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こうして活用しよう 中小企業向けファンド


企業事例−IPO編−

株式会社タケエイ

Only One Earth 資源循環型社会に貢献する

事業内容:収集から最終処分までの一貫した処理システムを基盤にした廃棄物の再資源化
本社所在地:東京都港区芝公園2-4-1ダヴィンチ芝パークA-10階
URL:http://www.takeei.co.jp/ 設立年:1977年
株式公開年:2007年 市場名:東証マザーズ
資本金(設立年):10百万円 資本金(2008年):3,261百万円
売上高(設立年):455百万円 売上高(2008年):11,112百万円
従業員数(設立年):25人 従業員数(2008年):551人
ファンド事業:ベンチャーファンド出資事業
同社に投資を行った出資先ファンド名(無限責任組合名):ティ・エイチ・シー・フェニックス・ジャパン投資事業有限責任組合(MUハンズオンキャピタル株式会社)

事業概要

一貫処理と高再資源化率による他社との差別化

当社では「資源循環型社会への貢献を目指す」という経営理念に基づき、人と環境との豊かな共生のために資源循環型社会の創造・形成に貢献すべく、建設系産業廃棄物処理の再資源化ビジネスを中心に事業展開している。

建設系産業廃棄物は「分・選別すれば再利用が可能」との考え方に立脚し、1967年の個人創業以来、一貫して建設系産業廃棄物の処理事業を展開してきたが、創業以来、先進的に取り組んできた結果、当社は建設系産業廃棄物処理では売上規模の他、処理能力や営業力、情報収集力等の面でトップクラスの地位を確保するまでになり、建設系産業廃棄物処理業のリーディングカンパニーと称されるまでに至った。

産業廃棄物処理業務は、(1)収集・運搬、(2)分別・選別・破砕・圧縮・焼却などの中間処理やリサイクル処理、(3)リサイクル不能物の埋立による最終処分、の3段階に分けられるが、当社はほぼ全ての業務についてグループ内に設備を有しており、業界でも数少ない自己完結型の処理が可能な環境を整備・確保している。

また、積極的な設備投資等によって、建設混合廃棄物の再資源化(リサイクル)率の全国平均10%程度に比して、当社の再資源化率は90%台半ばと驚異的な再資源化率を達成していることも競争優位性の源泉となっている。

創業からVCに出会うまでの経緯

環境規制に合わせた、借入れによる設備投資の推進

当社では、環境関連法案の施行など、規制強化に合わせた工場の処理機能の高度化や品質強化を随時進めてきた。

1991(平成3)年の産廃物処理法の大改正(分別リサイクルの強化)の際には、神奈川県内に2つの、千葉県内に1つの中間処理工場を建設したが、当時の売上高30億円を大幅に上回る、実に70億円に上る設備投資であった。投資資金は銀行と取引先のゼネコンから借入れをして賄ったが、既に完済している。

同様に、1997(平成9)年の産廃物処理法の第二次大改正(マニフェスト拡充、埋立基準強化)に合わせて、1999(平成11)年に東京都江東区にリサイクルセンターを建設した。

さらに、2000(平成12)年の環境関連六法の整備並びに2002(平成14)年の新エネルギー等電気利用法(RPS法)制定(新エネルギーの利用促進)の流れに合わせ、140億円の大規模設備投資を実施し、2005(平成17)年1月に東京都大田区に「(株)リサイクル・ピア東京エコタウン工場」を完成させている。同施設は東京都スーパーエコタウン事業の参画事業であり、建設混合廃棄物の高度リサイクル施設として全国初の環境省からの国庫補助の対象施設となるなど、画期的なリサイクル施設である(再資源化率94%を誇る高度な処理機能を有する)。

VCからの資金調達

こうした積極的な設備投資が奏功し、高い再資源化率で同業他社に比して圧倒的な優位性を維持するに至ったが、その反面、リサイクル・ピアの建設費140億円のうち、10億円の国庫補助以外の130億円は借入れによって対処したこともあり、大幅な設備投資による借入れ負担が多少財務体質を歪める結果ともなった。

一方、規制強化を背景に年々需要拡大が続く中で、神奈川県内の既存施設が処理能力の限界に達していたことから、既存施設の統廃合をも視野に入れて、リサイクル・ピアを上回る規模の最新式機械化中間処理工場「川崎リサイクルセンター」を建設・稼動させるために新たな資金調達が必要となった。

こうした状況の中、将来的な事業展開を見据えた上で、直接金融による資金調達によって借入れのみに依存する設備投資からの脱却と、そうした制約から離れて時機を得た設備投資を実行できる環境整備を企図して、2004(平成16)年にIPOを決意した。IPOは証券市場からの資金調達のみならず、信用力の向上によって、より大きな借入れをも実現するものであると考えて、IPOを目指す経営判断を下した。

そして、2004(平成16)年の2月に、IPOに向けた資本構成と財務体質の改善・強化(負債比率の低下)を図るために、VC10数社から総額16億円の出資を受け入れるに至った。

VC等を活用した事業の拡大と成長

時機を得た迅速な資金調達がIPOの円滑化を促進

当社は創業間もない成長ステージにある訳ではなく、相応の社歴があり、ビジネスモデルも確立している中でのIPOに向けた資本構成と財務体質の改善・強化を目的とした資金調達であったため、出資以外の経営支援について、VCに対して特別の期待があった訳ではない。

