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こうして活用しよう 中小企業向けファンド


企業事例−IPO編−

エヌ・デーソフトウェア株式会社

介護・福祉・医療というヘルスケア全般にわたるトータルソリューションの提供

事業内容:介護・福祉・医療関連のソフトウェア企画・開発・販売、介護サービス事業、介護保険事業者向けASPサービス
本社所在地:山形県南陽市和田3369
URL:http://www.ndsoft.jp/ 設立年:1979年
株式公開年:2006年 市場名:ジャスダック
資本金(設立年):5.5百万円 資本金(2008年):755百万円
売上高(設立年):50百万円 売上高(2008年):3,750百万円
従業員数(設立年):20人 従業員数(2008年、連結):268人
ファンド事業:ベンチャーファンド出資事業
同社に投資を行った出資先ファンド名(無限責任組合名):あおばサクセス壱号投資事業有限責任組合(日本アジア投資株式会社)

事業概要

電子精密部品会社からの転換

当社は、1979年9月、電子精密部品製造を目的として、日東電子(株)として設立された。82年4月、同社内にソフトウェア事業部を発足し、83年11月に同ソフトウェア事業部をエヌ・デーソフトウェア(株)として独立させた。その後、エヌ・デーソフトウェア(株)として、独立して事業を展開していたが、2000年4月、日東電子(株)を存続会社として合併し、社名をエヌ・デーソフトウェア(株)に変更した。さらに2001年12月には電子精密部品製造業務を終了し、現在は、医療・介護・福祉関連のソフトウェアを中心とした事業を展開している。

事業展開
主力は介護・福祉関連ソフトウェアの開発、ASPサービス

83年にエヌ・デーソフトウェア(株)として業務を開始した当初から、少子高齢化社会のなかで貢献できることは何かを考え、介護・福祉関連のソフトウエアの開発に取り組んできた。その根底にあるのは、煩雑な事務や管理業務を簡単に処理できるソフトウェアを開発することで、ケアする方々は本来の業務により専念することができ、またケアを受ける側の方々も行き届いたケアを受けられるはずだという想いである。

現在は当社の主力業務に育ち、中規模以上の施設・事業者をメインターゲットにした介護・福祉関連パッケージソフト「ほのぼのシリーズ」等の開発・販売・運用サポート・システム保守を行っている。当社の最大の特徴は、サポートセンターを強化し、直接ユーザーの運用サポートを手がけている点であり、「月刊ケアマネジメント」の調査でも顧客満足度NO.1に選ばれている。

また、2003年には小規模事業者でも同様のシステムを導入できるよう、(株)三菱総合研究所と共同出資で(株)日本ケアコミュニケーションズを設立し、インターネットによる電子請求サービス等ができるASP事業を立ち上げた。

パイロット事業としての介護支援・サービスの展開

99年には、地域への社会貢献を果たすと共に、開発したソフトウェアのパイロットユーザーとしての役割を果たすため、介護サービス事業「ほのぼのケアサービス」を開始した。介護保険法や障害者自立支援法の指定事業者として、居宅介護支援事業、訪問介護事業、福祉用具貸与事業、介護タクシー事業など、様々なサービスを展開している。

医療関連ソフトウェアに進出、ヘルスケアの総合システムメーカーを目指す

2006年には医療関連ソフトウェア事業を立ち上げ、電子カルテシステムを提供する体制を構築した。また、同年に(株)ネットウィンをグループ連結子会社にし、臨床検査システムや検診システムの提供も可能になった。

これにより、介護・福祉・医療というヘルスケア全般をカバーしたトータルソリューションの提供が可能になった。今後は、ソフトウェアを核とした総合システムメーカーを目指していく予定である。

事業展開

創業からVCに出会うまでの経緯

銀行からの融資による資金調達が主体

当社は、創業からかなり長い間、銀行からの融資で資金調達をしてきた。

資金調達の必要性から、2002年にはじめてのVC投資受け入れ

2001年からはソフトウェア開発に事業を集中していたが、新たなソフトウェアを開発し、事業展開を図っていくためには、より多額の資金が必要であると感じるようになった。そのような折、当時付き合いのあった営業コンサルタントから、VCからの資金調達という手段があるという話を聞き、ある独立系VCを紹介してもらった。そして、そのVCから2002年に投資をしてもらった。

IPOの可能性を模索

投資を受けたのは2004年であったが、中小企業基盤整備機構が出資するファンドを運営する日本アジア投資(株)との接触も、98年ごろからあった。

最初のVC投資を受けたときは、純粋に資金調達の手段として考えており、IPOを明確に意識することはなかったが、日本アジア投資(株)と情報交換をしていくなかで、当社の事業内容や売上規模であれば、IPOの可能性もあると聞き、徐々にIPOを意識するようになった。

日本アジア投資(株)が運用する「あおばサクセス一号投資事業有限責任組合」は、宮城県や地元の企業などが出資するファンドであり、東北地方向けの投資をするファンドであったことや、日本アジア投資(株)には仙台支店があり、投資担当者と密な連絡が取れることが、最終的に同社からの投資を受けた決め手であった。

日本アジア投資(株)から投資を受けた後も、地元の銀行系VC2社からの投資を受け、上場までにVC4社からの投資を受けた。

VC等を活用した事業の拡大と成長

幅広い情報提供による事業推進

当社は、山形県の企業であり、アンテナを張っているつもりであっても、なかなか手に入らない情報もある。

そこで、VCからの投資を受けるにあたっては、介護保険法を中心とした法改正に関する最新の情報や、全国各地の介護保険事業者等に関する情報など、全国規模の情報を提供してもらうことを主に期待していた。

