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こうして活用しよう 中小企業向けファンド


企業事例−創業期編−

株式会社キノテック・ソーラーエナジー

新しい太陽電池用ポリシリコン製造技術の確立・実用化を目指す

代表取締役社長 母里 修司
代表者:代表取締役社長 母里 修司
事業内容:ポリシリコン開発製造、太陽電池用ポリシリコン製造技術の開発・実用化
本社所在地:〒212-0013 川崎市幸区堀川町580-16 川崎テックセンター1F
URL:http://www.kinotech.jp/index.html
設立年:2002年
資本金(2011年1月):157百万円
売上高:
従業員数(2011年1月):5人
ファンド事業:ベンチャーファンド出資事業
同社に投資を行った出資先ファンド名(無限責任組合名):東京投資育成5号かながわ投資事業有限責任組合(東京中小企業投資育成株式会社)

事業概要

新しい太陽電池用ポリシリコン製造技術の開発

当社は、地球環境保全に対応するクリーンエネルギーの1つである太陽光発電のベースである太陽電池用ポリシリコンの開発製造を行う企業である。低コストで大量に生産できる技術を培い、企業や一般家庭において普及できるよう、実用化に向けいち早く取り組んでいる。

年間40%で拡大してきた太陽電池市場は、2006年以来、原料であるポリシリコンの深刻な不足に悩まされてきた。当社では、太陽電池用ポリシリコン製造技術の確立が急務と考え、従来の製造方法を越えた新たな基礎技術を確立した。

当社が開発した新しいポリシリコン製造技術

当社が開発した新しいポリシリコン製造技術

従来の国際標準を超える低コスト・量産システムへの挑戦

これまで、太陽電池用ポリシリコン製造技術は、シーメンス法と呼ばれる製法が主流であった。しかしながら、2006年以降、太陽電池の需要が飛躍的に高まり、より効率的・低コストでのポリシリコンの製造要請が大きくなった。そこで、当社では、従来のシーメンス法と比べて、純度が高く、また必要エネルギー(消費電力)が少なくて生産できる「亜鉛還元法」の開発・確立に取り組んだ。シーメンス法が1キログラムのポリシリコンを生産するのに必要なエネルギーが70キロワットであるのに対し、当社の開発した「亜鉛還元法」では半分以下の30キロワットで生産が可能となる。

世界のポリシリコン生産市場は、米国や韓国、中国が牽引しており、日本は後発である。太陽電池マーケットの飛躍的な広がりを前にして、日本が原料製造(川上)で他の企業と対峙していくためには、新しい生産技術の開発が課題であり、量産のシステムの構築が急務であると感じていた。

創業からVCに出会うまでの経緯

当初より、大手化学会社と共同開発を実施

当社のような新しいポリシリコンの開発には、開発した技術の分析に多くの資金と設備を要する。当社では、事業開始以降、大手のセラミック会社や化学会社と共同開発の体制をとっている。また、当社の研究者(博士号取得者)は共同開発の相手先である大手化学会社へ出向という形で開発を行っている。当社では主に特許動向の把握・整理や管理を行っている。

VC担当者からの有力案件の紹介がきっかけ

VCとの出会いは、母里社長が、大手総合商社を退職後、後に当社の増資の引受を行うことになる稲畑産業株式会社にいたころ、東京中小企業投資育成株式会社(以下、東京中小企業投資育成)の担当者から、新しいポリシリコン開発の案件の紹介を受けたのがきっかけであった。母里社長は、総合商社在職時代に銅精錬所の建設等に従事しており、金属資源や新しい原材料のビジネス動向に精通していた。その後、母里社長は、稲畑産業を退職し、2007年に当社の代表取締役に就任した。

当社は、2006年6月に東京中小企業投資育成が運営するファンド「東京投資育成5号かながわ投資事業有限責任組合」から50百万の投資を受け入れた。他に、商社等からも投資を受け入れている。現在まで、計3回の第三者割当増資を行った。

VC等を活用した事業の拡大と成長

VCからの紹介を受け、特許情報の整理・管理を行う人材を活用

投資を受けた東京中小企業投資育成からは、資金の拠出だけでなく、経営に関する様々なアドバイスを受けた。当初から、VCから、取締役を受け入れていた。現在は、オブザーバー派遣として側面支援を受けている。また、当社は、新しい開発技術の特許動向を世界中から集め、整理する必要があったが、そのようなマンパワーを割くことは非常に難しかった。東京中小企業投資育成の担当者からは、神奈川県の知的所有権センターの紹介を受け、専門家派遣で3ヶ月間、集中的に「亜鉛還元法」に関する特許情報の精査を行うことが出来た。

今後の展望

年間数十トンの生産能力を持つ装置の構築の実現、量産プラントの設計へ

太陽電池の普及は、エネルギー対策であると同時に地球温暖化防止策の重要な施策の一部であり、当社の確立した亜鉛還元法による汎用グレードのポリシリコンの大量生産と低価格化が、その普及の重要な鍵となると考えている。さらに近い将来、太陽電池用ポリシリコンの使用量の増大に伴うトレード量の増加、世界標準化の整備により、コモディティー化が進むと、アルミ・銅などの原材料市場と同様に、商品取引所での上市が可能となり、飛躍的に流動性が高まるものと予想される。

その為にも、当社では、基礎的実験による技術基盤を固める第1フェーズ(ラボスケールー)から、次の第2フェーズ(パイロットプラント「ラボでの実験データを元にして、年間数十トンの生産能力を持つ装置の構築の実現、量産プラントの設計」)へ開発スピードを高めていく予定である。

ベンチャーキャピタルの声

株式会社キノテック・ソーラーエナジーの事業の魅力

今後ますます拡大するクリーンエネルギー。その中核である太陽光発電にあって、キノテック・ソーラーエナジー様が開発中のポリシリコンは、太陽電池の更なる低価格化を実現できるベース素材として、世界中に普及することを期待しています。

(東京中小企業投資育成株式会社)

2010年度取材事例
掲載日:2011年5月20日

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