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こうして活用しよう 中小企業向けファンド


企業事例−IPO編−

トラストパーク株式会社

価値創造型の駐車場ビジネスでユーザー・駐車場オーナー・周辺地域の三方の利益に貢献し、より安全で快適な交通社会の実現に寄与する

事業内容:駐車場の企画・運営・管理業務、警備業務
本社所在地:〒812-0018福岡市博多区住吉4-3-2 博多エイトビル3F
URL:http://www.trustpark.co.jp/index.html 設立年:1993年
株式公開年:2006年 市場名:福岡証券取引所Q-Board
資本金(1994年6月末):3百万円 資本金(2009年6月末):333百万円
売上高(1994年6月期):95百万円 売上高(2009年6月期):4,465百万円
従業員数(1994年6月末):2人 従業員数(2009年6月末):377人
ファンド事業:ベンチャーファンド出資事業
同社に投資を行った出資先ファンド名(無限責任組合名):ヴィシー・クラブ・エス・エス・エム投資事業有限責任組合(齋藤篤、宮鍋健樹)

事業概要

価値創造型の駐車場ビジネスの展開

当社は、遊休地を駐車場として有効活用したり、低収益に悩む駐車場を運営面、収益面においてサポートし改善したりすることを通じて、都市基盤の整備に寄与し、駐車場周辺も含めた地域を活性化させることを目的とする価値創造型の駐車場ビジネスを展開している。当社の駐車場ビジネスは、「直営店方式」、「加盟店方式」、「管理受託方式」の3つに大別される。

短期の遊休地活用と駐車場専門コンサルティングに商機を見出す

1つ目の直営店方式とは、当社が土地・駐車場オーナーより駐車場用地を一括して借上げ、当社が駐車場設備機器を設置し管理運営を行う方式である。例えば、着工まで数ヶ月しかない建設予定地や売却予定地などでも、オーナーの負担なく、短期借上を行い、ゴミの不法投棄や無断駐車などの問題を解消し、収益を生み出すことが出来る。もともと、当社は有人駐車場の形態でスタートし、そのノウハウを蓄積しているため、短期間の活用のため大規模な機械化(無人化)が出来ない遊休地であっても柔軟に対応出来ることから、新たなマーケットに商機を見出してきた。

2つ目の加盟店方式とは、当社と加盟店契約を締結した駐車場オーナーに対してコンサルティングを行う方式である。具体的には、加盟店に対して当社の駐車場専用POSシステムを提供し、当社本部と加盟店をオンライン化して店舗ごとの売上高分析、入出庫運営、労務管理、業務管理等の情報を一元化するほか、集金、清掃、メンテナンス等の管理運営業務、クレーム処理及びトラブルの対応、広告宣伝業務、人材教育等の総合的なサービスを提供している。加盟店から頂くロイヤリティは、基本手数料と売上に応じた成功報酬から構成されており、オンラインで一元化された情報をもとに、市場と駐車場そのものに対する構造的な分析、的確な販促プランの策定支援などのきめ細かなビジネスコンサルティングによって加盟店の収益の最大化を図る。

直営店ビジネスの実績とノウハウを生かした当社の駐車場経営専門のコンサルティング事業は、特別な法規制が少ないが故、参入障壁が低く、異業種からの参入も多い駐車場業界において、競合他社との差別化を図る有力な事業モデルとなっている。

3つ目の管理受託方式とは、当社と管理委託契約を締結した駐車場オーナーより管理運営業務の一部を代行する方式である。具体的には、有人駐車場における運営全般の代行を行うほか、無人駐車場における集金業務、清掃業務、駐車機器のメンテナンス業務等を行う。

