本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

スタートアップガイド

J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト

  • J-Net21とは
  • スタートアップガイド
中小機構
  • メルマガ登録
  • RSS一覧
  • お問い合わせ

HOME > 経営をよくする > こうして活用しよう 中小企業向けファンド > 企業事例

こうして活用しよう 中小企業向けファンド


企業事例−新事業展開編−

篠田プラズマ株式会社

VCの協力で信用度もアップ

代表取締役会長兼社長 篠田 傳
代表者:代表取締役会長兼社長 篠田 傳
本社所在地:神戸市中央区港島南町4-6-7
電話:078-302-1728
URL:http://www.shi-pla.jp/ 設立年:2005年
ファンド事業:ベンチャーファンド出資事業
同社に投資を行った出資先ファンド名(無限責任組合名):エンゼル「響」投資事業有限責任組合(エンゼルキャピタル株式会社)

事業概要

独自技術で大型ディスプレーを開発
篠田プラズマの大画面フィルムディスプレー「SHiPLA(シプラ)」

篠田プラズマの大画面フィルムディスプレー「SHiPLA(シプラ)」

絶え間なく技術革新を続けるディスプレーの世界にあって、表示部の厚さがわずか 1mm、重量が従来の薄型ディスプレーの約10 分の1、消費電力は大型ディスプレーの半分以下という画期的な製品を開発したベン チャー企業が篠田プラズマ株式会社だ。

同社の独自技術「PTA(プラズマ・チューブ・アレイ)」は、プラズマディスプレーと同様の発光構造を内部に持つガラスチューブを並べて電極フィルムで両側から挟み込み、1×1mのモジュールを作製。これを自由自在につなぎ合わせて画面を構成する。100型クラス 以上の大画面が実現できるうえ、曲面表示も可能なのが強み。

富士通出身の篠田傳会長兼社長は、プラズマの研究を長年行ってきた。2005年に富士通がプラズマを含むディスプレー事業から撤退したのを機に、独立を決意。準備会社をつくり、兵庫県明石市に事務所を構えた。2007年には富士通から研究員、設備などを移し、本社工場をポートアイランドに建設し本格的に稼動を始めた。技術の蓄積はあったが、製品として世に出すためには開発が第一。しかもハードウェアを手がけるだけに、必要な資金は当初から億円単位を超えていた。一方で、融資を受けられる実績は皆無。そこで同社は資金の調達手段として、ベンチャーキャピタル(VC)からの投資を模索。2008年1月 に初めて出資を受けた。

ファンド活用の経緯

一度見送られた投資が復活

中小企業基盤整備機構が出資するファンドのリストを活用し、09年1月に、中小機構が出資しエンゼルキャピタルが運営するファンドから出資を受けた。現在利用するファンドは合わせて約20社、総額は約9億円になる。実は、エンゼルからの投資は「いったん見送りになった」(財務担当の石本学取締役)。最初に交渉していた07 年度はいまだ開発途中で、事業の確度が低いと判断された模様。その後、08年度になってエンゼル側から再度打診があった。事業の進展状況を見たと思われ、話し合った結果「大阪の地場に強く、人脈が広がる」(石本取締役)と判断され、出資を受けるに至った。

ファンドを活用した効果

顧客の紹介、経営アドバイスなど無形の支援
篠田プラズマの薄型ディスプレーの構成部品である、厚さ1mmのガラスチューブによるフィルム状ディスプレー。

篠田プラズマの薄型ディスプレーの構成部品である、厚さ1mmのガラスチューブによるフィルム状ディスプレー。

エンゼルからは資金支援のほか、事業提携先や顧客の紹介、経営に関するアドバイスを受けている。顧客としてデジタルサイネージを手がける業者を紹介され、しばらく動きがなかったが、09年10月に出展した展示会でこの業者が来場したのを機に 商談が始まりそうだという。ほかにも「VCがついてくれたおかげで、信用が上がった」と語る篠田会長。「VCへのお返しになる」(篠田会長)として、IPOも視野に入れている。

これまで開発進め、技術を確立したのを機に本格生産へ乗り出した。今後は「売り上げで実績をつくる」ことが課題。「従来のディスプレイメーカーに比べれば、投資効率は非常に高いが、それでも十億円単位の規模の投資が必要になる」(篠田会長)ため、銀行からの融資とバランスを取りながらファンドを活用する考えだ。複数企業と提携しながら事業を進めており、営業活動もセットメーカーの販売ルートを通じて行ってきたが、並行して自社で市場開拓も行う方針に転換した。

PTAは公共施設や商業施設など多数の人が集まる場で、映像や情報、広告を表示する 「パブリックインフォメーションディスプレー」としての展開が有望。すでに引き合いもあるという。「(この市場は)3年以内には大きく伸びると見ている」(石本取締役)。08年9月以降、各VCは金融危機を発端とする世界同時不況の影響で投資を控えてきたが、同社には何社かから打診があるようだ。ファンドの利用を考えている企業に対しては「ファンドの担当者は応援団。味方につけて、味方を増やしてほしい。元気な姿で、エネルギーを持って必死で取り組めば、(ファンド側は)見てくれている」(同)とエールを送る。

2009年度取材事例
掲載日:2010年2月 2日

前の記事次の記事



このページの先頭へ