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こうして活用しよう 中小企業向けファンド


企業事例−創業期編−

スパイバー株式会社

最先端のバイオテクノロジー技術を応用し、自然環境に眠る新たな価値を掘り起こす

代表取締役社長 関山 和秀
代表者:代表取締役社長 関山 和秀
事業内容:合成バイオ繊維開発事業、DNA情報記録技術を用いた各種サービスの提供
本社所在地:山形県鶴岡市覚岸寺字水上246-2 鶴岡先端研究産業支援センター内
URL:http://www.spiber.jp/jp/
設立年:2007年
資本金(2011年1月):175百万円
売上高:
従業員数(2011年1月):9人
ファンド事業:ベンチャーファンド出資事業
同社に投資を行った出資先ファンド名(無限責任組合名):ジャフコ・産学バイオインキュベーション投資事業有限責任組合(株式会社ジャフコ)

事業概要

合成のクモの糸の研究開発

当社では、企業と共同でクモの糸をベースとした新素材のデザインシステムの開発及び量産技術の開発を行っており、世界初の実用化を目指している。

クモが生成する牽引糸は、アラミド繊維や炭素繊維に匹敵する強度であり、ナイロンなどを上回る伸縮性、300℃を超える耐熱性を持っており、比重は1.2前後(炭素繊維が1.8程度)と非常に軽量である。また、石油を原料とせず、生分解性であり、再資源化が可能で環境に優しい新素材としての実用化が期待されている。

本新素材は、様々な分野での活用が期待されている。具体的には、自動車、航空機、風力発電用ブレード等に複合材料として、ブレーキホースや水素タンク、タイヤ等に補強素材として、医療用縫合糸に生体適合材料として、防弾チョッキや耐熱性衣料等の特殊衣料として、人工血管等の特殊環境医療として利用・応用が期待されている。

既存の高強度繊維とクモ糸の比較

既存の高強度繊維とクモ糸の比較

DNA情報記録技術の実用化

当社のDNA情報記録技術は、創業者らを中心とする慶應義塾大学先端生命科学研究所の開発チームが、今まで不可能とされてきた生命に情報を安定的に書き込む世界初の技術の開発に成功したものが基になっている。2007年1月に米国の化学雑誌Biotechnology Journalにて発表された論文は世界中から大きな注目を集めた。当社ではこの技術を応用し、産業利用されている有用微生物を識別するためのDNAタグ化技術「CELL-ID™」の開発を進めており、バイオレメディエーションにおける微生物のモニタリング技術、遺伝子組換え生物のモニタリング技術(バイオハザードの早期検出技術)として実用化を目指している。

創業からVCに出会うまでの経緯

中山会長の人脈を活用してVCと接触

バイオ関連の研究開発には数十億円という多額の開発資金等が必要になることから、当社ではVCからの資金調達を行うことで研究開発を進めていくことを決断した。

この時、2009年4月に就任した中山会長の経験と人脈を活かして資金調達を実現させた。中山会長は、当社の経営に参画する以前に他のベンチャー企業を立ち上げ、VCから投資を受けてIPOを達成した経験もあるため、様々なVCとのコネクションを有している。そのようなVCとのコネクションを活用し、独立行政法人中小企業基盤整備機構が出資するファンドの運営会社である株式会社ジャフコ(以下、JAFCO)とコンタクトをとり、2009年8月に投資を受け入れるに至った。JAFCOは、日本で有数のファンド運営の歴史と経験を有し、ファンドの運用実績もあり、さらに、企業の育成支援に力を入れていて、信頼できるVCであることから、JAFCOからの投資受入を決意した。

同年12月に別のVC1社からも投資を受け、現在は2社のVCから投資を受けている。

VC等を活用した事業の拡大と成長

社外取締役に就任を依頼し、経営に直接的なコミットメントを期待

当社は、投資を受けたVCには資金の拠出だけでなく、ハンズオン支援を受けたいと考え、JAFCOのファンド担当者に社外取締役に就任してもらっている。具体的には、経営への直接的な関与として、隔週で開催される役員会への出席を通じて情報共有や意見交換を行っている。特に、JAFCOの情報・ネットワークを活用した人材や事業会社等の紹介は非常に有益なものとなっており、その他、資本政策を含め、様々な面で協力を得ている。

さらなる資金調達と事業化に向けた支援を期待

当社は、大学発ベンチャーとして純粋な大学の研究成果から事業化を目指している。大学発ベンチャーの研究開発が事業化に成功し、会社として収益を上げるまでの道のりは、企業と大学の共同研究から出発したベンチャー企業より長くなることが予想される。
 特に、製品化、事業化に至るまでには、研究開発に多額の費用がかかる見込みであることから、今後も資金調達を行う可能性が高く、現在投資を受けているVCから引き続き資金調達支援を受けられることを望んでいる。
 また、今後も当社とコネクションのない企業との"橋渡し"的な存在として、事業提携や販売先候補企業の紹介を積極的にしてもらえることをVCに期待している。

今後の展望

事業化に向けた研究開発を促進

当社の合成バイオ繊維(合成のクモの糸)製品は、試作品の製作段階にあり、メーカーと製品採用の交渉等を行っているところである。メーカーから試作品への一定の評価が得られれば、順次製品化に向けて、また、大量生産の実現に向けて努力していく予定である。

まだ時期は定かではないが、VCからの投資を受けている以上、将来的なIPOを視野に入れ、準備を進めているところである。

ベンチャーキャピタルの声

スパイバー株式会社の事業の魅力

脱石油化という世界的潮流の中、当社は既存の素材には無い超高タフネス性を持つ次世代バイオ素材を世界で初めて開発しました。優れた技術力と高い志を持つ創業者と、事業経験の豊富なメンバーが経営陣におり、その実用化に向けて高い可能性を持つ会社です。

(株式会社ジャフコ)

2010年度取材事例
掲載日:2011年4月28日

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