<当社の主なビジネスモデル>

<当社の主なビジネスモデル>

創業からVCに出会うまでの経緯

バブル不況時に親会社の遊休地を活用した駐車場ビジネスを発案

当社の前身は、平成5年に設立した駐車場ビジネスを専門とする有限会社ピー・エム・トラストである。現代表取締役である渡邉が勤めていたマンション販売会社が、バブル経済の崩壊を受けて、親会社のマンション建設数が激減した折に、人員整理に伴う雇用対策として立ち上げた。当時、親会社が持つ天神等福岡市内の一等地は遊休地となっており、不法駐車やゴミの不法投棄などの問題を抱えていた。そこで、マンションの建設や土地の売却が決まるまでの間、親会社に土地を借り、駐車場専門のビジネスを別会社化して起業した。

当時の駐車場経営は、不動産会社が周辺ビジネスとして行うものが一般的であり、駐車場ビジネス専門の会社は少なく、市場への先行参入組みであった。しかも、数少ない駐車場ビジネスの大半がコインパーキングに代表される無人駐車場の形態であるのに対し、当初雇用対策で立ち上げた当社は、誘導、監視、清算補助などの人的サービスを付加した有人駐車場が主要な形態であり、その時蓄積されたノウハウは後の立体駐車場やビルトインの駐車場など機器の設置が難しく無人化できない既存駐車場への参入に関して大きな強みを発揮することになる。

平成5年の設立以来、借上げによる直営店ビジネスは着実に売上を伸ばし、平成10年までに、北九州、大分、長崎、鹿児島と九州管内に営業所を開設し、事業の拡大を図った。しかし九州管内のマーケットには限りがあり、上場に至るまでの売上規模にするには困難であると判断し、東京進出を決意し平成12年1月に東京営業所(現東京支店)を開設した。

東京進出を後押ししてくれた齋藤篤氏との企業家塾での出会い

後に投資を受けることになったヴィシー・クラブ・エス・エス・エム投資事業有限責任組合(以下「VCSSM」)の代表運営者である齋藤篤氏との出会いは、企業家塾への参加がきっかけであった。東京進出を決意した頃、現代表取締役の渡邉は、知り合いから紹介された企業家ネットワークセミナー(企業家塾)に参加するため、毎週東京に通っていた。セミナーの最後のカリキュラムが参加者による事業計画の発表会であり、その講師が齋藤篤氏であった、

齋藤氏からは、駐車場の経営形態のなかでも、当社の遊休不動産の短期借上によるビジネスモデルは、バブル経済の崩壊で塩漬けとなった土地が多い首都圏で十分期待できるとの評価を受け、また同様のコンセプトで事業化を進めている競合他社も見受けられなかったところから、機動的な事業展開が図れるとして、早速進出に踏み切る決断をした。

VC等を活用した事業の拡大と成長

首都圏での機動的な事業展開を加速させた資金調達が実現

平成12年3月から東京の市場調査を開始したところ、売上単価である駐車料金は、福岡の3倍は見込め、地方とは比較にならないほど奥の深いマーケットであることが確認された。ただし、借上の場合は地代も相応に高く、売上が安定するまでの初期投資として多額の資金ニーズが発生した。そのような折に、齋藤篤氏が代表運営者をつとめるVCSSMから投資の話があがった。その他にも複数のVCから投資の話を受けたが、齋藤氏とは、企業家塾での事業計画発表以来の交流があり、経験豊富なキャピタリストである齋藤氏自らが経営支援を行ってくれるという点において特に信頼した。

早速、平成12年7月には、VCSSMから転換社債として30百万円を引き受けてもらった。上場を視野に入れた首都圏での事業拡大という時機にかなった資金調達が実現し、スピードを以って他社に先んじて市場参入を果たすことができた。

財務面での助言を受け、安定収益が見込めるコンサルティング事業を展開

齋藤氏には、特に財務面での助言を得た。月次の経営データを持って行き、売上だけでなく原価管理も含めて、どのように利益を出していくか、毎月定期的に支援を受けることができた。その助言もあり、加盟店方式によるコンサルティング型の事業展開にも注力するようになった。

平成12年12月には、既存駐車場と本部をオンライン化して店舗情報を一元化し、売上や入出庫分析が可能な駐車場専用のPOSシステムを開発し、加盟店事業を開始した。当社のビジネスモデルのうち、直営店方式のみだと、時期によっては赤字となる店舗もあり、売上が不安定になることもあるが、加盟店方式は、加盟店へのコンサルティングの対価として安定的に一定の基本手数料が入ってくる。直営店方式の事業拡大を行う一方で、リスクを考慮しながら、安定収益を見込める新しい事業展開も併せ進めていくことができた。

