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事業継続マネジメント 地震や取引先の倒産など不測の事態を乗り切るため、事業の継続を図る経営(BCM)、その計画(BCP)、実際の事例を紹介

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中小機構、BCPでセミナーを実施

大震災に見舞われた時に経営者がとるべき7つの行動とそれに基づくBCPの重要性を紹介

中小機構は、虎ノ門セミナー「東日本大震災の教訓~事業継続の観点から~」を5月23日、東京都港区の中小機構会議室で開催した。地震、豪雨、新型インフルエンザなどの災害のほか、サブプライム問題を契機とする金融危機に遭遇する中で、日本でも10年ほど前から本格的な研究が進められ、各企業で採り入れられている事業継続計画(BCP)の視点から企業経営における今回の大震災の教訓と対策などについて木根原良樹・三菱総合研究所主席研究員が講演した。従業員の安否確認や取引企業からの要員要請、同業者間の代替生産、顧客への的確な情報提供、経営者のリーダーシップなどBCP策定の効用などを解説した。

木根原氏は、まず日本の危機管理のあり方について欧米との相違を指摘。「日本が災害対策基本法をはじめ何か起きたときにそのつど法律を定めるのに対し、欧米では最悪の事態を想定、政府あるいは大統領の権限で非常事態を宣言し緊急対策を実行、責任は後で取るのが基本的な考え方」であると述べ、「日本でも869年の貞観地震を教訓にした事態の対応も検討すべき」とした。その上で中小経営者は「1000年の史実の中で、3代先まで責任を持つ経営を目指してほしい」と言及した。

そうした観点から相模トラフでの大地震・津波などや富士山噴火まであらゆる災害をシュミレーションし、自社の立地条件、人命と資産を守る行動、継続・復旧のための優先事項など、災害がごく近い将来に発生した場合を考慮した対応を取る必要があるとし、「経営者が最悪の事態を想定する、しないでは企業継続に大きな差異が生じる」と述べた。

そして「今日、地震が起きたら」という仮定のもとで経営者が取るべき7つの行動として、(1)経営者は諦めてはいけない(2)従業員の安全を守る(3)顧客の信頼を守る(4)復旧目標と戦略を持つ(5)地元企業、取引先、行政、支援機関など関係者間で協力する(6)インフラなど代替策を探る(7)資金を手当てする、を挙げた。これに基づき、経営者のリーダーシップの下で自社や地域、企業群のBCPを策定し実施する重要性を強調、「中長期的に会社をいかに導くか、その意味ではBCPも経営戦略の一環であり考える対象は同じ。BCPという言葉にとらわれず、要は緊急時に何を優先させどう取り組むかが大事」と指摘した。

木根原氏は「今回の大震災を教訓にBCPを早急に整備し直すことが今後の被害を最小限に食い止め、競争力強化にもつながる。BCP見直しの取り組みは、自衛に繋がるとともに取引先にも安心感を与え、企業の価値を高めることになる」と結んだ。

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