コベナンツ(契約期間中に借入人が遵守することを確約する条項)の問題や稟議(決裁)など、銀行からの借入れ(融資)では実際の資金調達までに相応の時間を要するものであるために、当社の場合、VCに対する最大の期待は「時機を得た投資判断によって、必要な資金を迅速に出資してくれること」であったが、VC各社は迅速に対応してくれた。

VC間の利害調整

MUハンズオンキャピタル(株)の担当者は当社の取締役経営企画本部長の知り合いであったため、VCからの出資受け入れを決断した際に打診した経緯があるが、ファンド(ティ・エイチ・シー・フェニックス・ジャパン投資事業有限責任組合)が中小機構の出資ファンドであることを事前に知っていた訳ではない。MUハンズオンキャピタル(株)の担当者は、何度となくリサイクル施設を見学し、当社の事業内容や再資源化施設の必要性などについて深い理解を示してくれ、経営層の理解を促すとともに迅速な投資実行につなげてくれた。

また、IPOの実現性が相応に見えている当社のようなケースでは、VC各社間の利害調整が難しい面があるが、MUハンズオンキャピタル(株)の担当者は、2ヶ月程度の短期間でVC間の利害を上手く調整してくれた。

こうした迅速な判断と調整が時機を得た資金調達を実現に導いてくれたと認識している。

IPOによる経営効果と今後の展望

トータルソリューションビジネスを展開するための地歩を得る

VC各社や主幹事証券等の支援により、当社は、2007(平成19)年5月30日に東証マザーズへ上場を果たした。

知名度や信用力の向上により、融資による資金調達も従前より容易となるなど、永続的な企業成長を実現するための継続的な設備投資の資金・機会を得るとともに、資源循環型社会に貢献するトータルソリューションビジネスを展開するための地歩を得たと考えている。

「総合環境企業」を目指す

当社並びにタケエイグループの将来像として、協業化によるシナジー効果を発揮しつつ「総合環境企業」の形成を標榜している。処理業からリサイクル業、メーカーへの転換・転身が大きなテーマとなるべきものである。

そのためには、2つの領域拡大が不可欠であると認識しており、第一には、横展開ともいうべき、建設系産業廃棄物の再資源化ビジネスを首都圏以外の大都市圏(名古屋、大阪等)において展開するために、全国ネットワークの構築を随時進めている。

川崎リサイクルセンター

川崎臨海部に立地し、24時間、365日受入れの体制を確立したリサイクル施設「川崎リサイクルセンター」
処分方法:中間処理(破砕、破砕・機械選別、破砕・圧縮、圧縮、切断)

また、こうした横展開と同時に、廃棄物事業領域の拡大、つまり、建設系産業廃棄物以外の産業廃棄物や一般廃棄物(家庭ゴミ)での再資源化ビジネスの推進という、縦展開の促進である。資源循環型社会に貢献するためにも、廃棄物を有効利用した再生素材化・製品化事業の推進・拡充、さらには、バイオマス発電等の新エネルギー資源化などの事業への積極的な展開に注力していく所存である。

建設系産業廃棄物処理業のリーディングカンパニーであるタケエイを中心としたタケエイグループでは、廃棄物処理はもとより、廃棄物の排出抑制支援及び再資源化に係わるトータルな課題解決策を提供する環境ソリューション事業を拡充・充実させることで、顧客の多様なニーズに迅速に対応する「総合環境企業」として、資源循環型社会の形成に今後とも貢献していきたい。

代表者プロフィール

代表取締役社長 三本 守
代表取締役社長
三本 守
1947年 6月10日生(千葉県出身)
1968年 個人企業として建設廃棄物の収集・運搬・処理を手がける
1977年 武栄建設興業(株)を設立(1988年 (株)タケエイに社名変更)、取締役に就任
1983年 代表取締役社長に就任(現任)
1992年 関東建設廃棄物協同組合 理事長就任(2001年より顧問)
1995年 (社)全国産業廃棄物連合会 理事就任(現任)
1997年 (社)千葉県産業廃棄物協会 理事就任(現任)
2005年 国土交通省 首都圏建設副産物小口巡回共同システム構築協議会副会長(現任)
2007年 国土交通省 社会資本整備審議会 環境部会 建設リサイクル推進施策検討小委員会委員(現任)
2007年 環境省 中央環境審議会 廃棄物・リサイクル部会 建設リサイクル専門委員会委員(現任)
将来の夢と起業家を志す方へのアドバイス

当社の創業段階において、大きな節目が2つありました。いずれも大規模な設備投資を決断する時のことでした。事業を行う上で、資金の問題は避けては通れません。しかしながら、「すべては"熱い思い"が解決してくれる」、といまさらながらに痛感しています。

これからが当社にとっても、私にとっても、『第2の創業の時』だと思っています。常に"熱い思い"が後押ししてくれるのです。

2008年度取材事例
掲載日:2009年10月 6日
この事例は取材した当時の内容をもとにとりまとめを行っているものです。 従いまして、現在の企業様の事業内容等と異なる場合がございますので、予めご了承くだいますようお願いいたします。

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