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こうして活用しよう 中小企業向けファンド


企業事例−IPO編−

株式会社ワイヤレスゲート

横串型の無線通信サービス

事業内容:ワイヤレスブロードバンドサービスの提供
本社所在地:東京都品川区東品川2-2-20 天王洲郵船ビル4階
URL:http://www.wirelessgate.co.jp/ 設立年:2004年
株式公開年:2012年 市場名:東証マザーズ
資本金(2012年12月末現在):810百万円
売上高(2012年12月期):55億円
従業員数(2012年12月現在):10名
ファンド事業:ベンチャーファンド出資事業
同社に投資を行った出資先ファンド名(無限責任組合員名):
インテック・アイティ2号投資事業有限責任組合(株式会社インテック・アイティ・キャピタル)
MICイノベーション3号投資事業有限責任組合(モバイル・インターネットキャピタル株式会社)

当社概要

横串型の無線通信サービス

同社は、複数の通信キャリアから公衆無線LAN(構内情報通信網)をはじめとする無線通信インフラを借り受けて、ユーザーに提供するサービスを展開している。スマートフォンやタブレット端末の普及に伴い、街中には「Wi-Fi(ワイファイ)」のアクセスポイントも急増しているが、通常はユーザーが契約している電話会社やその系列会社のアクセスポイントしか利用できない。それが、同社の横串型のサービスを利用すれば、多くのアクセスポイントを使える。「アグリゲーター」と呼ぶ業態で、日本の無線通信業界では同社が先駆けである。

現在、駅、空港、商業施設、東海道新幹線の車内等、全国40,000ヶ所のアクセスポイントで利用でき、公衆無線LANユーザーの利便性を飛躍的に高めている。

創業からVCに出会うまでの経緯

無線高速通信社会の予見と起業

創業者の池田氏は、大阪大学で通信工学を専攻し、同大学院で博士号を取得、大手通信キャリアの研究所在職中にはスタンフォード大学へ客員研究員として渡米するなど、研究者としての経験を積んでいた。入社当時から、「無線通信技術は成熟しており、これからは使いやすいサービスをメニュー化し、お客さまに提供していく段階にある」と感じていたという。もともと「技術とは、一般の人に使ってもらって初めて生きるもの」と考えていたので、起業は自然の帰結だったようだ。

創業の直接的なきっかけは、ドコモの社内ベンチャー制度に応募したものの最終的に落選したことだった。現在の事業の原型となるビジネスモデルを提案したのだが、当時はまだ、キャリアがインフラを開放することに消極的だったためだ。ただ、審査の過程で、会社は社外コンサルタントをつけてくれた。現在はワイヤレスゲート取締役COOの座に就いている原田実氏だ。

平成16年1月に創業。池田・原田両氏が連れ立って、真っ先に訪れたのが中小機構だった。池田氏が米スタンフォード大留学中に知り合った人が「ぜひ相談するといい」と、中小機構の本部統括プロジェクトマネージャーの西澤民夫氏を紹介してくれたからだ。西澤氏は徒手空拳で起業した2人に、資金確保のために個人投資家や金融系ベンチャーキャピタルとのマッチング機会を提供してくれるなど、親身にめんどうをみてくれた。

VCとの出会い

中小機構が主催するベンチャープラザや産業革新機構が主宰するオープンイノベーションフォーラムでの発表機会を通じてマッチングの機会を得た同社は、その後中小機構が出資しているベンチャーファンド「インテック・アイティ2号投資事業有限責任組合」と成長支援ファンド「MICイノベーション3号投資事業有限責任組合」から投資を受ける。このうちインテック・アイティ2号を運営するインテック・アイティ・キャピタルの近藤秀樹代表取締役は「ワイヤレスゲートの存在を知ったのは、西澤氏が主宰する勉強会でのことだった」と、中小機構やワイヤレスゲートとの奇縁を明かす

VC等を活用した事業の拡大と成長

資金調達+事業提携先の発掘

インテック・アイティ・キャピタルはIT(情報技術)系企業グループの一員。「IT系の人脈がすごく広く、事業提携するならこういう会社がありますよと声をかけてもらうなど、資金面以外でも大変に助かっています」と池田氏は振り返る。

平成19年の「iPod touch」が発売されると、大手家電量販店のヨドバシカメラと提携、ワイヤレスゲートのサービスを店頭で販売してもらえるようにした。また平成21年には高速モバイル通信「WiMAX(ワイマックス)」を利用するサービスを始めたのに続き、昨年12月には高速通信規格「LTE」に対応したサービスにも乗り出すなど、新規サービスを続々と導入していった。

IPOによる経営効果と今後の展望

IPOによる認知度・信用度の向上

IPO後の平成24年12月には、住友商事とも提携。今後、全国の住商系携帯電話販売会社でワイヤレスゲートのサービスを販売していく計画だ。ヨドバシカメラと提携した時は、「ありとあらゆる伝手に頼って」(池田氏)トップ交渉にこぎ着けたが、住商との提携話は向こうから持ち込まれた。IPOにより同社の認知度が上昇するとともに、販売手数料率を開示したことなどが大きいようだ。

「これで万全とは思いません。もっともっとお客さまに喜んでいただけるサービスを作り、販路も拡大していきたい」と、池田氏は話す。

代表者プロフィール

代表取締役社長兼CEO 池田 武
代表取締役社長兼CEO
池田 武

大阪大学大学院工学研究科博士課程修了、工学博士。
1999年NTTドコモワイヤレス研究所入所。
2001年から2年間、米スタンフォード大学客員研究員
2004年1月に(株)トリプレットゲート(現ワイヤレスゲート)を設立し、代表取締役CEOに就任。
大阪府出身。41歳。

ベンチャーキャピタルの声

(株)インテック・アイティキャピタル 代表取締役 近藤 秀樹
(株)インテック・アイティキャピタル
代表取締役

近藤 秀樹
【二人三脚経営が投資の決め手】

■当社について
 インテック・アイティ・キャピタルは、ITホールディングスグループのインテックが親会社なので、投資先にはインテックとのシナジー(相乗効果)を期待する面もあるが、第一義的には、投資先にできる限りの支援をしてバリューアップ(株式価値の向上)させていただくという立ち位置だ。投資先は、IT(情報技術)系企業に特化しているので、例えばセキュリティー関連や決済関連のサービスなどが得意な企業と組み合わせることで、将来的な価値を大きくすることなどが考えられる。

■互いに補完し合う二人の共同創業者
 池田武弘代表取締役CEOに最初にお会いした時は、まだお若かったので、バイタリティーを感じる一方で、正直ちょっと頼りなさも感じた。その点、新規事業立ち上げ経験が豊富な原田実取締役COOとの二人三脚経営であることが、早い時期に投資を決断した要因となった。
 得意分野の違う二人の共同創業者が互いに信頼し合い、事業を推進することは非常に重要なことだ。

この事例は弊機構発行の施策普及紙「中小企業振興」新聞2013年3月1日号に掲載した取材記事をもとに作成したものです。従いまして、現在の事業内容等と異なる場合がございますので、予めご了承下さい。
2012年度取材事例
掲載日:2013年8月26日

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