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こうして活用しよう 中小企業向けファンド


企業事例−IPO編−

株式会社オストジャパングループ

心と身体の質の高い健康を提案するトータルコーディネート会社を目指す

事業内容:調剤薬局事業、福祉事業、研究開発事業、不動産関連事業
本社所在地:北海道札幌市厚別区厚別南5-1-7
URL:http://www.ost-japan.com/ 設立年:2002年
株式公開年:2007年 市場名:札幌アンビシャス
資本金(設立年、連結):50百万円 資本金(2008年、連結):282百万円
売上高(設立年、連結):97百万円 売上高(2008年、連結):4,985百万円
従業員数(設立年):52人 従業員数(2008年):200人
ファンド事業:ベンチャーファンド出資事業
同社に投資を行った出資先ファンド名(無限責任組合名):JAIC-バイオ2号投資事業有限責任組合(日本アジア投資株式会社)

事業概要

質の高い健康を提案するトータルコーディネート会社へ

1991年11月、調剤薬局事業を営むため、(株)オストジャパン(現連結子会社)を設立した。

そして、2002年5月、当社を純粋持ち株会社として立ち上げ、(株)オストジャパンのほか、(有)ファーマコリサーチ、(有)ピーアンドシーすばる(現北日本化学(株))を完全子会社化し、現在は調剤薬局事業、福祉事業、化粧品の開発製造及び健康食品等の原料製造を含む研究開発事業、不動産賃貸管理事業を営んでいる。

これらの事業を通して「質の高い健康を提案するトータルコーディネート会社」になることを目指しており、健康に悩んでいる方々と想いを共有し、一緒に考えていくことで、より健康で安心して暮らすことのできる社会形成の一翼を担っていきたい。

主力の調剤薬局事業

子会社の(株)オストジャパンを通じて、2008年6月末現在、北海道内に直営店24店舗の調剤薬局を展開している。2008年6月期決算では、グループ全体の売上高の約9割を占める。

店舗では、患者個人別の電子薬歴システムによる管理を導入しており、充実した研修に基づいた質の高いスタッフによる服薬指導等に取り組んでいる。

福祉施設の運営

(株)オストジャパンを通じて、札幌市内でグループホーム2か所、デイサービス(通所介護)センター1か所、ケアプランセンター1か所を直営で経営している。調剤薬局事業と連携し、入居者が服用する医薬品が、より飲みやすく、また扱いやすくなるように調剤を工夫するなど、両事業によるシナジー効果を追求している。

SOPを中心とした研究開発等その他事業の展開

当社は、北日本化学(株)を通じて、化合物合成等の受託研究や健康食品原料となる北海道産鮭を原料に使用したサーモンオバリーペプチド(SOP)、化粧品を製造・販売している。

このほか、(有)ファーマコリサーチ及び(株)オストジャパンを通じ、主に病院・薬局向けの不動産賃貸・管理事業を営む。

調剤薬局・福祉施設・研究開発の連携によるシナジー効果

(株)オストジャパンでは、調剤薬局事業と福祉事業を行っていることで、それぞれのサービスノウハウを共有することができる。その結果、調剤薬局では、高齢の患者向けの服薬指導や介護に関する相談を受けることができ、また、グループホームでは、入居者が服用する医薬品の調剤方法に配慮することができる。さらに、北日本化学(株)が行う化粧品開発事業においては、調剤薬局事業と連携することで、皮膚科医のアドバイスを受けた化粧品を開発した。

このように、グループ各社のノウハウを共有することで、当社独自の、付加価値の高いサービスや製品を提供することができる。

創業からVCに出会うまでの経緯

研究開発のためにVC投資を受け入れ

当社は創業当初は調剤薬局事業のみを展開しており、事業内容も堅実であること、また店舗は賃貸方式を主体としたため多額の資金を必要とせず出店拡大したため、銀行からの融資で資金は足りていた。福祉事業についても、必要以上の投資を抑えることができたことから、調剤薬局事業と福祉事業に関しては地元の方々に貢献することを目指しているので、これらの事業だけであればIPOを目指す必要性はなかった。

しかし、研究開発事業を手がけることになり、開発した製品を世の中に認めてもらうには、アライアンス先や共同研究機関との関係構築、人材の紹介面などでVCの力を借りるのが望ましいと考え、投資を受け入れることを決意した。

VC4社からの投資受け入れ

アライアンス先や共同研究機関、その他取引先の紹介などの事業展開のサポートと、研究開発のための人材獲得を期待して、2006年3月、中小企業基盤整備機構が出資するファンドを運営する日本アジア投資(株)を含め、全4社のVCからの投資を受け入れた。もともと多額の資金調達のためにVCからの投資を受け入れるという意図がなかったため、VCからの投資を受け入れたのはこの1回のみであり、資金調達額も少額であった。

特に、日本アジア投資(株)からの投資受け入れを決めた背景には、過去の投資先に対する支援でもアライアンス先の紹介や人材の紹介などの実績が豊富であり、国内だけでなく海外の事業展開にあたっても支援が期待できること、また上場のノウハウを有していることが挙げられる。

