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こうして活用しよう 中小企業向けファンド


企業事例−新事業展開編−

株式会社三松

ファンドからの出資に"デメリットは見当たらない"

代表取締役社長 安岡 貞勝
代表者:代表取締役社長 安岡 貞勝
本社所在地:福岡県筑紫野市岡田3-10-9
電話:092-926-4711
URL:http://www.sanmatsu.com/ 設立年:1972年
ファンド事業:がんばれ!中小企業ファンド
同社に投資を行った出資先ファンド名(無限責任組合名):チャレンジ九州・中小企業がんばれ投資事業有限責任組合(株式会社ドーガン・インベストメンツ)

事業概要

金属加工を軸に多角化を図る
金属製の家具・雑貨ブランド「金属王」を立ち上げた(金属製のテープカッターを手に笑みを見せる田名部徹朗常務)

金属製の家具・雑貨ブランド「金属王」を立ち上げた(金属製のテープカッターを手に笑みを見せる田名部徹朗常務)

「株式公開のためのステップアップ」
  板金加工が主力の株式会社三松の田名部徹朗常務は、1991年にベンチャーキャピタル(VC)の大阪中小企業投資育成から出資を受けた当時をそう振り返る。出資は知名度向上や新規投資など上場に向けた布石の一つだった。だが、いまは「上場がすべての目的ではなく、企業として長く成長することが重要」と田名部常務は足元を見つめている。現在はVCやファンドを活用しながら、金属加工を軸にした経営の多角化を進めている。

同社の分野別売上高比率は液晶パネルや太陽電池などの搬送装置分野が50%。工作機械、建設資材分野がそれぞれ20%、鉄道車両や医療機器向けの部品加工が残りを占める。「景気の波を受けないよう業種を広げてきた」(田名部常務)と狙いを語る。

ファンドを活用した効果

社外に健全な財務内容のアピールでき、優良顧客まで紹介してもらえる
実用化にこぎつけたSMASH(スマッシュ)

実用化にこぎつけたSMASH(スマッシュ)

2007年には「チャレンジ九州・中小企業がんばれファンド」に対して5000万円の転換社債を発行した。銀行からの借り入れではなく、社債発行による資金調達だ。対外的には健全な財務内容のアピールにもなる。またファンドを運営するドーガン・インベストメンツを通じて「信用と魅力ある顧客を紹介してもらえた」(同)のも大きな効果だった。その中から、厳選された同業他社と金属加工分野で業務提携に結びついた実績もある。

出資と転換社債を経験した同社だが、こうした資金調達について「デメリットは見当たらない」と田名部常務はキッパリ。同社が取引したVCやファンドは「単に株式公開を迫るわけでなく、当社の中身を研究していただき、たくさんの助言を受けている」という。煩雑な四半期ごとの情報開示や説明資料作成も「現状を紙に整理して見つめられる」(同)と利点を強調する。

同社は金属加工の経験をフルに生かした新規事業を立ち上げている。その1つがソフトウェア事業への参入だ。商品名は「SMASH(スマッシュ)」。3次元CADデータと制御プログラムを事前検証できる。具体的には、設計後の3次元CADデータをパソコン上に描写し、シーケンサーなどの制御装置を接続してデータを動かしながら不具合を修正する。従来は設備を工場内に組み立てた後に確認するため、不具合を現地で調整するなど工期が長期化した。すでに大手搬送設備メーカーがスマッシュを運用しており、自動車関連企業の需要も見込む。「価格は他社製の10分の1程度に抑える」(同)戦略商品だ。

さらに07年には福岡市のデザイナーらと協力して、金属製の家具・雑貨ブランドを立ち上げた。その名も「金属王」。テープカッターやテーブルなど金属の新たな一面を見ることができる。首都圏や、家具産地で有名な福岡県大川市での展示会参加などを通じて認知度は広がりつつある。「当社は地味な会社。決して急拡大する業種でもない」と謙そんする田名部常務だが、「地味ながらも着実に前に進んでいく」と自社技術に自信を持っている。

長引く景気低迷の中、下請けが主力の板金加工会社の経営は厳しい。それでも金属加工を軸に派生事業にも果敢に攻め入る三松の姿は、全国の同業他社のモデルとなりそうだ。

2009年度取材事例
掲載日:2010年4月13日

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