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こうして活用しよう 中小企業向けファンド


企業事例−IPO編−

株式会社アイスタイル

海外展開にも拍車、売上高1,000億円を目指す

事業内容:美容系総合ポータルサイト@cosme(アットコスメ)の企画・運営、関連広告サービス、マーケティング・リサーチサービスの提供
本社所在地:東京都港区南青山1-26-1
URL:http://www.istyle.co.jp/ 設立年:1999年
株式公開年:2012年 市場名:東証マザース
(※2012年11月30日付で東証一部に市場変更)
資本金(設立年):3百万円 資本金(2012年6月期):923百万円(連結)
売上高(設立年):90万円 売上高(2012年6月期):4,455百万円(連結)
従業員数(設立年):3名 従業員数(2012年6月末):283名(連結)
ファンド事業:ベンチャーファンド出資事業
同社に投資を行った出資先ファンド名(無限責任組合員名):サンブリッジ・テクノロジーファンド2002投資事業有限責任組合(株式会社 サンブリッジ グローバルベンチャーズ)

当社概要

@cosmeを運営

化粧品・美容系総合情報ポータルサイト「@cosme(アットコスメ)」を運営し、関連広告サービス、マーケティング・リサーチサービスの提供を事業内容とするアイスタイル。あまたある種類の中から化粧品を選ぶとき、女性なら誰しも一度はサイトをクリックしたことがあるはず。とくに20~30代の女性からは圧倒的な支持を得ている。吉松徹郎・代表取締役社長兼CEOは、顧客の利便性に加え「サイトにアクセスしたお客様の口コミをベースとし、化粧品メーカーへのマーケティング支援にもお役に立たせていただいています」と述べ、アイスタイルとして今後は「化粧品だけではなく、美容マーケット全体をカバーするプラットフォームを構築していきたい」と話す。

<運営サイト「@cosme」>

<運営サイト「@cosme」>

創業からVCに出会うまでの経緯

当初3人で事業をスタート

起業のきっかけは人との出会いから。吉松社長が大学を卒業した1996年当時はインターネットの黎明期。入社したアンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア)でシステム開発に従事した関係で、インターネットを利用したビジネスモデルづくりに熱中する仲間が周囲にいた。すでにIT(情報技術)業界で成功していたネット系企業などからの様々なアドバイスを受け、そうした仲間と切磋琢磨する関係の中で生まれたアイデアが「再販制度のある化粧品業界とインターネットを融合させる」構想。このビジネスモデルをベースに1999年7月、資本金300万円で有限会社「アイ・スタイル」を設立、3人で事業を始めた。

だが、このビジネスモデル自体がクライアントである化粧品メーカーに認知されるのにはやはり時間が必要だった。はじめは集めたデータを価値化できるか、維持コストでつぶれるのか、そのせめぎ合いだった。常にファイナンスと向き合う状態が続いた。

資金調達とファンドとの出会い

「借金しないこと」を起業の基本に置いていた吉松社長が、当初から活用しようと考えていたのが投資ファンドによる成長路線。しかし日系ファンドからは「まず資本金1,000万の株式会社にしてから」とにべもなく断られる。結果的に仲間のひとりであったネット系経営者が、2000年1月に3,000万円をファンド出資してくれた。これが最初の投資ファンドとの出会いである。

2003年6月には、中小機構の前身である中小企業総合事業団がサンブリッジを無限責任組合員として「サンブリッジ・テクノロジーファンド2002投資事業有限責任組合」に5億円のファンド出資を行い、出資総額10億円のファンド規模となった。このファンドの出資により累積赤字を補うことができた。「サンブリッジはネット系企業にとって"筋"がいいファンド。ネット事業の内容を十分理解してくれた上で、シンジケートをとりまとめていただいた。サンブリッジの存在は頼もしかったし、IR(投資家向け広報活動)効果という点でも有難かった」と振り返る。これが上場への弾みとなった。

IPOによる経営効果と今後の展望

東証マザーズへ上場後、8カ月で東証一部への市場変更を果たす

2012年3月には中小企業基盤整備機構(以下、「中小機構」)が出資するファンド投資などを生かして東証マザーズに念願のIPOを果たした。同年11月末には上場後わずか8カ月で東証一部へ市場変更を果たす。海外展開にも拍車がかかり、「売上高1,000億円が当面の目標」だという。

海外展開加速のきっかけに

IPOの効果について吉松社長は、「マネジメント的にクリアにしたことで事業の推進という意味よりも、社内外に対する安心・安定感が得られたこと。とくに海外市場では上場している意義は大きい。上場しているといないのとでは相手の反応がまるで違い、スムーズに話が進む」と強調する。上場後、香港、上海、インドネシア、シンガポールと相次いで現地法人を設立、国内サロン系サイトのM&A(合併・買収)も行った。

<アジア最大のビューティープラットフォームを目指す>

<アジア最大のビューティープラットフォームを目指す>

今後の展望

化粧品産業の市場規模は1兆5,000億円。このうち広告宣伝費は3,000億円といわれる。現在、アイスタイルの広告収入はその1%程度。ただ「当初から目指した市場とアプローチは基本的に変わっていない」と、吉松社長は現在のビジネスモデルに揺るぎない自信を抱いており、「化粧品を含めた美容マーケットはこれから需要が動いてくる。あとはこの事業を継続し続けること」と目標をしっかり見定めている。

代表者プロフィール

代表取締役社長 兼 CEO 吉松 徹郎
代表取締役社長 兼 CEO
吉松 徹郎

《よしまつ・てつろう》
東京理科大学基礎工学部生物工学科卒。
1996年アンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア)入社。
1999年7月アイスタイルを設立、社長に就任。
2012年3月東証マザーズ上場。千葉県出身。

ベンチャーキャピタルの声

株式会社 サンブリッジ グローバルベンチャーズ 代表取締役社長 平石 郁生
株式会社 サンブリッジ グローバルベンチャーズ
代表取締役社長

平石 郁生
【IR効果でもメリット】
当社について

当社の前身は、日本オラクル初代代表のアレン・マイナーが日本ベンチャーの投資・育成を目的に1999年に設立した会社。その後アレンが日本で事業を再開するに当たり、1億円のLLP(有限責任事業組合)を設立。そのアレンからファンドの復活を託され、受け継いだ。投資育成事業を本体から分割して設立したのが現在の会社。

ファンドの効果とIPOの効果

アイスタイルへの投資は、中小機構などが加わり、ファンドサイズが大きくなったことで投資を受ける側も投資金額が大きくなる可能性が出てくるメリットがある。そのインパクトは大きい。上場によって海外のマスコミや投資家からの注目も集まる。アイスタイルも海外からの資金調達の面でアピールでき、企業IRの点からも上場は大きな意味がある。

記憶に鮮明なのが、2009年に証券会社から上場のゴーサインがあったにも関わらず、吉松氏がそれを取りやめたこと。結果的に正しかったと思うが、あの判断力は私の中では強烈な印象として残っている。いずれ上場するとは確信していたが、並大抵の決断ではなかったと思う。これからもその決断力を発揮され、目標に向かってまい進してほしい。

この事例は弊機構発行の施策普及紙「中小企業振興」新聞2012年11月15日号に掲載した取材記事をもとに作成したものです。従いまして、現在の事業内容等と異なる場合がございますので、予めご了承下さい。
2012年度取材事例
掲載日:2013年3月 5日

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