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こうして活用しよう 中小企業向けファンド


企業事例−新事業展開編−

株式会社アイ・コミュニケーション

ITで地域のために役立ちたい

代表取締役 目次 真司
代表者:代表取締役 目次 真司
本社所在地:島根県松江市北陵町47
電話:0852-28-1001
URL:http://www.i-communication.co.jp/ 設立年:2008年
ファンド事業:ベンチャーファンド出資事業
同社に投資を行った出資先ファンド名(無限責任組合名):島根新産業創出投資事業有限責任組合(ごうぎんキャピタル株式会社)

事業概要

IP利用の双方向の告知放送サービスを提供
「知らせますケン」の端末

「知らせますケン」の端末

株式会社アイ・コミュニケーションは、2008年4月に発足したばかりのITベンチャー。主力はインターネット・プロトコル(IP)を利用した双方向の告知放送サービス「知らせますケン」。地方のIT企業としては珍しく、ファンドはもとよりNTT東日本など情報通信大手が出資。NTT東日本は民間の筆頭株主だ。地方自治体向けに実績を積み重ね、全国展開を狙っている。

同社の前身ともいうべきメディアトークは、関西のゼネコンを退職して松江にUターンした目次真司社長が90年10月に設立した。当時はケーブルテレビ(CATV)ブームで、施設建設から着手し次第に設計にシフトしていった。当時「CATVに特化した設計事務所は全国でもあまりなかった」(目次社長)ためだ。地方のCATVは公共性が強く、目次社長も自治体職員らと住民説明会に同行して歩いた。そこでの蓄積が「知らせますケン」のコンセプトにつながっていく。

01年に松江工業高等専門学校やネットワーク応用通信研究所と端末を共同開発。05年から双方向システムの実証実験を始め、07年から納入が始まった。発想の基本にあるのは、ある自治体の首長の「光ファイバーやインターネットは自分には使えん。誰にでも使えて住民生活が向上するようなものはないか」というひと言。従来の告知放送は"一方通行"だが、光ファイバーの普及で高速大容量の通信が可能になった。さらに当時、黎明期にあったNTT東日本、NTT西日本のIPテレビ電話端末"フレッツフォン"を組み合わせたのが「知らせますケン」だ。受注実績を重ねたが「系列に属さない設計事務所が自社の製品を売るわけにはいかない」と判断し、新たにアイ・コミュニケーションを設立して事業移管の形で整理した。両社に資本関係はない。目次社長が両社のトップを兼任しているが「いずれメディアトークの社長は降り関係を切りたい」考え。

「知らせますケン」は災害時などの緊急放送や商用の告知、生活関連情報の提供などを行う。システムの特徴はインフラも端末も選ばない点にある。さらに提供するコンテンツにも工夫を凝らし「まず使ってもらうことを重点に考えた」。それというのも、このシステムの納入先は島根県松江市島根町や京都府南山城村、新潟県村上市朝日地区、北海道むかわ町などの地方ばかり。当然、テレビ電話やタッチパネルを使ったことのない高齢者も多い。この事業は「ハードを売るのではなく、ハートを売る」ことが基礎にある。まさに「地方の住民の気持ちは地方の人間でないとわからない」というわけだ。

ファンドを活用した効果

ファンドへの認識も変わった
地域への貢献意識が高いアイ・コミュニケーション

地域への貢献意識が高いアイ・コミュニケーション

これまでの納入実績は端末ベースで約1万7,000台。当面の目標は早期に10万世帯(10万台)を達成すること。そこで資本政策も強化している。同社は資本金1,000万円でスタートしたが、発足して早々に1億5,000万円に引き上げた。その段階でごうぎんキャピタルやNTT東日本などが資本参加した。

メディアトーク時代を含め、初めてファンドの出資を仰いだ。当初、目次社長には「ファンドを活用するのはIPOを目指す企業」という認識が強かったという。今回、増資を引き受けたごうぎんキャピタルのファンドには県も出資しており「地域密着型のファンドで相談にも乗ってくれる」と、認識は少々変わってきた。しかし同社はいまのところIPOの意志を鮮明にはしていない。「地域のために役に立ちたいという気持ちが強く地味な業態の会社」だからだ。その意味で大都市圏のITベンチャーとはかなり趣が異なる。ファンドとの関係も、スタンスが異なる部分がある。ファンドを受け入れようとしている中小企業に対しても「まず目的をはっきりさせることが重要」と指摘する。

2009年度取材事例
掲載日:2010年2月 8日

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