNA分析のノウハウを蓄積し、02年から分析事業をスタートした。現在の分析対象はコメ。全国の210品種に対応している。有名ブランド米の中では特に「コシヒカリ」に強みを持つ。
 検査の種類は、品種の真偽を調べる定性検査、異品種の混入割合を調べる定量検査、品種の特定検査、ブレンド米の定性・定量検査などがある。要望があれば鮮度、残留農薬、カドミウムの検査も行っている。
 主要分析先は農水省など国の機関から全国の自治体、農協、生協、卸・小売業者まで幅広い。消費者の食品表示に対する目が年々厳しくなる中で、食品関連業者からのDNA分析に関する相談も多くなり、「駆け込み寺のようになっている」(塚脇博夫社長)という。

【豚肉、小麦、イチゴやウナギも】

 ビジョンバイオのDNA分析は低価格、スピード、高精度がセールスポイント。安く、早くできるのは独自の分析方法を開発しているためだ。高精度と表裏一体の関係にある分析対象品種の多さは、いち早くDNA分析に取り組んで、分析の基準になるコメの原種を全国から集めることで可能にした。
 コメのほか、イチゴや大豆、小豆、ウナギについてもDNA分析は可能だ。豚肉、小麦、トウモロコシについては分析依頼が既に来ている。ただ、分析業者が少ないこともあって、コメの分析依頼が引きも切らない状態。原種を多く集めるために時間がかかり、分析にも手間がかかることから、新規検査の開始時期は市場動向をみながら判断するとしている。今後も依頼が続けば、人員や設備の拡大も検討する。また、DNA以外の分析業務については、提携を積極的に行う考えだ。
 この4月には福岡県久留米市にある「福岡バイオインキュベーションセンター」に移転して検査規模を拡大している。同センターは、バイオ関連ベンチャー企業を対象にした研究支援施設。共同利用できる分析装置も備えている。全国初のバイオ専門のインキュベーション施設でもある。福岡県では久留米市を中心にバイオクラスターの形成が進んでいる。
 塚脇社長は「常に新しい技術を開発していかないと、ベンチャー企業は成り立たない」という。とくに「社会貢献できる技術を開発していく」考えだ。

ビジョンバイオ「分析室」

ビジョンバイオ「分析室」

Onepoint

【市場性を見極める慎重さも】

 塚脇社長にとって環境調査からDNA分析に至ったのは、健康というキーワードで貫かれた自然な流れだ。例えば、水質問題は、食物を通じて人間の健康に影響を及ぼす。それは内分泌かく乱化学物質(環境ホルモン)や、ブランド米の不正表示という大きな問題とリンクした。しかし同社は、時流に乗る軽やかさの半面で、市場性を見極めようとする慎重さを併せ持つ。


掲載日:2004年9月29日

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