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こうして活用しよう 中小企業向けファンド


企業事例−創業期編−

株式会社アウトスタンディングテクノロジー

直流電力線通信と可視光通信技術がもたらすエコ&インテリジェント空間

代表取締役社長 村山 文孝
代表者:代表取締役社長 村山 文孝
事業内容:直流電力線通信、可視光通信技術の研究、開発及び通信モジュール、受光素子の開発、販売
本社所在地:東京都中央区日本橋3丁目5番12号ニュー八重洲ビル9F
URL:http://www.ot-c.co.jp/
設立年:2007年
資本金(2011年1月):70百万円
売上高(2010年12月):50百万円
従業員数(2011年1月):5人
ファンド事業:ベンチャーファンド出資事業
同社に投資を行った出資先ファンド名(無限責任組合名):ジャフコ・産学バイオインキュベーション投資事業有限責任組合(株式会社ジャフコ)

事業概要

直流電力線通信と可視光通信の研究、開発、応用モジュールの販売

当社は、直流電力線通信(直流PLC:建物内にある電力網に流れる電気信号に情報を重ねる技術)の研究開発を中心的な事業として創業した。現在では直流PLCの応用技術である可視光通信の高い技術力が評価され、可視光通信の研究開発が中心的な事業となっている。当社は、可視光通信分野で実用化レベルの技術を有する世界唯一の企業と言われている。可視光通信は、目に見える範囲の波長の光を使って通信を行う技術で、(1)人の目で見える、(2)電磁ノイズを出さない、影響を受けない、(3)水中を透過できる、(4)既存の光源を情報の発信源として利用できる、などの特徴があり、人体や電子機器にも影響を与えない、地球にも優しいユビキタス空間を実現する事ができる。この技術によって、すでに家庭にあるコンセントや、照明を使って、家庭や商業施設に新たな通信網を整えることができるようになる。例えば、部屋にあるLED照明の光を利用して、PCや家電の通信・制御を行うことが可能になる。他にも、これまで電磁波の影響等で無線通信が利用できなかった病院や介護施設、航空機内といった環境下でも高速の通信環境が構築できるなど、可視光通信の応用範囲は幅広い。

可視光通信は特にLED照明での通信が向いているといわれている。今後室内の照明はLED照明へ置き換えられていくことは確実視されていることから、可視光通信を利用した通信環境の実現が期待されている。

直流PLC通信、可視光通信環境が整えられた未来の通信環境

直流PLC通信、可視光通信環境が整えられた未来の通信環境

世界最高速、最長到達距離の可視光通信技術で実用化を目指す

当社は可視光通信で160Mbpsの世界最高の通信速度を達成した。同時に通信距離も世界最高の13.03kmを達成し、電子・機械系技術およびIT系専門情報誌に大きく特集されるなど話題を呼んでいる。さらに、2010年12月には42.19kmの長距離通信を成功させ、当社のもつ世界記録を大きく塗り換えた。このような当社の高い通信性能を引き出す原動力となったコア技術は、当社が独自に開発した受光器にある。この受光器はパラボラ型の銀製ミラーを用いて入射光を集め、受光素子が受け取る光の量を増やすように工夫して設計されており、従来製品の数10倍の受光感度を持っている。

当社は通信速度、距離双方での世界記録達成が証明するように、高い技術力を有しており世界で唯一、実用化レベルの可視光通信技術をもっていると自負している。

創業からVCに出会うまでの経緯

世界的企業と取引の開始、資金調達へ

当社の技術が認められ、世界的な大企業からの引き合いがあり、その要望にこたえるための研究開発を行うには多額の資金や人員の確保が必要となった。その資金を賄うため、VCから出資を受けることの検討を始めた。いくつかのVCが候補としてあがったが、(株)ジャフコ(JAFCO)からの出資を受けることにした。JAFCOを選んだ理由は、第一にVC業界に詳しくない当社でも名前を知っているほどの知名度と歴史、実績を持つ日本有数のVCであり信頼に足ると考えたためである。また、第二の理由として、投資担当者の熱意があり、フットワークが軽く、ベンチャーキャピタリストとして高い能力を持っていると感じ、投資受け入れ後の支援にも積極的に対応してもらえると期待したためである。