IPOによる経営効果と今後の展望

営業提案時の信用力が高まり、新規顧客を獲得

当社は、平成18年12月に福岡証券取引所(Q-Board)に上場した。当社は、遊休地を持つディベロッパーや既存駐車場オーナーへの営業提案からスタートすることが多いが、上場したことによって、顧客の反応も良く、信用力がアップした効果もあり、幅広く新規顧客を獲得することができている。また、対外的な信用力がアップするにつれ、社員の中で上場会社の一員であるという気概と責任感が醸成される好循環が生まれており、社員のモチベーション向上にもつながっている。

駐車場を「個」から「輪」へ変える共存共栄型のビジネスモデルの実現へ

不動産の評価基準が変わり、賃料収入などの収益性が重視されるなか、駐車場運営のアウトソーシング・ニーズは高まっていくものと考えられることから、引き続き加盟店事業に注力していく所存である。加盟店事業では、駐車場にメンバーシップサービスを導入して会員ユーザー、駐車場、本部からなる加盟店ネットワークを形成し、会員ユーザーにはポイントバックによる特典の提供、加盟店駐車場には顧客属性に基づく販促支援を行っている。さらに、駐車場検索機能とその周辺のショップ情報を掲載した情報サイト「トラストナビ」を開設し、駐車場オーナーが展開している店舗等を紹介するなど顧客のビジネスにも貢献していきたい。さらに、駐車場を「個」から「輪」に変え、多数の顧客を共有する共存共栄型のビジネスモデルを実現していきたいと考えている。

代表者プロフィール

代表取締役 渡邉 靖司
代表取締役
渡邉 靖司
1959年生
1978年 大分県立日田三隈高校卒業
1978年 福岡臨床検査センター
1983年 タフ住宅(営業)
1986年 株式会社新生住宅(営業)
1987年 株式会社トーヨー取締役
1992年 有限会社東洋マネジメントサービス 代表取締役就任
1997年 有限会社ピー・エム・トラスト設立 代表取締役就任
2004年 トラストパーク株式会社 代表取締役就任
将来の夢と起業家を志す方へのアドバイス

これからの社会は、道州制の導入が検討される等地方分権が進展し、日本経済にとっても地方の役割が今まで以上に高まってくることが予想されます。その地域経済を活性化させるためには、起業家を志す皆様方の若くてエネルギッシュな力が必要です。雇用を創出し、企業を拡大・発展させ、地域社会・経済の発展に貢献できるよう目標に向かって邁進してください。
 当社は今後も、心地よい駐車場を全国各地に数多く提供し、より安全でより快適な交通社会の実現および雇用の創出等地域社会の発展に貢献することを目指してまいります。

ベンチャーキャピタルの声

エス・アイ・ピー(株) 取締役会長 齋藤 篤
エス・アイ・ピー(株)
取締役会長

齋藤 篤
同社に投資をするに至った判断のポイント

眞のサービスとは人間の人間に対する接触の中にあると信じ、有人時間貸し駐車場を人件費の一番高い東京に来て始めるというアントレプレナール精神を評価しました。
 社長は、働く場を作り、仕事を提供できるよう、社会が必要としていることをビジネスとして開発することを生きがいとしています。

VCの視点からみた同社の成功要因

社長が社員・従業員に信頼と愛情を持ち続けるために、IT技術によるツール及びシステムを開発し、有人であるが故のサービスの向上を続けているイノベーションの継続性。また、組織が規律を守るための社員へのモラル向上の指導等が要因としてあげられます。

2009年度取材事例
掲載日:2009年11月10日
この事例は取材した当時の内容をもとにとりまとめを行っているものです。 従いまして、現在の企業様の事業内容等と異なる場合がございますので、予めご了承くだいますようお願いいたします。

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