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こうして活用しよう 中小企業向けファンド


企業事例−新事業展開編−

株式会社技工社

人手に頼らずロボットで道路標示を描く

代表取締役 今西 正一
代表者:代表取締役 今西 正一
本社所在地:鳥取県鳥取市湖山町東5-274
電話:0857-28-2303
URL:http://www.gikousya.com/ 設立年:1989年
ファンド事業:がんばれ!中小企業ファンド
同社に投資を行った出資先ファンド名(無限責任組合名):TONY2号投資事業有限責任組合(ごうぎんキャピタル株式会社)

事業概要

道路標示の施工
ヒューナビ

ヒューナビ

技工社は道路標示区画線の設計施工会社。よく目にする白や黄色の道路区画線や駐車場の区画線、さらには道路標識の設計施工まで手掛ける。本体と関連会社2社で鳥取県全域をカバーし、県内最大手の一角。この業種は全国的に約1000社あるが、中小・零細企業が多く機械化、自動化は極端に遅れている。長くこの仕事に携わる今西正一社長も「道路の区画線が登場したのが東京オリンピックのころ。当時からまったく技術革新が進んでいない。とくに施工技術は旧態依然」と指摘する。また開発の責任者である小椋孝二企画・開発室長も「道路標示はミリ単位で細かく寸法指定され、機械化投資してもメリットがあまりないため開発が遅れていたのでは」という。

建設関連の企業が、機械や電機のノウハウが必要なロボット分野に挑戦する。まったくの異分野だけにハードルは高かった。

「機械化により設計単価を下げるにはどうしたらいいかの検討を続けた結果、工事の施工工程の約40-45%を占める作図に行き着いた」(小椋室長)

06年頃から構想し、07年8月から本格的に動きだした。2年がかりで完成にこぎつけ09年8月からテスト販売し11年4月に本格販売した。

ファンド活用の効果

企業の信用力が高まる
施工例

施工例

本業が収益を上げており、開発費の相当部分をまかなうことができた。しかしバージョンアップや販路開拓には資金が必要。「開発投資は想像以上にかかる」(今西社長)と、銀行に相談したところファンドを紹介された。そして09年5月にごうぎんキャピタル、とっとりキャピタルからそれぞれ3000万円、2000万円の投資を得た。また09年1月には新連携計画にも認定。事業化に弾みがついた。

路面描画装置「ヒューナビ」は、熟練作業者による手作業に頼っていた道路標示のケガキ作業を自動化する装置。市販のCADソフトで作成したデータを、専用の変換プログラムソフトを使用してパターン化し、リモコンにインストール。描画場所にヒューナビとレーザー検出用の2本のコーンポストを設置すればボタンひとつで作業が始まる。

酸化チタンを混ぜたケガキ板で描画し、イラストなどの曲線もきれいに仕上がる。描画パターンが複雑になればなるほど人力とのスピードの違いが明白。本体にレーザー距離センサーを内蔵し、コーンポストに照射しながら測位する。

仕組みはシンプルだが精度が要求され路面は平たんとは限らない。「大変な思いで開発した」(小椋室長)。当初は「まっすぐに走らず走行性能が問題だった」という。レーザーで測位しながら作業するが、常に自分の位置を認識し、CADデータとのずれを修正する機能が必要だ。この複雑な制御ソフトをすべて自社開発し、「施工してもまったくずれのない、完璧に近いものが出来上がった」と胸を張る。

外部の支援で完成度の高い装置が完成した。とくにファンドについては「資金以外の部分で信用力がずいぶん高まった」という。また、ファンドを通じた情報収集力が格段にアップし、「ゼネコンなども紹介してもらい、貴重なアドバイスを受けることができた」。顧客は施工業者だけでなく、将来は路面アートなどを手掛ける広告関連業界もターゲットになるとみている。そうなればいっそうファンドとの連携プレーが重要になろう。

同社にとってファンドの支援を得るのはこれが初めて。今後、ファンドを利用する企業には「資金面だけでなくファンドを巻き込み、ともに歩む姿勢が大事。それが成否を分ける」(今西社長)と示唆する。この成功により社内には「次のステージを具体的にイメージしながら、現在の業務をがんばるという空気が生まれた」と、波及効果も大きい。

2010年度取材事例
掲載日:2011年4月 5日

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