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こうして活用しよう 中小企業向けファンド


企業事例−新事業展開編−

ミュージックセキュリティーズ株式会社

ミュージシャンや事業会社がインターネット上で資金を集める“マイクロ投資ファンド”を手掛ける

代表取締役社長 小松 真実
代表者:代表取締役社長 小松 真実
事業内容:証券化事業、音楽事業
本社所在地:東京都千代田区丸の内一丁目5番1号
URL:http://www.musicsecurities.com/
設立年:2000年
資本金(2014年3月):172百万円
売上高:非公開
従業員数(2014年3月):25人
ファンド事業:ベンチャーファンド出資事業
同社に投資を行った出資先ファンド名(無限責任組合名):TM Innovation 2005投資事業有限責任組合(東京海上キャピタル株式会社)

事業概要

資金調達のための“マイクロ投資ファンド”を手掛ける

同社は、2000年、音楽ファンドを通じて、音楽をもっと自由に楽しんでいただきたい、という小松真実氏(現代表取締役社長、以下小松社長)の想いのもと、設立された。

設立後は、何人ものミュージシャンに対して音楽ファンドを通じて支援する傍ら、2007年には金融機関から紹介を受けた酒造会社を契機として、太陽光ファンドや被災地の企業を応援するファンド等、数々の事業会社に対するファンドも手掛ける。現在(2014年3月)までに、約240本の“マイクロ投資ファンド”を組成しており、多くのミュージシャンや事業会社に対して、総額40億円以上もの資金調達に繋げている。

“マイクロ投資ファンド”の仕組み

“マイクロ投資ファンド”の仕組みについては、まず、同社が投資を希望するミュージシャンや事業会社に対して審査を行い、1口数万円でおおよそ数百万~1億円規模のファンドを組成。同社のホームページで、取り組みや商品などの概要を紹介し、インターネットを通じて、不特定多数の投資家から、資金を集める。

〈同社が手掛けるファンドのウェブページ〉

〈同社が手掛けるファンドのウェブページ〉

投資を希望するミュージシャンや事業会社のメリットとしては、製品化・販路開拓等に向けた資金を得ることができるだけでなく、取り組みや商品を知ってもらうことで、投資家をファンに繋げることも期待できる。

投資家においては、商品やサービスの売り上げに応じて、分配金を受け取ることができる他、ミュージシャンであればCDのジャケットに名前が掲載。事業会社であれば、お酒や玩具、工芸品などの配布や製造現場の見学、といった投資家への特典もファンドによっては盛り込まれている。

現在、資金の出し手と受け手を繋ぐ新たな金融手法として、広がりを見せている。

ファンドの活用について

資金調達により事業スピードが向上

同社は、設立から2年目の2002年には、ベンチャーキャピタル(新興企業等に投資を行う会社や組織、以下VC)からの投資を受け、有限会社から株式会社へ移行。その後も着実に事業を進めていくが、同時に、利用者の利便性を高めるためのシステム開発投資等、多額の資金も必要となっていた。

そのような中で、2006年、事業会社の紹介により、東京海上キャピタル(株)が運営し、(独)中小企業基盤整備機構(以下、中小機構)も出資するTM Innovation 2005ファンドから、9900万円もの資金調達に成功する。

小松社長は、「多額の資金を得られたことで、モバイル対応や銀行システムとの連結によるウェブ決済機能等、不特定多数の投資家にとって、利用しやすい環境を整えることができた。また、資金調達を気にせず経営に注力できる体制となったので、我々の事業を大きく伸ばすことに繋がった。」と振り返っており、同社がさらに成長していく基点の一つとなったことが伺える。

なお、公的機関である中小機構がベンチャーファンドに出資する際には、VCの実績や信頼度、中小機構以外の出資者の適格性などを厳格に審査する。そのため、中小機構がTM Innovation 2005ファンドに出資していたことに対して、小松社長は、「金融ビジネスを行っているので、株主構成には特に気を配る必要があった。中小機構がベンチャーファンドの出資者として名を連ねていることは、投資を受け入れる際に、大きな安心感に繋がった。」とも語っている。

VCからの紹介で全国展開の足掛かりを築く

投資実行後も、「東京海上キャピタルさんからは、取締役会に毎回出席して頂き、貴重なアドバイスを頂いている。そして、各地の金融機関や公的機関をご紹介してもらい、実際に事業提携にも至っている。我々が、事業を展開する上で、資金面に限らず多大な支援を頂いている。」と小松社長は語っており、VCからの支援は、同社が全国に展開する上で、大きな足掛かりを築くきっかけとなっていることが伺える。

今後の事業の展望について

国境を越えた展開を視野に

現在、同社は、全国各地の金融機関や県・商工会議所等の公的機関と連携して、毎月100社にのぼる事業会社の紹介を受けおり、その中から特徴のある技術や事業の実現性等を審査し、“マイクロ投資ファンド”を組成して、資金調達の支援を行っている。小松社長は、「各地域には、地場産業を活性化するために補助金等の制度がある。しかし、製品開発はできたけど、量産化するための運転資金や設備まで賄えない等、資金が続かないケースが多い。我々は、各機関と連携して、そのような事業会社に対して、資金調達のお手伝いをしていきたい。」と語る。

そしてさらに、「現在、国内のみならず、海外の国際機関とも提携を進めており、ベトナムやカンボジア等にも広がりをみせている。我々のファンドの仕組みを、海外も含めてできるだけ多くの方々に利用してもらいたい。」と語っており、引き続きVCや各機関と連携しながら、国境を越えて投資が行える環境を目指していく。

ベンチャーキャピタルの声

ミュージックセキュリティーズ株式会社の事業の魅力

特定の中小規模事業の創立・拡張、更には復興のための資金を、それを応援したいという不特定多数の個人から集めて提供するという同社のマイクロ投資機能は、日本各地の伝統工芸や地場事業、新しい発想での個人事業、音楽アーティストの育成、自然エネルギー発電等、あらゆる分野において幅広く活用可能である。資金の出し手である個人は、投資収益より、「自らが資金提供した事業やアーティストを応援したい」という気持ちが資金提供の主たる動機で、作り出される製品やサービスのファン・顧客になってくれる。資金を受けた企業の経営者や従業員も資金を出してくれた人たちの気持ちに応えたいとの想いで日々の事業に取り組んでいる。同社は資金の出し手と受け手の想いを繋ぎ、事業資金の提供と事業成功の喜び・成果を分かち合う為の仲介者であり、正に金融の根源的な役割を果たしている企業である。

東京海上キャピタル株式会社

2013年度取材事例
掲載日:2014年4月 4日

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