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HOME > 経営をよくする > こうして活用しよう 中小企業向けファンド > 企業事例

こうして活用しよう 中小企業向けファンド


企業事例−IPO編−

株式会社ジェイアイエヌ

メガネ・服飾雑貨を中心としたファッションパーツのトータルコーディネートカンパニー

事業内容:アイウエア及び雑貨の企画・販売
本社所在地:群馬県前橋市川原町777-2
URL:http://www.jin-co.com/ 設立年:1988年
株式公開年:2006年 市場名:大証ヘラクレス
資本金(設立年):5百万円 資本金(2008年):519百万円
売上高(設立年):73.6百万円 売上高(2008年):6,222百万円
従業員数(設立年):5人 従業員数(2008年):515人
ファンド事業:ベンチャーファンド出資事業
同社に投資を行った出資先ファンド名(無限責任組合名):東京投資育成4号投資事業有限責任組合(東京中小企業投資育成株式会社)

事業概要

服飾・生活雑貨からアイウエアまで

1988年7月、当社の田中社長が、服飾及び生活雑貨の製造卸を主業務として、(有)ジェイアイエヌを設立し、91年7月に株式会社に転換した。

起業後、事業は順調に拡大し収益も上がっていたが、98年に初めて赤字決算となった。そのときに、振り返って考えてみると、業績の好調さから、どこかに油断があったのか、過去5年くらいの間、会社に大きな変革をしていないことに気がついた。そこで、企業の成長を促すためには、業績のよいときにこそ、なんらかのチャレンジをして、常に変革していくことが重要だと気づいた。

その後、韓国に市場調査に出かけた際に、アイウエアビジネスに興味を持ち、2001年4月にアイウエア関連事業に進出した。さらに、同年8月に(株)ジンズを設立し、アイウエア企画販売部門を分離独立させた。

また、2002年にはアイウエアとカフェの郊外型複合ショップの経営を目的として、(株)ジンズガーデンスクエアを設立した。

その後、各事業とも順調に拡大したことから、経営の効率化と経営基盤の強化のため、2003年1月に(株)ジンズガーデンスクエアを(株)ジンズに合併、さらに2004年4月に(株)ジンズを当社に合併させた。これにより、当社はアイウエアとファッション雑貨の企画から販売までを一貫して行う体制となっている。

JIN'S GLOBAL STANDARD流山店

JIN'S GLOBAL STANDARD流山店

「着替えることのできるアイウエア」という発想に基づくライフスタイル提案

ファッション雑貨で培った企画開発力及び海外生産のノウハウをアイウエアビジネスに導入し、企画から販売までを一貫して行うSPA業態によりアイウエア関連事業を展開している。 アイウエアをファッションアイテムとして捉え、ファッション雑誌等の媒体を通じて、衣服や帽子等とのコーディネート情報を発信することや、併設又は隣接する当社の雑貨ショップと連携して、実際のコーディネートを提案するなど、アイウエアライフスタイルの提案を行っており、現在は当社の主力事業となっている。

店舗は、店舗の規格化・画一化やドミナントによる展開は行わず、都心部路面や郊外路面店、百貨店やショッピングセンターへのインショップタイプなど、出店形態や顧客ターゲットに応じた5つの店舗形態により展開しており、2008年10月末現在、店舗数は58店舗にのぼる。

自社企画による雑貨の提案

アイウエア関連事業のほか、当社設立時から、バッグ、帽子、アクセサリー、革小物等ファッション雑貨の企画、輸入、卸売、小売を行っており、レディス雑貨は「Cour de Couleur」ブランド、メンズ雑貨は「NAUGHTIAM」ブランドで展開している。

従来は、総合アパレルや商社向けの卸売販売が中心であったが、現在は小売にも力を入れており、2008年10月末現在、レディス雑貨専門店17店舗、メンズ雑貨専門店5店舗を展開している。

創業からVCに出会うまでの経緯

中小企業金融公庫からの融資からVCとのコンタクトまで

1988年に会社を設立した当時は、中小企業金融公庫からの融資を受けた。その後も、銀行や信用金庫等金融機関からの融資を受けて事業を展開し、VC等からの投資を受けることはなかった。

はじめからIPOを目指していたわけではなかったが、業績が安定的に成長していたためか、2002年頃から、いくつかのVCからコンタクトを受けるようになった。

VC2社からの投資受け入れ

複数のVCと接していくなかで、当社のような事業内容の会社でもIPOの可能性があるのに気づき、投資を受け入れることを真剣に考え、最初は、3社から投資を受けることを決めた。

最終的には、コンタクトをとっていたVCなどの投資会社のなかから、中小企業基盤整備機構が出資するファンドを運用していた東京中小企業投資育成(株)のほか、最初にコンタクトをとってくれたVC1社、地元の信用金庫からの投資を受けることにした。

上記3社からの投資を受けることにしたのは、それぞれの会社への信頼感が持てたことと、単なる投資としてだけでなく、長く協力関係を築いていくことができると考えられた点が大きな理由である。

なかでも、東京中小企業投資育成(株)は、地域の優良企業に対する豊富な投資実績があることと、安定株主として保有し続けていただけることが多いということから、投資会社として信頼できると感じられた点が投資受け入れの決め手となった。