投資後は期待通りに、さまざまな情報提供を受け、ソフトウェア開発に役立てていった。

社内体制の整備支援

IPOにあたっては、社内の規程の整備や組織体制の確立など、社内体制の整備が厳しく求められる。VCからは、規程の雛型を提供してもらうなど、社内体制の整備で貢献していただいた。

関係者の意見調整などでも協力、頻繁な意見交換・情報交換

IPOをするためには、会社の変革が求められる。そうすると、社内でも意見の対立が起こることがある。そのような時には、VCなどの第三者から、変革の必要性を説明し、意見の調整をしてもらって、体制を整えていくこともあった。

また、日本アジア投資(株)をはじめ、VCの担当者に頻繁に来社してもらい、相談に乗っていただくことも多かった。

販売パートナーの紹介

当社は、ソフトウェアの販売を販売パートナー(代理店)に任せているが、VCからは、何度か、販売パートナーの候補を紹介いただき、実際にパートナーになっていただいた企業もある。

IPOによる経営効果と今後の展望

知名度向上や人材の確保など多方面でのメリットを享受

当社は、2006年1月、ジャスダックに上場した。当社が上場を目指した目的は、会社の知名度の向上と、優秀な人材の確保、資金調達手段の多様化の3つであった。

結果としては、目的の3つを果たすことができただけでなく、上場により、社員のモチベーションの向上や、さまざまな情報が入りやすくなるなど、当初の期待以上の効果があった。

さまざまな関係者からの協力で成長

創業から30年以上が経過しており、当然ながら、経営がよいときも悪いときもあった。しかし、どのような時も、真摯に事業に取り組み、従業員を大切にして経営してきた。

そうした姿勢を評価していただいたためか、大変なときに、銀行やVCなど、さまざまな機関や人からの協力が得られ、事業を拡大し、IPOをするまでに成長できたことに感謝している。

総合システムの一役を担える会社を目指す

すでに述べたように、2006年に医療関連ソフトウェア会社の(株)ネットウィンを子会社化し、医療分野にも進出した。これにより、現在は、介護・福祉だけでなく、医療を含めたヘルスケア全般のソリューションを展開できるようになった。

2007年には、住商情報システム(株)と資本提携し、受託開発システムにも本格的に参入した。受託開発システムに参入することで、技術力の向上が期待され、それにより、現在のパッケージソフトの改良に役立てることも可能になる。ASPサービスや、福祉サービスなど、NDソフトウェアグループ全体としての総合力を高め、総合システムの一役を担えるような会社を目指していきたい。

代表者プロフィール

代表取締役社長 佐藤 廣志
代表取締役社長
佐藤 廣志

1976年5月、青木精志(当社現専務)と共同で、個人事業として電子精密部品の製造を開始。78年3月、日東電子(有)を設立、代表取締役社長に就任。79年9月、株式会社に転換し、代表取締役社長に就任(現任)。83年11月、旧エヌ・デーソフトウェア(株)代表取締役社長に就任(当社に合併)。2003年7月、(株)日本ケアコミュニケーションズを設立、代表取締役就任(現任)。2006年6月、(株)ネットウィンを当社の子会社とし、代表取締役就任(現任)。

将来の夢と起業家を志す方へのアドバイス

2006年以降、介護・福祉だけでなく、医療も含めたヘルスケア全般のトータルソリューションを展開するよう事業を拡大してきた。これからは、トータルヘルスケアを手がけるにふさわしい規模まで、会社を拡大していきたい。人口が減少するなかで、高齢化率は今後も上昇することが見込まれる。そうすると、介護・福祉・医療分野のサービスニーズは高まることになり、結果的に当社の製品のユーザーも増えるだろう。当社の製品を通じて、介護・福祉・医療関係者の業務が効率的になり、社会に貢献していきたい。

IPOを目指すのであれば、会社の変革を覚悟し、ビジネスモデルも十分検討したうえで事業を実施すべきである。また、IPOをすることにより係るコストもある。短絡的にIPOをめざすのではなく、費用対効果を見極め、IPOの目的を明確化した上で望むべきである。

ベンチャーキャピタルの声

同社に投資をするに至った判断のポイント

介護保険ではレセプト電子化が義務付けられているため、介護施設では保険請求にあたりシステム導入が不可欠となる。その中で、同社の介護施設向けソフトウェアでの業界第2位の販売実績、日本全国200社に及ぶ販売代理店網、制度改正にも迅速に対応できる開発力等を評価して、投資を実行した。

VCの視点からみた同社の成功要因

介護保険スタート当初、多くのシステム会社が介護施設向けソフトウェア開発に取り組み、その後淘汰が起こったが、同社は顧客に支持されたシステムと、販売代理店による強固な営業基盤を有することで事業成長を果たしていったと考える。また介護保険の制度改正に伴い、システム買い換えニーズが発生したことが、売上面で大きなプラス効果をもたらしたことも大きい。

(日本アジア投資株式会社)

2008年度取材事例
掲載日:2009年10月 6日
この事例は取材した当時の内容をもとにとりまとめを行っているものです。 従いまして、現在の企業様の事業内容等と異なる場合がございますので、予めご了承くだいますようお願いいたします。

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