VC等を活用した事業の拡大と成長

アライアンス先や販売先の紹介

投資受け入れ後は、当初期待していたとおり、VCからアライアンス先や共同研究先、販売先を紹介してもらい、研究開発事業の発展に協力していただいた。

SOP関連の人材紹介への期待

従来から研究開発を進めていたが、今後、さらにSOP関連の事業を強化していく予定である。そこで、SOP関連分野に強い人材の獲得を進める必要があることから、これからもSOP関連の人材紹介などでVCとの協力関係を築いていきたい。

公的支援を活用した研究開発の展開

研究開発事業展開にあたっては、公的機関の各種支援制度を活用した。2006年度には、経済産業省の新連携計画認定事業にSOP関連の事業を選定いただいたこともあり、中小企業基盤整備機構をはじめとした公的機関から、事業化にあたっての様々な支援をいただいた。

このほか、中小企業基盤整備機構の中小・ベンチャー企業総合支援センターで、様々な相談に乗っていただいたこともたびたびであり、現在も相談に乗っていただいている。

IPOによる経営効果と今後の展望

札幌アンビシャスへのIPO

当社は、札幌を中心とした北海道の企業や人たちに支えられて、ここまで事業を進めて来ることができたという感謝の想いを強く持っている。そこで、IPOにあたっては、まずは札幌証券取引所アンビシャス市場での株式上場を目指し、2007年9月に実現することができた。

札幌証券取引所アンビシャス市場から他の市場へステップアップしていった企業はまだなく、札幌証券取引所にも当社がステップアップしていくことに期待を寄せていただいている。当社としては、企業の成長に応じて、将来的には、次の市場を目指すことも視野にいれて行きたいと考えている。

社内体制の整備や人材面でメリット

株式公開をするにあたり、社内の体制を見直したことにより、どこをみられても恥ずかしくない会社になったことが、IPOのメリットのひとつである。

また、会社の知名度があがったことで、従業員が安心して働き、さらに意欲を持って仕事に取り組んでもらえるようになったことや、銀行からの信用力が向上し、個人保証がなくとも融資を受けられるようになったことなども、メリットとしてあげられる。

市況の悪化による影響はない

近年は、新興市場への信頼の低下や株式市場の低迷などもあり、株式公開の時期としては、あまりよいときではないと言われることも多い。

しかし、当社は資金調達を主眼において株式公開をしたのではなく、当社や当社の製品の知名度の向上を通じて、企業のさらなる成長を期待しての上場であったため、市場の低迷による悪影響は意識したことはない。

上場後もVCとの関係を継続

株式公開後も、VCからアライアンス先や共同研究先の紹介を受けるなど、VCとの良好な関係を継続し、研究開発事業の推進に協力していただいている。

特に、これからさらに注力していく予定のSOP関連事業では、東南アジアへの進出も検討しており、日本アジア投資(株)には海外進出に向けた情報の提供などでも協力いただいているところである。

"北海道発"にこだわり事業展開

当社の社員は皆、北海道出身である。また、SOPの原料も、北海道産の鮭を使用している。"北海道発"であることにこだわり、地元でいいものを見つけて、それをまずは日本で認めてもらい、海外でも通用するものをつくり、社会に貢献していきたいと考えている。

代表者プロフィール

代表取締役 村上 睦
代表取締役
村上 睦

1982年4月、エーザイ(株)入社。97年10月、(株)オストジャパン取締役就任。99年3月、同社代表取締役に就任。2002年5月、同社取締役となり、(株)オストジャパングループ代表取締役就任(現任)。同年6月、社会福祉法人博栄会理事長就任(現任)。

将来の夢と起業家を志す方へのアドバイス

私利私欲や目先の利益などにとらわれず、社会に貢献して、地道に成長していくという考え方がぶれなかったことが、IPOするなど、当社が成長できた要因と考えている。また、一人でできることは限られているので、VCや取引先など、関係者の力を借りたことも成長の近道であった。

これからIPOを目指す企業の皆さんも、社会への貢献を意識し、地道に努力を積み重ねていただければ、よい結果が生まれるのではないかと期待している。

ベンチャーキャピタルの声

同社に投資をするに至った判断のポイント

基盤事業である調剤薬局事業に加え、成長事業福祉介護施設事業、化粧品開発事業やバイオ合成事業の開発により業績の拡大が期待できたこと、グループ力を活かした顧客の囲い込みを図っていたこと、経営者が魅力的で非常に優秀であったことから、投資を実行した。

VCの視点からみた同社の成功要因

経営陣の成長願望の強さ、特色のある製品開発を可能とする技術及びスタッフを確保していたことが基本として挙げられる。その上で、事業展開や株式上場に向けた体制作りにおいて、外部企業等との連携を重視した取組みを常に心掛けていたことに同社の成功の要因があると考えている。

(日本アジア投資株式会社)

2008年度取材事例
掲載日:2009年10月 6日
この事例は取材した当時の内容をもとにとりまとめを行っているものです。 従いまして、現在の企業様の事業内容等と異なる場合がございますので、予めご了承くだいますようお願いいたします。

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