VC等を活用した事業の拡大と成長

IPOに向けての準備支援

事業展開にあたって必要なことは、自ら考えて実践していくことができるが、IPOをするにあたっての準備については全く知識がないため、IPOに向けた支援をVCに対して期待していた。

実際、投資受け入れ後は、主幹事証券会社を決めるにあたってのアドバイスや監査法人の紹介などをしていただき、スムーズに上場準備を進めることができた。

事業運営は自らが主導

投資受け入れから3年ほどでIPOを実現しており、事業はVCなどの第三者を頼らずとも成長していった。

VCから取引先となりそうな企業を紹介していただいたこともあるが、実際に取引に結びつくケースは少なく、やはり社長を中心とした社内のメンバーで地道に努力していくしかないものだと考えている。

IPOによる経営効果と今後の展望

計画通りでのIPOの実現

当社は、2006年8月、大証ヘラクレス市場へ上場した。投資受け入れから3年と短期間での上場を果たすことができた。

これだけ短期間で、かつ計画通りの時期にIPOをすることができた要因としては、第一にアイウエア事業に参入した時期が早く、アイウエア市場の拡大と共に当社の業績が順調に拡大していったことが挙げられる。

さらに、もう一点としては、当社と関係を持った様々な人たちが非常に協力的であったことが成功の要因であったと考えている。金銭が絡むと、様々な当事者との間でトラブルになることも多いが、当社は社員、VC、監査法人など、関わったすべての人たちとの関係がうまくいき、協力体制を築けたことが大きかった。

IPOにより信用力・知名度が向上、人材確保で有利

会社の信用力が向上し、また知名度が向上したことが、IPOしたことによる大きなメリットであった。

さらに、会社の信用力や知名度が向上したことにより、人材が確保しやすくなった点が、目に見える形での成果としてあらわれている。

店舗のスタッフはもちろん、特に、幹部候補となる優秀な人材の確保が容易になった。

メガネのグローバルスタンダードを目指して

メガネについては、価格や品質などを含めて、「グローバルスタンダード」だけでなく、国内でも「標準」といえるようなものがない。

当社は、「メガネといえば、JIN'S」と言ってもらえるよう、メガネのスタンダードを目指してやっていきたい。

将来的には事業を拡大

当社は、創業以来順調に事業を拡大してきており、2008年度には22店舗を新たに出店するなど、積極的な展開をしてきた。

急激に拡大してきたこともあり、今年度は少し状況を見ながらの展開を考えているが、将来的には、出店余地は大きいと考えている。まだ出店していない地域を中心に、新たな店舗展開を図り、より多くの人たちに「JIN'S」ブランドを知ってもらい、世の中の標準になれるよう努力していきたい。

代表者プロフィール

代表取締役社長 田中 仁
代表取締役社長
田中 仁

1981年4月、前橋信用金庫(現しののめ信用金庫)入庫。86年、(株)スタジオクリップ入社。87年4月、個人にて服飾雑貨製造卸業のジンプロダクツを創業し、88年7月に(有)ジェイアイエヌ(91年7月に株式会社に改組)を設立し、代表取締役社長に就任(現任)。2001年8月に(株)ジンズ、2002年1月に(株)ジンズガーデンスクエア、2003年9月に(株)ジャストコミュニケーションズを設立し、それぞれの代表取締役に就任(現在は、いずれの会社も当社に合併)。

将来の夢と起業家を志す方へのアドバイス

「メガネといえばJIN'S」と言ってもらえるように、当社を成長させていきたいと考えている。

起業に関しては、経営者自らがやりたいと思うことを自分でやり抜くしかないのでアドバイスをすることは難しい。しかし、IPOに関して言えば、一人でできることではないので、信頼のできるメンバーやVC、監査法人など様々な協力者を見つけ、そうした人たちの協力を仰ぎ、素直に意見に耳を傾けていくことが大切である。

ベンチャーキャピタルの声

同社に投資をするに至った判断のポイント

投資した03年当時は、メガネの低価格均一ショップブームの終焉を迎え、市場環境は決して明るいものではなかった。一方同社は、高水準の在庫回転率を可能にするSPA手法で、飽きのこない商品構成を実現していたほか、一見メガネ店とは思えないスタイリッシュな店作りが受け入れられ、多くのリピーター客が確保されていた。「ファッションアイテムとしてのメガネ」を提案し、新たな市場を開拓できる企業と期待して投資した。

VCの視点からみた同社の成功要因

メガネのデザイン、価格、店作り、接客など全ての要素において、既存の業界慣習を打破し、新しい業態を確立できたことに成功要因があると思う。また、田中社長の経営理念やオンリーワンを追求する姿勢、それに共鳴する従業員の方々が一体となって努力してきた結果であることは言うまでもない。

(東京中小企業投資育成(株) 業務第五部 調査役 桑本淳子)

2008年度取材事例
掲載日:2009年10月 6日
この事例は取材した当時の内容をもとにとりまとめを行っているものです。 従いまして、現在の企業様の事業内容等と異なる場合がございますので、予めご了承くだいますようお願いいたします。

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