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こうして活用しよう 中小企業向けファンド


企業事例−新事業展開編−

株式会社フィット

ファンドの意見は組織的会社運営にとって有利

代表取締役社長 藤原 広光
代表者:代表取締役社長 藤原 広光
本社所在地:大阪府大東市赤井1-2-10
電話:072-806-3551
URL:http://www.fit2001.com/ 設立年:2001年
ファンド事業:ベンチャーファンド出資事業
同社に投資を行った出資先ファンド名(無限責任組合名):投資事業有限責任組合やまとベンチャー企業育成ファンド(フューチャーベンチャーキャピタル株式会社)

事業概要

文書編集ソフトを開発・販売
Symformの仕組み

Symformの仕組み

フィットは文書編集ソフトウエアの開発・販売を手がける。同社の中核製品「Symform」は、官公庁の文書や企業の製品マニュアルなど、レイアウトが複雑な文書でもテキストデータを入力すれば簡単に編集できるソフトだ。編集プロダクション、印刷会社などの編集者や編集ソフトオペレーターの役割を自動でこなし、紙はもちろん、インターネット、CD-ROMなどのメディアに出力できる。編集工程が大幅に簡素化でき、編集業務の内製化が可能で、文書制作費を大幅削減できる。

ある建設機械メーカーは建機のマニュアルを制作するのに年間約1億円をかけてしていたが、フィットの編集システムを導入して実に96%のコストを削減した。また、ある生命保険会社では、保険商品の約款変更のたびに発生する約200万部の刷り直し文書を数千部まで減らしたという。

ファンド活用の経緯

大学発ベンチャー企業の認定
自動組版エンジン

自動組版エンジン

フィットの藤原広光社長は、奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)でロボット人工知能を研究していたエンジニア。父親で現会長の輝志氏らが編集ソフトメーカーとして起業したフィットに2002年に合流した。

フィットはNAISTにシラバス編集システムを納入したのをきっかけに、06年、同大から大学発ベンチャー企業の認定を受ける。同認定は大学や金融機関などがベンチャー企業の事業プランを審査するもので、認定された企業は社会的信用が高まる。藤原社長が立てた事業プランは編集ソフトをインターネットを介して提供するというもの。「クラウド」というインターネット業界の新潮流に乗る事業モデルだった。

この認定の条件となったのが当時専務だった藤原氏の社長就任とフィットの将来的な株式上場。これを契機に藤原社長はその目標に向けて歩み始め、同年にはさらに事業プランを磨き「池田銀行ニュービジネス助成金地域起こし大賞」も受賞した。この結果、20社ほどのベンチャー・キャピタルが集まり、事業プランの具体化に必要なソフトウエアの開発資金の調達交渉がスタートした。

ファンド活用の効果

手元資金に余裕ができた

フィットは07年10月にやまとファンド(フューチャーベンチャーキャピタル)、オリックス・キャピタル、池銀キャピタルなどから計9,600万円の資金を調達した。交渉には約1年半の期間を要した。

当初、株式の引受額に当時の株価の8倍を希望し、最終的には同6倍の価格で引き受けてもらった。手元資金に余裕ができたことで人員も増やすことができ、ソフト開発に集中できる環境が整った。VCとの交渉について藤原社長は「決め手はやはり企業を育てようとするVCの資質だった」と振り返る。NAIST出身の企業ということもあり、「南都銀行など奈良の金融機関の応援も大きかった」(同)という。

現在ファンドの出資比率は約17%で、経営の自由度は十分確保している。確かに社外の出資者は、業績悪化時などの対応によっては経営リスクとなる可能性もある。ただ、「株式上場はよりパブリックな企業を目指すということ」(藤原社長)。企業経営や意思決定を行う上で、外部機関の意見を聞けることは「ワンマン的な判断に陥らず、組織的な会社運営にもつながる」と前向きに捉える。

また、出資者や証券会社の持つ顧客ネットワークを活用できることも大きなメリットだ。実際に、オリックス・キャピタルの母体であるオリックスには代理店としてサービスメニューの中にフィットの製品を加えてもらっている。証券会社もフィットが営業したい法人企業に同社の製品情報などを紹介してくれ、営業の切り口になっているという。

2010年度取材事例
掲載日:2011年6月22日

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