VC等を活用した事業の拡大と成長

VCのネットワークを利用して取引拡大

JAFCOや野村グループが持つネットワークや、仕事のスピードに驚いている。特に有望顧客、提携先の紹介などはスピードが早く、例えば、「こういう企業と取引したい」という要望を担当者に相談すると、次の週には適切なポジションの方にアポイントメントが取れているほどの早さである。当社のように小さく実績がない企業では独自で営業、顧客開拓を行っても適切な方にアポイントをとることは難しいため、JAFCOからの支援は当社の営業とマーケティング推進の大きな力となっている。

その他にも、人材面では製造や品質管理のスキルを持った人材の紹介なども受けている。当社は現在、研究開発をメインに行っており、すぐに採用することはないが、今後、事業を拡大し、製造などを行っていくときには必要になってくる人材だと考えている。

今後もJAFCOのネットワークを生かした支援を期待している。

さらなる成長に向けた資金調達

事業を拡大していくに当たり、今後複数回の資金調達が必要になってくると考えている。その際はJAFCOに資本政策を相談し、他のVCや事業会社にも広げて出資を仰ぎ、研究開発を進めていくことを検討している。

今後の展望

高付加価値の事業へ転換を目指す

今後の事業展開として、知的財産を利用したビジネスや、応用モジュール製品の製造・販売など、より付加価値の高い事業にシフトしていきたいと考えている。当社は、創業当時は受託研究を事業の中心としていたが、受託研究では知的財産権が委託元に帰属するという特性を持っている。そこで、知的財産権を当社に残す形にするため、現在は共同研究の割合を高めている。安定したキャッシュ・フローを生み出せるため、今後も受託研究を一定の割合で続けていくが、当社の企業ステージの進展に応じて、受託研究、共同研究のみならず、応用モジュール、受光素子などの製造販売、知的財産のライセンシングなど、今後はより高付加価値な事業の割合を高めていきたいと考えている。

世界最高峰の可視光通信技術で通信のあり方を変える

当社の技術を用いて、これまでとはまったく異なったネットワークが構築された世界を目指したいと考えている。電磁ノイズが出ないことや、水中での通信が可能になるといった特徴を持つ可視光通信の技術を用いることで、地上での通信だけではなく水中・宇宙・空中での通信環境を整えることが可能になる。屋内外で環境負荷の少ないネットワークを構築し、真のユビキタス空間を実現したいと考えている。

可視光通信が実現する空間(水中・空中・宇宙)通信

可視光通信が実現する空間(水中・空中・宇宙)通信

ビジネスモデルに適した資金調達で成長機会を捉える

VCからの出資を受けることは、メリットだけではなくデメリットもある事を理解して判断することが大切である。また、自社のビジネスモデルに照らし合わせて資金調達の必要性を考えることも重要である。例えば、当社は研究開発が中心的な業務となっており、開発投資が先行し回収までに時間を要するビジネスモデルである。このようなビジネスモデルの場合、資金調達方法としてVCから出資を受けることが必要だと感じている。一方で、キャッシュ・フローが予測しやすい労働集約型ビジネスなど、ローリスク・ローリターンのビジネスモデルの場合、銀行借入で賄えるであろう。

ベンチャーキャピタルの声

株式会社アウトスタンディングテクノロジーの事業の魅力

当社は可視光を利用した高速通信分野において、通信速度・到達距離の世界最高記録を達成。照明の主流が蛍光灯・白熱灯からLED・有機ELへと移行する中、明るさを損なわずに距離・速度を自在に操ることで、"照明を通信インフラへ"実用化するトップ企業です。

(株式会社ジャフコ)

2010年度取材事例
掲載日:2011年4月28日

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